イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

4試合勝利ゼロの屈辱!プレミアリーグのクラブがチャンピオンズリーグで苦戦した理由

リヴァプールはレアル・マドリードに実力の差を見せつけられ、マンチェスター・シティはホーム・エティハドでCSKAモスクワに完敗。3点リードを追いつかれたアーセナルに続いて、圧倒的に押していたチェルシーも弱小クラブ・マリボルにドロー。アザールがPKを外すというのも、なかなかない事件です。チャンピオンズリーグ第4節に臨んだプレミアリーグ勢は、まさかの勝利なし。私は秘かに、今週はリヴァプール以外は全勝だろうと楽観視していたので、この予想外の結果にがっかり半分、びっくり半分といったところです。

四者四様の事情があるなか、勝てなかった理由をひと括りにするのは乱暴なのかもしれませんが、プレミアリーグ勢を観ていて気になったことが3つあります。「国内カップの存在」「負傷者の多さ、ストライカーの不在」「直近スケジュールの不利」。これらに関しては、いずれもチャンピオンズリーグ出場4クラブのうち、3クラブまでが当てはまっています。プレミアリーグのクラブは、他国に比べて、疲れているクラブが多いのかもしれません。以下、私が考えるプレミアリーグ勢苦戦の理由をまとめてみました。

10月28日・29日にキャピタルワンカップを戦ったのは、リヴァプール、マンチェスター・シティ、チェルシーの3クラブ。イングランド、ドイツ、スペイン、イタリア、フランスの5大リーグを見渡すと、この時期にトップリーグ所属のクラブが国内カップを戦っているのは、プレミアリーグのほかにはドイツだけです。スペインでは、12月にモロッコでクラブワールドカップを戦うレアル・マドリードのみ、コルネージャとのスペイン国王杯がありましたが、楽な相手とのゲームだったこともあり、リーガ・エスパニョーラで出場機会が少ないイジャラメンディ、チチャリート、ナバス、ケディラを起用して勝っています。

日程が過密気味だったプレミアリーグ勢のなかでも特に苦しかったのは、29日に試合があったマンチェスター・シティ。彼らのここ4試合のスケジュールは、中3日、中3日、中2日でした。ダヴィド・シルヴァ、マンガラ、コラロフが次々とケガで離脱し、ナスリをフルで使えない少数精鋭のチームは、ここ4試合を1勝3敗。唯一勝ったマンチェスターダービーは、相手チームが本職ではないDFを2人、経験のない若手CBを1人使ったつぎはぎだらけのチームでした。昨季は無敵を誇った本拠地エティハドにモスクワを迎え、後半踏ん張りが効かず、大した反撃もできずに敗れたのは、チームがスランプに陥っていることだけが理由ではないでしょう。FFPのペナルティで補強も登録リストも絞られたマン・シティに、負傷者と過密日程が追い打ちをかければ、こういう番狂わせが起こっても不思議ではありません。

負傷者といえば、他の3クラブも他人事ではなく、とりわけエースストライカーの不在が結果に影響を与えていたと思われます。リヴァプールはスタリッジ、アーセナルはジルーがリタイア。チェルシーはロイク・レミーを欠いて、ジエゴ・コスタをハーフタイムまで温存しました。負傷者が多いチームは、残っている選手を休ませるのも難しくなります。アーセナルが、3-0とした後アンデルレヒトに苦しめられた姿に、疲労の色を感じたのは私だけではないでしょう。エジルやジルーがいないために、毎試合出ざるを得ないアレクシス・サンチェスのコンディションが心配です。彼がケガをしようものなら、ヴェンゲル監督のチームは相当苦しむことになるでしょう。

