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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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勝利目前、痛恨の同点ゴール!2戦連続3失点のチェルシーは、ユーヴェにかわされ2位通過!

どうした、チェルシー!? プレミアリーグ15節のウェストハム戦に続く2戦連続の3失点。勝ち点を落とせばユーヴェにまくられる可能性が濃厚だったゼニトとのアウェイゲームは、本気の勝負だったはずです。

プレミアリーグで全試合出場のリュディガーがいない3バック。メンバーを落としたトゥヘル監督は、それでも勝てると考えていたのでしょう。GKケパ、3バックはアスピリクエタ、クリステンセン、サール。アウトサイドはハドソン=オドイとサウール・ニゲス、センターにはリース・ジェームズとロス・バークリー。前線にメイソン・マウント、ルカク、ヴェルナーが並ぶ3-4-2-1です。

キックオフから間もなく、サウール・ニゲスが左から突破を図ってCKを奪取。ロス・バークリーのキックをニアにいたクリステンセンが頭で逸らし、ヴェルナーが押し込んだ瞬間、ブルーズが勝つと確信しました。誰がどこに入ってもクオリティが落ちないトゥヘルのチームに懸念があるとすれば、ケパのゲーム感覚だけと思っていたのです。

ホームとはいえ、ゼニトは勝っても負けてもヨーロッパリーグ行き。何が何でも勝たなければならないゲームではありません。しかし26分、左からクラウジーニョがドリブルで仕掛けると、逆サイドがぽっかり空いてしまい、絶妙なパスで抜け出したマウコムがケパと1対1になります。ここは第2GKが体に当てて同点を許さず。1分後に、アスピリクエタがクラウジーニョに裏を取られたシーンも危険でしたが、浮き球に飛び込んだアズムンのヘッドが左に外れました。

34分の3対3は、ヴェルナーのパスを右で受けたルカクのクロスがファーへ。マークを外したメイソン・マウントのボレーは、GKケルジャコフが間合いを詰めてブロックしました。ゼニトが追いついたのは38分。ドゥグラス・サントスがクリアを拾ったとき、ラインを上げたブルーズは、2列めから飛び出してきたクラウジーニョを誰もチェックできませんでした。イージーなヘディングが決まり、1-1となると、その3分後にはあっさり逆転されてしまいました。

マウコムが縦にスルーパスを出すと、アズムンが見えていなかったクリステンセンは完全に置き去りにされました。ケパをかわした7番が無人のゴールに転がし、2-1。ハイテンションの水色のシャツは、直後のリース・ジェームズのミスも見逃さずにアズムンを走らせ、3度めの1対1というチャンスを迎えました。右隅を狙った一撃は、ケパが左手で叩き落とすビッグセーブ。ゼニトがリードしてハーフタイムという予想外の展開です。

ロス・バークリーとリース・ジェームズの2センターは失敗でしょう。それでもチェルシーは、62分にイーブンに戻しました。メイソン・マウントとのワンツーでヴェルナーがボックス右を突破。GKを引き付けて中央に転がしたボールを押し込んだのは、復帰以来ゴールがなかったルカクでした。トゥヘル監督は、このタイミングでハドソン=オドイとロス・バークリーを下げ、プリシッチとツィエクを投入。勝ってロンドンに帰るべしという明快なメッセージです。

71分、クラウジーニョのクロスを叩いたアズムンの決定的なヘッドは、ケパが左隅に手を伸ばす超絶セーブ!ピンチをしのいだチェルシーは、85分に勝ち越しゴールをゲットしました。プリシッチがボックス左にスルーパスを通すと、足元に収めたヴェルナーが切り返しでカラバエフをかわし、右足でズドン。いろいろあったけれど、これで勝ったと安堵したのですが…。

94分、左からクロスを入れたのは途中出場のモストヴォイ。クリアをダイレクトで叩いたオズドエフは、最後の交代カードで加わった選手です。ゴール左に飛んだ素晴らしい一撃に、ケパはノーチャンス。ドローに持ち込まれたチェルシーは、マルメに1-0で勝ったユーヴェにひっくり返され、2位通過となりました。

ジョルニーニョ、カンテ、コヴァチッチを起用できなかったがゆえの、窮余の策だったのか。自らの戦術と選手の適応力を過信した結果なのか。ベンチスタートだったマルコス・アロンソとカイ・ハヴェルツを75分という勝負どころで投入し、ロフタス=チークを手元に置いていたのをみると、後者のような気がしてなりません。

サウール・ニゲスを中央に置くのはリスクと考えたのか、ロス・バークリーとリース・ジェームズにセンターをまかせましたが、両者のミスでピンチを招き、苦しい展開となりました。中央にロス・バークリーとロフタス=チーク、左右にマルコス・アロンソとリース・ジェームズという素直な布陣のほうが、力を発揮できたのではないかと思います。

とはいえ、2位通過。ラウンド16の抽選でやばい相手を引かなければ、問題はありません。CLはしばし忘れましょう。トゥヘル監督の喫緊のタスクは、プレミアリーグでライバルに引き離されないよう、2試合連続3失点の守備を立て直すことです。


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