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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ギリシャではシュート22本で0-1…マンチェスター・シティのゴール減少の理由をデータで考察。

3勝1分のチェルシーは、早くも決勝トーナメント進出を果たしており、リヴァプールとマンチェスター・ユナイテッドは3勝1敗でグループ首位をキープ。順調に勝ち進むチャンピオンズリーグのプレミアリーグ勢のなかで、唯一4連勝を決めたのがマンチェスター・シティです。プレミアリーグでは3勝3分2敗という彼ららしくない戦績で13位に沈んでいますが、強豪がいないグループを引き当てた欧州は問題なし。ポルトとのアウェイ戦を1-3で制した後、マルセイユも敵地で0-3と圧倒。シティ・オブ・マンチェスターのオリンピアコス戦も3-0で、先ほどタイムアップとなったギリシャのクラブとの再戦は0-1完勝です。

スタディオ・ヨルギオス・カライスカキスのゲームは、プレミアリーグで苦戦続きのマンチェスター・シティらしい着地でした。オリンピアコスは、シュート2本でオンターゲットゼロ。ペップ・グアルディオラが率いるチームは22本のシュートを放ち、11本を枠内に収めています。幾度となくボックスを包囲し、ゴール前に人数を揃えるホームチームのゴールをこじ開けようとしたのですが、鮮やかなコンビネーションでネットを揺らしたのは1回だけ。今季のマンチェスター・シティは、「一方的に攻め続けながら、シュートが決まらないチーム」と化しています。

36分の先制ゴールは見事でした。左に流れたガブリエウ・ジェズスの縦パスでスターリングがボックス左を突破すると、後ろからフォローしたフィル・フォーデンに完璧なヒールパス。イングランド代表でも結果を出した20歳のプレーメイカーが、左足のボレーをGKジョゼ・サの右に流し込みました。31分に左から回り込んでGKと1対1になったガブリエウ・ジェズスは足で止められてしまい、43分のスターリングのミドルもジョゼ・サが難しいバウンドのボールをクリア。前半終了間際のスターリングのFKは、クロスバーを直撃して枠の外に逃げていきました。

マンチェスター・シティがゴールシーンを減らしているのはなぜでしょうか。プレミアリーグのチームスタッツをチェックしてみると、「アグエロの不在がいかに痛かったか」がよくわかります。「WhoScored」によると、2019-20シーズンのエリア別シュート比率は左サイド15%、中央69%、右サイド16%。対する今シーズンは左17%、中64%、右19%とサイドからの比率が上がっています。

シュートの距離別比率は、より明確です。昨季プレミアリーグは、ゴールエリア内からのフィニッシュが10%、ペナルティエリア内が58%、ボックスの外からのミドルが32%。今季はゴールエリア6%、ペナルティエリア52%といずれも減っており、ミドルは42%と10%もUPしています。オリンピアコス戦を見ながら思い出したのは、これらの数字でした。サイドを突破すると、必ずニアに入ってくるストライカーを欠いたチームは、なかなか崩せない焦りからか、サイドとミドルレンジからの「可能性が低いシュート」が増えてしまっているのです。

クロスが味方に届かない展開になると、スターリングとマフレズが自ら決めようとして、強引にカットインするシーンが目立つようになります。こういう状況で、チェンジオブペースとボールを散らすセンスに長けたダヴィド・シルヴァがいればよかったのですが、前線への飛び出しと鋭いボールが持ち味のフォーデンに、老獪なプレーメイカーと同等のクオリティを求めるのは急かしすぎでしょう。ベルナルド・シウヴァのパフォーマンスが落ちているのも、単調なアタックに陥る時間が増えた理由のひとつになっているのではないかと思います。

ペップ・グアルディオラ監督が2023年までの契約延長を発表し、一体感は失っていないはずです。デブライネの個人力への依存度が高まっているように見えるマン・シティは、連携のクオリティUPで爆発的な得点力を取り戻すことができるでしょうか。ミドルシュートが宙に舞うオリンピアコス戦を見ながら、「アグエロが元気になれば高速グラウンダーが決定機になりやすくなり、ニアでCBと一緒につぶれてくれた後ろから誰かが押し込むゴールが増えるんだよな…」と、あらためて思いました。週末のバーンリー戦は、オリンピアコス戦の78分に復帰したエースが起こす化学変化に注目したいと思います。


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“ギリシャではシュート22本で0-1…マンチェスター・シティのゴール減少の理由をデータで考察。” への1件のコメント

  1. アイク より:

    更新ありがとうございます。
    面白いです。比率にこれほど顕著に表れるんですね。
    3年前のシティは突出した戦力充に見えましたが、コンパニにシルバにアグエロまでいないとさすがに変わりますね。ペップの功績に目が行きがちでしたが、ヤヤトゥーレ含め、ペップ以前の補強の素晴らしさに改めて感心しました。

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