イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

祝・EL勢突破決定!エヴァートン完勝で首位通過、チャンスだらけのトッテナムは予想外の辛勝!

エヴァートンは、グループHで最大の難敵、ヴォルフスブルクにアウェイで0-2勝利。守備が淡白だった最下位パルチザン相手に、GKと1対1どころか2対1でも決められなかったトッテナムは、5-0で圧勝するようなゲームを1-0辛勝。ヨーロッパリーグのプレミアリーグ勢は、片や快勝、もう一方は怪勝(?)で、両者仲よく最終戦を待たずしてのグループステージ突破を決めました。

ヴォルフスブルクとエヴァートンの試合は、終了直後に現地の実証が「ルカク&ミララス!」と叫んだように、ベルギー代表コンビのカウンター2発で決まったゲームでした。前半終了間際、シュートをクリアしたエヴァートンは、自陣右サイドにいたミララスにつなぐと、背番号11はハーフライン手前で待っていたルカクに右足アウトのラストパス。最初のボールタッチをミスしてDFに食いつかれそうになったルカクは、フィジカルの強さでこれをつぶして左から独走。最後は余裕たっぷりにGKの左を抜いて、貴重な先制点をマークします。

追加点が入ったのは75分。2度めの完璧なカウンターは、主演と助演が逆でした。DFからのクリアを右サイドで受けたのはルカク。エースは、背負っていたDFをかわして中央に回り込むと、最前線で裏を狙っていたミララスに最高のスルーパス。ゴール前まで持ち込んだミララスは、追いついてきたDFを巧みにかわして、ゴール左隅にきれいなシュートを決めました。

12分のCKから、エヴァートンCBディスタンがヘッドを叩きつけてバーに当てると、直後のヴォルフスブルクのCKでは、昨季までプレミアリーグにいたデブライネが、グラウンダーのボールを強烈なミドル。互角の展開で始まったゲームは、ヴォルフスブルクがボールを支配する時間が長く、チャンスが多かったのもホームチームでしたが、GKハワードの堅守と前線の切れ味でエヴァートンが勝負をものにしました。ルカクは60分にも、左からのドリブル突破で強烈な左足ミドルを放っており、GKが弾いたボールに反応したマクギーディがボレーをミスしていなければ、もっと早く勝利を決定づけられていたのではないかと思います。ミララスの復帰とルカクの好調に、ロベルト・マルティネス監督も確かな手応えを感じているのではないでしょうか。

エヴァートン勝利の後、ホワイト・ハート・レーンで戦ったトッテナムは、パルチザンの中盤の守備が厳しくなかったこともあり、自分たちのペースで試合を進めることができました。運動量の多さが目立っていたラメラが左右真ん中どこからでも突破を仕掛け、スタメンに抜擢されたMFスタンブリが再三にわたって効果的なパスをフィード。攻撃の組み立ては悪くなかったのですが、最大のネックは「決められないソルダード」。すべてにおいて足りなければ、ポチェッティーノ監督も諦めがつくのでしょうが、DFラインの裏に入る動きは質が高いのがやっかいです。

25分にラメラが左からGKとDFの間に出した速いグラウンダーは、触れば1点という絶妙のボールで、空振りしたソルダードにはぜひ触ってほしかったシーン。54分、DFの裏にうまく入り込んだソルダードを見つけたレノンは、浮き球で完璧なラストパス。GKルカッチとふたりきりになった背番号9は、ここでもシュートをブロックされてしまい、ゴールならず。極めつけは48分の先制シーンで、ドリブルで中央を攻め上がったスタンブリが縦に抜け出したソルダードに通したパスは文句なし。完全にフリーになったソルダードは、GKがニアを塞いでいるので、クロスのシュートを左隅に決めればOK。ところがこれがポストに当たり、ルーズボールを決めたのは走り込んでいたスタンブリでした。ポチェッティーノ監督が、トップをハリー・ケインに代えたのは66分。指揮官としては、さぞかしイライラしたでしょう、という交代策でした。

「決められない病」はどうやら伝染するようで、87分には先制点を決めたスタンブリがやってしまいます。ラメラと一緒にGKと2対1になったスタンブリがルカッチを引きつけて出したパスが強すぎ、角度のないところまで追いかけたラメラのスライディングシュートは、ゴールの前を横切って逆サイドのゴールラインを割ってしまいます。71分のハリー・ケインのFKや、90分にCKを受けて中に切り込んだラメラの一撃は、それぞれナイスシュートだったもののGKがセーブ。84分に、クロスからの完璧なヘッドをロリスが素晴らしい反応で防いでくれなければ、ドローで終わる可能性さえありました。「ソルダードのハットトリックで、トッテナム圧勝!」。世が世なら、こんな見出しがついてもよかったゲームだったと思います。

トッテナムの決定力に対する不安は、次節のプレミアリーグ、エヴァートンとの「EL出場組直接対決」で解消していただくこととしましょう。とはいったものの、この日のヨーロッパリーグの出来から想像するのは、「ホームのトッテナムが押しながら、シュートはことごとくハワードに止められ、カウンターを活かしたエヴァートンが快勝」という試合です。さあ、実際はどうなることやら。サウサンプトンとマンチェスター・シティのゲームともども、日曜日のプレミアリーグが今から楽しみです。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す