最後に触れておきたいのが、「直近スケジュール」です。この2日間、チャンピオンズリーグを戦った5大リーグのクラブのなかで、日曜日に国内リーグ戦をこなしたのはマンチェスター・シティとアスレティック・ビルバオ、シャルケ04の3クラブのみ。奇しくも彼らは全敗で、2クラブがホームで敗れ、シャルケ04は4失点で大敗しています。「チャンピオンズリーグ直前のプレミアリーグは金曜日・土曜日開催」などの工夫がなければ、今後もグループステージで敗退するクラブが出続けることになりかねません。スケジュールは、直前だけでなく直後も重要です。今週末のリヴァプールVSチェルシーというビッグマッチが土曜日開催で、日曜日に試合があるのはアーセナルのみというマッチメイクはどうなのでしょうか。リヴァプールのロジャース監督は、レアル・マドリード戦でメンバーを落としたのではないかと聞かれ、否定しておりましたが、チェルシー戦までにもう1日あれば、マドリードでのスタメンは別な顔ぶれだったのではないかと思います。

ひと頃に比べて、プレミアリーグのトップクラブが相対的に弱くなっているのは間違いありませんが、戦う前からハンディキャップがあるような状況は、すぐにでも改善してほしいものです。私たちが観たいのは、参加クラブがベストメンバー、ベストコンディションで戦う欧州最高峰のゲームなのですから。

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“4試合勝利ゼロの屈辱!プレミアリーグのクラブがチャンピオンズリーグで苦戦した理由” への17件のフィードバック

  1. journeys より:

    てか、CSKA、マリボル、アンデルレヒトの直近のスケジュール調べてみたら?
    別にプレミアクラブと大差ない過密スケジュールでやってるから

    ろくすっぽ調べもしないでいい加減な事ばっか書いてんじゃねーよ、このタコ

  2. MUFC-7 より:

    時々いますよね。↑みたいな人。自分が調べているのならその内容を載せて証明すればいいのに。あーでも言葉が汚いからやっぱりいいや。

  3. パックン より:

    チェルシーとリバプールもカップ戦は主力の多くを温存してましたからね。
    その辺りはブンデス勢やマドリーと同じ。
    日程的に一番キツかったのは先週のミッドウィークもリーグ戦が組まれていたイタリア勢です。
    年末年始を覗けば主要リーグの日程なんてどこも似たようなもの。
    そこは言い訳にならないと思いますね。

    個人的には単純にプレミア勢が弱くなってるだけだと思います。
    同じ条件でもプレミア勢が席巻していた時代があったわけですから。
    リーガやブンデスの上位対決を観ていると技術的にも戦術的にもプレミアより洗練されている印象を受けます。
    リーグランキングも今季中にブンデスに抜かれる可能性が高い。
    セリエとはまだポイント差がありますがこの状況が続くと3、4年後に追いつかれるかもしれません。
    お金はあるわけですし何とか立て直して欲しいですね。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    1さんは口は悪いが間違ってはないよ
    ブログ記事をアップするなら下調べは必要でしょう

    —–
    ブンデス、セリエに抜かれるとか言ってる奴がいるけど、さすがにないないww
    ドイツにはバイヤン以外いないだろw

    って思ったけどシャルケ、レバ、ドル、MGに普通に勝てそうなのチェルシーくらいじゃんか
    ガナとシティ頑張ってくれよ
    リバポはこれからだ

    まぁセリエには抜かれないな
    ユーベ以外には負けないでしょ

  5. makoto より:

    journeysさん MUFC-7さん>
    アンデルレヒトはタイトだという認識はありましたが、マリボルとCSKAについてはさほどでもない、という認識でした。私の言葉足らずもあったかもしれませんが、「著しくプレミアリーグが過密だった」とだけいっているわけではありません。アーセナルとリヴァプールは元よりケガ人が多く、ジエゴ・コスタとロイク・レミーがケガしてからはチェルシーがホームのマリボル戦以外苦戦続きで、マンチェスター・シティは不振とケガ人が重なっています。そこへきて、国内カップが入る時期が重なったので、疲弊気味のチームはさらにつらいだろう、というのが趣旨です。せめてCL出場クラブは土曜日開催に揃えるとか、キャピタルワンカップの時期設定など、より欧州で戦いやすい工夫ができないものか、と思っています。

