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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

冬の補強成功のスパーズ、放出のみのガナーズ…直近1ヵ月で立場が逆転したノースロンドンの明暗。

1月末のプレミアリーグの順位テーブルをあらためて見てみると、アーセナルとトッテナムは勝ち点36で並んでいます。4位のマンチェスター・ユナイテッドは、アーセナルより1試合、トッテナムより2試合消化が多く、その差は2ポイント。CL出場権獲得をめざすコンテ監督のチームは、トランスファーマーケットのデッドラインデーにデル・アリを売却し、ユーヴェからクルゼフスキとベンタンクールを引き入れました。

片やアーセナルは、エースだったオーバメヤンを放出。コラシナツとチャンバースも手離し、パブロ・マリ、メートランド=ナイルズ、バログンをローン移籍させています。ストライカーを2人、DFを3人減らした一方で、新戦力の獲得はゼロ。「最重要ターゲットだったドゥシャン・ヴラホヴィッチをユーヴェに奪われた」というのが唯一のトピックスでした。

2月に入り、プレミアリーグ5連勝のアーセナルに対して、トッテナムは2勝3敗と停滞。29節終了時点では、1試合消化が少ないアーセナルが51ポイントで4位、トッテナムは45ポイントで8位と決定的な差が開いていました。マンチェスター・ユナイテッドは思うようにポイントを増やせず、3試合少ないアーセナルに及ばない50ポイント。多くの評論家が、ガナーズはTOP4争いの大本命と評価していました。

そこから、4試合。全勝したトッテナムに対して、レッズに完敗したアーセナルはクリスタル・パレスとブライトンにも敗れてしまいました。立場は逆転。3ポイント上のスパーズは、1試合少ないガナーズが勝ってポイントで並んでも、得失点の10ポイント差はひっくり返らないでしょう。こうなった要因はひとつではありませんが、冬の補強に対する積極性は重要な要素だと思われます。

クルゼフスキがスタメンに定着してからのスパーズは、7勝2敗で28ゴール。ユーヴェから来たウインガーは、3ゴール6アシストで攻撃力UPのキーマンとなっています。一方、エースを売却して代役を獲りそこなったガナーズは、直近9試合のラカゼットは1発のみで、エンケティアはノーゴール。バルサに移籍したオーバメヤンは9戦8発と復活し、TOP4キープが目標だったバルサは8勝1分で2位に浮上しました。

オーバメヤンを放出するなら、ローンでもいいからストライカーを獲得するべきだったのではないでしょうか。冨安健洋、ティアニー、トーマスを欠いたアルテタ監督は、サウサンプトンとのアウェイゲームを控えて、ラカゼットが個人的な理由でトレーニングを欠場したと公表しています。最前線は素直にエンケティアか、あるいはニコラ・ペペ、マルティネッリをまわすのか。過去2戦と同様に先制ゴールを許せば、苦しい展開を強いられそうです。

クルゼフスキだけでなく、ベンタンクールも中盤に定着し、前線に素晴らしいパスをフィードし続けています。ハリー・ケインとソン・フンミンは絶好調。ここからスパーズが大崩れするとは考えられません。セインツ戦の後、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、ウェストハムと難敵が続くガナーズ。5月12日のノースロンドンダービーまで3ポイント差以内をキープするのが、TOP4奪取の必須条件でしょう。

2月以降のプレミアリーグ9試合で12ゴール11失点のチームは、年末のゴールラッシュの感触を思い出すことができるでしょうか。今さらながら、冬のマーケットにおける強化ゼロが悔やまれてなりません。必勝のセインツ戦は、最前線に据えたアタッカーのパフォーマンスと、サブのSBによるサイドの守備に注目したいと思います。


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