精神的支柱を欠いたリヴァプール、最後は足が動かず。厳しかった「アウェイのトルコ」の洗礼!
とにかく縦にロングボールを蹴ってくるホームのベシクタシュに対して、ジョーダン・アイブ、スターリングのサイドからの仕掛けで攻略しようとするリヴァプール。19分、楔を受けたバロテッリが見事なダイレクトパスでアルベルト・モレノを走らせたシーンが、リヴァプール最初の決定機でした。左を突破しようとしたアルベルト・モレノにDFがスライディング。中にこぼれたボールを狙ったのはスターリング。ゴール右隅を襲ったシュートはGKギョネンが弾き、レッズの先制はなりません。
28分にも、長いボールが右に走り込んだスタリッジに届き、エースはすかさずペナルティエリアに入ってきたスターリングにパス。DFを背負って受けたスターリングの振り向きざまの一撃はDFが体に当て、CKに逃れられます。32分、バロテッリのラストパスをゴールやや右でもらって切り返しを入れたスタリッジの左足も、GKギョネンがセーブ。ベジクタシュも40分、左サイドから中に入ったオルチャイ・シャハンがミドルを放つも、ミニョレが正面でセーブ。前半は0-0ながら、優位に立っているのは、年が明けてからプレミアリーグで負けなしのリヴァプールです。
後半開始からしばらくは、ゴールが必要なベシクタシュが攻勢に出ますが、クロスが不正確でシュートにつながらず。レッズの最終ラインは冷静です。50分のクルトゥルシュ、53分のソサのミドルはいずれもGKミニョレががっちりキャッチ。最終ラインの裏を狙うデンバ・バは、シュクルテルとデヤン・ロブレンがケアしてボールを触らせません。64分、攻め込まれている状況を変えるべく、ジョーダン・アイブは右サイドの突破を急がず、巧みにペースダウン。レッズには、頼もしい19歳が育ってきました。
ここまでシュートレンジを的確にカバーしてきたリヴァプールでしたが、71分、一瞬の隙を突かれて同点に追いつかれてしまいます。左からのクロスを中央のデンバ・バがタッチミス。落としを受けた形になり、すかさず左足を振り抜いたのは途中出場のトルガイ・アルスランです。トータル1-1。プレミアリーグではまず体験できない強烈なブーイングが鳴り響くトルコで、後半は守備中心に戦っていたリヴァプールは再度攻撃に出られるのでしょうか。
失点の後、シュートすら打てなかったレッズは91分、あわや敗退の大ピンチにさらされます。CKを先に触られると、落下点にいたデンバ・バが強烈なシュート。決まったかにみえた一撃は、リヴァプールはクロスバーに救われました。マンチェスター・シティ戦を3日後に控えて、避けたかった延長戦。相変わらず攻勢はベシクタシュ。99分にはペナルティエリア右からデンバ・バの強烈な右足シュートをミニョレがセーブ。どうやらエムレ・ジャンは足をつったようです。
途中出場のララナ、マンキージョ、延長後半から入ったリッキー・リー・ランバートが満足にボールに絡めないまま、リヴァプールは50分もの時間を無為に過ごしました。PK戦のミニョレはタイミングは合っていたものの、ベシクタシュの選手のキックに隙なし。大ブーイングのなか、ランバート、ララナ、エムレ・ジャン、ジョー・アレンと4人めまでは決めていたレッズは、「3人めの元セインツ」デヤン・ロブレンでついに音を上げ、バーの上に舞ったボールにホームサポーターの歓喜が爆発します。リヴァプールの欧州チャレンジは、2年前同様、春が訪れる前に終わりを告げました。
ジェラード、ヘンダーソン、コウチーニョがいないピッチ。精神的支柱を2本と、局面を個人で打開できるアタッカーを使えず、ブラナガンやウィリアムズといった若手までトルコに連れてきたロジャース監督は、この結果を半ば覚悟していたのではないでしょうか。それにしても、完全に崩されたシーンはほとんどなかっただけに、悔しいミドル一発でした。2試合をトータルで見れば、サポーターの熱意も含め、「本気で勝ちにきたほうが勝った」対戦だったと思います。あのブーイングの徹底度は、トルコならでは。プレミアリーグのなかではレッズサポーターはトップクラスのハイテンションですが、善し悪しはともかく、120分間えげつない応援を続けられるベシクタシュファンは凄いと思います。
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更新ご苦労様です。
前半に得点を入れていれば、、、と思いましたが、、、、。トルコの地は常に厳しいですね。シティ戦心配ですが、CL行くためには乗り越え行かなくてはならない壁ですね。うーん残念!
Mackiさん>
先に獲っていれば、でしたね。トルコのスタジアムから聞こえてくる声のデカさはハンパないです。