    「正しいことを主張する」よりも、「おもしろそうなことがあれば、少しだけ掘り下げて”どうでしょう”と数多く出してみる」という心でやらせていただいているので、時に浅くなってしまっていることもあるのだと思います。なかには、私の考察不足を理由に、読まなくなった方もいらっしゃるでしょう。それでも、「毎日楽しみにしている」「読むのが日課」とおっしゃってくださる方がいるので、毎日何らかおもしろい情報を、と思って続けています。

    どんな記事でも、異論・反論・認識違いがあるのは承知しておりますので、罵詈雑言ではなく、できれば普通に会話していただけるとありがたいです。睡眠時間削ってやってたりすることもあるので、結構、こたえるんです、バカアホマヌケは。今後とも、よろしくお願いいたします。

    パックンさん>
    なるほど。ご意見、理解しました。決して、プレミアリーグだけがきついから勝てなかった、といっているわけではなく、チームがしんどいときは特に、1日、1試合の違いが結構影響してしまうんだろうな、ということを思い、書いたものです。ケガ人がいなかったら、あるいは主力が絶好調だったら、週2試合の連続もまったく気にならないこともありますので。パックンさんがおっしゃっている「プレミアリーグが弱くなっている」というのは全く同感です。

  6. リバサポ より:

    割と偏りがある記事は個人的には好きなんでいいと思うですが、許せない人もいるようですね。どんどん自分の考察書いてください。

  7. ko より:

    私も今週はがっかり、びっくりの結果でした。
    特にシティの躓きには、言葉もありません。
    いろいろと言われる人もいますが、プレミアは楽に勝てるチームが全くない状況での日程です。この時期は皆が疲れてきています。けが人も酷いですね。
    少し見直しをする時期だと思います。
    ウィンターブレイクは見る方としては残念ですが、選手のことを考えれば必要ではないでしょうか?

  8. プレミアリーグ大好き! より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    下調べには、結構時間を使っています。特にチャンピオンズリーグは、プレミアリーグよりも予備知識のないクラブが多いので、試合前後にリーグの成績や、選手のプロフィールなどについておさえています。ただし、すべての反論に答えられるほど、情報を持っていない領域があることも事実です。基本的には、趣旨に沿ったところを中心にしてますので。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    以前は2強以外のドイツのクラブには明確に優勢だったのに、最近はそうもいえなくなっていますね。
    トップのクラブの強さに、リーグ全体のカルチャーが引っ張られれろいう面があるのかもしれません。

    リバサポさん>
    ありがとうございます。日本のスポーツ紙と同じような、あたりさわりのないことしか書けなくなったらやめたほうがいい、と思っていますので、これからもがんばります。もとより、調べ物の時間はしっかりとって、事実でないことをさも事実のように書いたりはしないということは徹底しています。自分の思い入れや、私見を書く場合は、そう断ってから書くべき、と思っておりますので。

    koさん>
    そうなんですよね。上位と下位の開きがあるリーグよりも厳しい、という面はあるように思います。

  9. グナ より:

    まーた荒れてる…
    けど、最近管理人さん大丈夫ですか?以前より更新がかなり頻繁になってる気がします。ちゃん寝てくださいね。
    ブンデスはドルトの戦術に対抗してリーグ全体の戦術レベルが飛躍しましたよね。ドルト特有のゲーゲンプレッシングももはや珍しいものではなくなりましたし、攻守の切り替えも格段に早くなりました。バイヤンももとはというとドルとのパクりですし…
    プレミアは戦術レベルでかなり劣ってるんでしょうね。頑張って欲しいです。
    まぁ、単純に観るだけなら断トツでプレミアが楽しい!放り込みも迫力満載笑

  10. プレミアリーグ大好き! より:

    心ないコメントは気にせず頑張ってください!
    楽しみにしている、応援している人はたくさんいます!

