トッテナム5-1快勝、エヴァートンはアウェイで手堅くドロー。ELのプレミアリーグ勢は視界良好!
リヴァプールからのレンタルでプレイするベルギー代表FWディボック・オリギを擁するリールと、ロベルト・マルティネス監督率いるエヴァートンは、開幕前から楽しみにしていたカードですが、現在の両チームの状態は好対照です。一時はリーグアンで首位に立ちながらも、マルセイユ、ギャンガンに連敗して8位にまで順位を下げたリールに対して、プレミアリーグ7節終了時には降格ゾーンぎりぎりにまで落ちながらも、ロス・バークリーの復帰で前節のアストン・ヴィラ戦を3-0で快勝したエヴァートン。ピエール・モーロワ・スタジアムでのゲームながら、アウェイのエヴァートンペースになるのではないかと思われたゲームは、リールの前線からの強烈なプレスで、激しい中盤の主導権争いとなりました。
当初押していたのはエヴァートン。17分には前半いちばん元気だったピーナールとエトーのワンツーから、エトーがゴールに迫るシーンがありましたが、1歩及ばずベテランFWはゴール前で転倒。このピンチを切り抜けたリールは、20分過ぎから反撃に出ます。24分にはゲイェが右のポストすれすれを襲うミドル。この後も、再三右に流れたオリギがレイトン・ベインズとのマッチアップに勝ち続け、ゴールライン際からクロスを入れるものの、ことごとく中に合わず。エヴァートンは、32分のベシッチのミドルと41分のロス・バークリーが狙ったFKも枠を捉えることができず、0-0のまま折り返します。
後半も、エヴァートンはマルティネス監督のチームらしいコレクティブなサッカーができず、ギャレス・バリーから先にいいボールがつながりません。リールのチャンスはバルモン、ゲイェ、オリギ絡みが多く、52分にはオリギがわずかにバーの上に逸れるミドルを放ちます。64分、マルティネス監督は、ヒートアップしていたピーナールを下げて、この日はベンチスタートだったエース・ルカク投入。するとルカクは、最初のプレイでチャンスを演出。左からのボールを、自分の後ろからフリーで走ってきていたマクギーディに流すと、GKと1対1の絶好機。しかしマクギーディのシュートはGKが触って勢いを失い、こぼれ球もDFにクリアされます。70分、右からオリギが抜け出しかけたシーンも、ボールに触ったのは判断よくダッシュしたGKハワードでした。結局、両者決め手を欠いてスコアレスドロー。1勝2分けとしたエヴァートンは首位をキープ。ロシア先制のヴォルフスブルクがクラスノダールに2-4で勝ったため、勝ち点2のリールは3位転落となりました。
エヴァートンドローの後を受けて、ゲームが始まったホワイト・ハート・レーン。トッテナムは、開始早々からアステラス・トリポリスを圧倒します。13分には、カプエの横パスを中盤で受けたハリー・ケインが、左ポストの内側に当たるきれいなクロスのロングシュートを決めて先制。27分にはアウェイチームのカウンターを受け、フリーのシュートを2度喰らうもののロリスが必死にブロック。すると直後の30分、ハリー・ケインのパスを受けたアデバヨルがDFと競り合ってこぼれたボールを、ラメラがラボーナで突き刺しました。トッテナムが完全にゲームを支配し、ゲームは後半です。
残り45分のキックオフ直後から、弛緩した空気のホワイト・ハート・レーン。ボールを奪われた後の寄せが早く、人数をかけて攻めてくるトッテナムに、負けているアウェイチームは自陣に10人釘付けです。47分、アデバヨルがクロスを競って落とすと、ラメラのミドルはDFを直撃。50分を過ぎると、アステラス・トリポリスがようやく何度かカウンターを仕掛けますが、トッテナムのDF陣は落ち着いて対処し、シュートを打たせるシーンはありません。
65分、左サイドでパスを受け、ペナルティエリアに侵入したラメラは、自らのシュートがDFに当たって跳ねたところを再度、強烈なボレー!GKがまったく反応できない素晴らしいシュートで、トッテナムに勝利を決める3点めが入ります。直後、アウェイチームは、DFラインの裏に出た浮き球に抜け出したウセロがジャストミートのボレーを放ちますが、GKロリスが左に飛んでビッグセーブ。最大のピンチを切り抜けたトッテナムは、75分にCKからデンベレが左足でミドルを放ち、GKが弾いたところに詰めたハリー・ケインが押し込んで4-0。さらに80分、ハリー・ケインが左から縦パスに抜け出して強烈なシュートを放つと、DFに当たって右に流れたボールを拾ったファシオが折り返し、ファーで待っていたハリー・ケインがヘッドを叩き込んで5点めです。絶好調の21歳FWは、ハットトリックを決めた後、87分に不必要なレッドカードをもらったロリスの後を受けてGKとなり、バラレスのFKをファンブルして1点お返ししてしまいました。最後は若干、ドタバタでしたが、トッテナムサポーターがハリー・ケインを存分に楽しんだ夜だったのは間違いないでしょう。
今まで、プレミアリーグとヨーロッパリーグでメンバーを総入れ替えしていたポチェッティーノ監督は、この日は半分ターンオーバーにとどめ、動きがよかったハリー・ケインとラメラの活躍で快勝。エヴァートンは、リールとのアウェイでドローならまずまずでしょう。チャンピオンズリーグでは、アウトサイダーのCSKAモスクワに勝てなかったマンチェスター・シティが大ピンチで、リヴァプールも苦戦気味ですが、ヨーロッパリーグのプレミアリーグ勢はグループステージ突破が見えてきました。トッテナムとエヴァートンの次なる課題は、「木曜日のELの後、日曜日のプレミアリーグを勝ち切れるかどうか」ですね。ホームでニューカッスルなら、トッテナムはいけると思われますが、エヴァートンのアウェイのバーンリーは要注意です。
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ラメラの1点目は右足じゃなくて左足でのラボーナですよ
更新お疲れ様です
ニューカッスルは非常に相性が悪く、
というよりクルルが天敵ですので
結構不安視しています。
個人的にはPLでケインのワントップが見たいと思っています。
こーこさん>
確認しました。ラボーナですね。凄いショットです。ライブでは右足に見えました。一瞬のことで、クロスした足を見逃していたのですね。ありがとうございます。訂正させていただきました。
にわかスパーズファンさん>
トッテナムが今日ぐらいの出来なら、負けないと思いますが、確かに相性は今ひとつですね。ケインのワントップはおもしろそうです。