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CL最終戦「死の組」決着!脱落はナポリ、アーセナルは次戦が厳しい2位通過!

ようやく、「死の組」からの突破チームが決まります。チャンピオンズリーグ・グループリーグF組最終節は、アーセナル、ドルトムント、ナポリの三つ巴の争い。最終節を前に、アーセナルが勝ち点12、ドルトムントとナポリが勝ち点9でこれを追います。最終戦でナポリが勝ち、ドルトムントがここまで全敗のマルセイユを破ると3チームが勝ち点12で並ぶのですが、得失点差の関係で、アーセナルはナポリに3点差をつけられなければグループリーグ突破と有利な条件です。ぜひここは、プレミアリーグ首位の貫録を見せていただいて、文句なしのグループリーグ1位で勝ち抜いてもらいたいものです。

スタディオ・サンパオロでのアウェイ戦。アーセナルは、冷静に試合に入ることができました。中盤にロシツキ、カソルラ、エジルを並べ、中盤の底をフラミニが締めるスタメンは予想通り。引き分けでもOK、失点さえしなければいいというゲームであれば、ウィルシャー、ラムジーよりアルテタ、フラミニでしょう。ナポリはイグアイン、カジェホン、パンデフがメルテザッカーやコシールニーに張り付くかのようなプレスをかけ、アーセナルのパスサッカーを遮断しようとしますが、アーセナルは細かくダイレクトパスを回してこれをかわし、優位にゲームを進めようとします。

最初のチャンスはナポリのパンデフ。9分にカウンターから中央でパスを受け、マークにつくメルテザッカーを連れて左から打ったシュートはGKシュチェスニーの正面。ここからしばらくは一進一退。ナポリの徹底的なプレスは、プレミアリーグではまずお目にかかれない強烈なもので、足元が確かな選手が揃うアーセナルでも面食らいます。自陣でボールを奪われるシーンもありましたが、中盤でのフラミニのチェックと好調CB2人の的確なポジショニングでピンチを未然に防ぎ、ナポリに決定的な形を許しません。

22分のアーセナルは惜しかった!右からのパスをペナルティエリアすぐ外で受けたフラミニが、左のジルーにパス。フリーで打ったジルーの強シュートをGKラファエウが弾き、こぼれたボールを中央で拾ったのはエジル!アーセナル先制かと思われたこのチャンスに、エジルが珍しくキックミスしてしまい、ナポリは命拾いします。37分には、ナポリが反撃。右SBマッジョがスルーパスから裏へ抜け出すと、前にいるのはGKシュチェスニーのみ。コースを切ってくるシュチェスニーの飛び出しが目に入ったのか、マッジョのシュートは大きく枠の上に外れていきます。43分には、シュチェスニーがキックを目の前にいたイグアインに当てるという大ポカ!ナポリ最大の先制機でしたが、これもヘッドがゴール右に外れます。

前半は0-0。ベニテス監督のナポリの運動量とプレスは、「さすがセリエAの優勝候補」という速さと強さですが、アーセナルのディフェンスもハイレベル。今季、プレミアリーグで勝利を重ねてきた自信が安定をもたらし、ナポリにつけいるスキを与えません。前半終了時点で、ドルトムントとマルセイユは1-1のイーブン。この時点では、アーセナル1位、ドルトムント2位です。

後半開始間もなく、点を獲るしかないナポリが攻勢を強め、アルメロ、カジェホンがミドルシュートでアーセナルにプレッシャーをかけます。50分を過ぎると、アーセナルは防戦一方。ナポリはサイドで優位に立ち、奪ったボールをトップに当て、その落としを受けて展開するという自分たちのスタイルが機能し始めます。この試合は、とにかくカジェホンがよかったですね。69分のナポリの先制点は、カジェホンがポストになってイグアインに落とし、イグアインが左からきれいなクロスのシュートを突き刺したもの。1-0となり、ナポリは勢いづきますが、アーセナルの選手たちは変わらず冷静。下がり過ぎず、中盤を空けることなく、それまでの守備をキープしてナポリの攻撃陣を迎え撃ちます。

アーセナルが順当に勝ち抜けを決めると思われていた試合が揺らぎ始めたのは、76分のアルテタのレッドカードからでした。ヴェンゲル監督は、ロシツキをモンレアルに代えて逃げ切りを図りますが、次の1点が早い時間に決まれば、もう結果はわからなくなります。残り5分を過ぎた頃、マルセイユでドルトムントが勝ち越したという情報がスタジアムに伝わります。こうなると、3点獲ればナポリの勝ち、2点までならアーセナル。ナポリは終始ボールをキープし、アーセナルのゴールをこじ開けようとしますが、もう時間がありません。

92分、DFの裏に出た浮き球パスにカジェホンが完全に抜け出し、ループシュートを決めて2-0。しかし、これがナポリの限界でした。直後にタイムアップ。今季、アーセナルから3点を奪ったのは、プレミアリーグ開幕戦のアストン・ヴィラだけ。エジルとフラミニが加入し、チームの体制が整ってからは、2点獲ったチームですらドルトムントだけです。さすがに、3点条件はきつかった。ナポリは、チャンピオンズリーグが2003年に現行のシステムになってから、4勝を挙げ、勝ち点12を得ながらグループリーグで敗退する初めてのチームとなりました。

アーセナル、勝ち抜けおめでとうございました!…といいたいところですが、次戦の相手のレベルが極端に違う今回は、1位通過したかったですね。1位抜けなら、決勝ラウンドの1回戦はゼニト、ACミラン、オリンピアコス、レヴァークーゼンらの可能性があり、きつくてもガラタサライです。対して2位抜けはバルサやレアル・マドリードらのスペイン勢やバイエルン・ミュンヘン、パリSGが対戦相手候補で、ラッキーでもアトレティコ・マドリードまで。これで、次戦は厳しい戦いになることが確定してしまいました。今のアーセナルなら、どこと戦ってもそこそこはやれるでしょうが、プレミアリーグ制覇との兼ね合いを考えると、2月はラクをしたかったはず。さあ、次の相手はどこでしょうか。運命の抽選は、16日です。(ホセ・カジェホン 写真著作者/Elemaki)

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“CL最終戦「死の組」決着!脱落はナポリ、アーセナルは次戦が厳しい2位通過!” への2件のフィードバック

  1. チェルシー より:

    プレミア全チーム突破できて良かったです(^^)

    去年はこの時期CWCも含めかなり苦い思いをしましたから(^^;

    リーグではライバルですがCLではどこも頑張ってもらいたいです
    プレミアでベスト4を占めるっていうのは無理でしょうけど一つでも多く上に進めるといいですね(^^)

    プレミア同士の対戦になればもちろんチェルシーを応援ですが(笑)

  2. makoto より:

    チェルシーさん>
    プレミアリーグ勢は、このところ、どこか1チーム(ないしは半分)がグループリーグで終わっていたので、今季はよかったですね。アーセナルやマンチェスター・ユナイテッドの補強にあれだけブーイングがあったのは、例年以上にトッテナム、リヴァプール、マンチェスター・シティ、チェルシーがチーム強化に積極的だった証拠でもあります。いつも見ているとわかりませんが、全体のレベルは上がっているのかもしれませんね。スウォンジーがアウェイでバレンシアに勝つぐらいですから。

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