  11. a より:

    いろいろ荒れてるけど、正直自分は、「実に理に叶ってて誰もが納得するような考察」っていうのは期待してないよ。そんなことできてたらそれで飯食ってるだろうし。趣味で他のリーグの日程まで調べられるような暇があるなら、ぶっちゃけ暇すぎるだろ、ってレベル。ブログタイトルが「偏愛的プレミアリーグ見聞録」なんだから、若干プレミアに肩入れしててもいいと思うけど
    それでも毎日更新してくれてるんだからありがたいです
    それに、この前のダービーの記事で、「敵ながら天晴れ」、「完敗」、「ノーチャンスでした」とか普通に書けるあたり、大きな人だと思う。同じユナイテッドサポとして見習いたいけど……難しいなぁw

  12. MUFC-7 より:

    管理人さんに言ったのではありませんよ!私も1ユナイテッドファンとして管理人さんの寛大さや試合の記事の面白さを楽しみにしながら見ていますから。

  13. aaa より:

    無理がある日程による、コンディション不良や、怪我で不利になるのは、事実だと思います。例えばあの最強「ペップバルサ」ですら、代表戦後のリーグ戦は、勝率が著しく低下していました。ただ「プレミアリーグの資金力」は世界戦略+この過密日程による、試合数のおかげでもあるので「プレミアの選手層」で愚痴を言われたら、地球上のリーグでは・・・
    他には、今シーズンW杯イヤーであることによる「代表プレイヤー」の疲弊、怪我人続出、も原因かもしれませんね。自分は国内サッカーも視聴するのですが、今シーズンW杯前の、国際戦に出場するクラブの日程は、確実に、選手の体にダメージが残るようなものでした。やはり「ベストのコンディションでクオリティの高い試合」をみたいと思うのは僕も同じです。どのリーグもですけど、商業主義による、過密日程の解決案は、もうちょっと考えられるべきかもしれませんね・・・思いつくことは・・交代選手の増加を、認めるぐらいですかね?

    プレミアは、下位チームでもクオリティの高いFWやアタッカーがいて、本当に気が抜けませんね。他にもここ数年、毎年プレミアリーグのパス成功率平均が上昇しつづけてて、下位中位の平均レベルが上がってる気がします。
    (逆に上位チームの安定度は下がってる気がしますが・・・)

    ブログを毎日書いて、コメントまで返信する管理人さんには頭が下がる思いです。自分は管理人さんの個性あるコメント付き記事大好きですよ!

  14. プレミアリーグ大好き! より:

    冬ならまだしも、この時期は他リーグと大して日程は変わらないし
    ここで書かれてる言い訳は使い古されてとうの昔にみんな否定されてることなんだが…

    現地観戦0で何年海外サッカー見てるんだっけ?よくもまぁこんなライト層が言う知識のままでいられたな
    逆にすごいここの管理人

  15. makoto より:

    グナさん>
    お気遣いありがとうございます。先にも「トップのクラブの強さにリーグが引っ張られる面があるかもしれない」と書きましたが、ここ数年のドイツはドルトムントの存在は大きいですね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ありがとうございます!

    aさん>
    ありがとうございます。いろいろな応援の仕方、捉え方があると思いますが、私には「マン・ユナイテッドが好き=他クラブに腹が立つ」という部分がないのだと思います。

    MUFC-7さん>
    趣旨、理解してます。ありがとうございます。

    aaaさん>
    確かに、多くの国の代表クラスが集まっているので代表戦の影響は受けやすいですよね。自国の選手比率が高ければ、いい選手でも都度都度の23人に入らないケースが増えますので。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    「書かれていることに異論がある」なら、この記事完結で批判されてもいいのですが、個人や人格に対しておっしゃるなら、多少は以前の記事も読んで書くべきではないでしょうか。現地観戦ゼロではないことは、詳しく読まなくてもカテゴリをみればおわかりいただけるかと思います。

  16. Macki より:

    プレミアファンにはがっかりなCLでしたね。レッズは力負けなので仕方ありませんが、ロンドン勢とマンチェスターの1チームはまさかの結果でしたね。プレミア勢には揃って決勝トーナメントへ行って欲しいので残り2試合頑張って欲しいですね。

  17. makoto より:

    Mackiさん>
    そうですね。マンチェスター・シティと後半のアーセナルはかなりお疲れ気味にみえましたが、チェルシーは内容的には快勝だったので、なおさらびっくりです。苦しいクラブもとはいえ、まだ全チームにチャンスあり。マン・シティとリヴァプールの逆襲に期待しています。

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