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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

プレミアリーグ勢、またも1点及ばず…シュートに精度を欠いたアーセナル、無念の敗退!

昔は、3000~4000人しか入らないゲームが当たり前だったモナコの本拠地スタッド・ルイ・ドゥ。この日も1万人は入っていないようですが、それでもリーグ・アンのゲームよりは明らかに盛況だそうです。チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦セカンドレグ、モナコVSアーセナル。週末のプレミアリーグでウェストハムに3-0と快勝したアーセナルは、同じスコアでゲームを終えたいものです。アウェイの初戦を1-3と勝っているモナコが引いてくるかと思ったのですが、序盤押しているのはモナコのほうです。

3点欲しいアーセナルが、最初のチャンスをつかんだのは15分になってからでした。アレクシス・サンチェスがベジェリンを縦に走らせ、ファーに出たクロスをヘッドで競ったのはジルー。これは左に外れますが、サイドを崩す形を数多く創れれば、奇跡の逆転に近づけるでしょう。19分にも、左からのクロスをカソルラがボレー。アーセナルに、ようやくエンジンがかかってきました。スタンドに姿を見せているU2のヴォーカル、ボーノ・ヴォックスは、リーグ・アンとプレミアリーグのどちら持ちで試合を楽しんでいるのでしょうか。

24分、敵陣でのインターセプトからドリブルで上がったアレクシス・サンチェスは、DFラインの裏で一瞬空いたウェルベックにラストパスを通すも、シュートが打てず。3点必要となれば、前半のうちに一発は決めたいところです。29分、ベジェリンのクロスをウェルベックが中に落としたシーンも、ジルーがシュートに持ち込めません。しかし36分、ついにガナーズが先制です。ウェルベックの縦パスに左から抜け出したのはジルー。GKスバシッチとの1対1は、最初のシュートをぶつけてしまうものの、リバウンドを自ら拾って右足で文句なしのフィニッシュ。これでおもしろくなりました。直後に放ったウェルベックの強烈な右足はGKの前でCBアブデヌルが必死にブロック。46分、右からのドリブルでフリーになったウェルベックの速いクロスは、DFに当たった跳ね返りをジルーが狙うも、GK正面。前半は0-1。このスコアは、ガナーズにとってまずまずです。アレクシス・サンチェスがシミュレーションを取られたシーンがPKに転んでいればとついつい思ってしまいますが、今日のジルーとウェルベックの出来なら、3点は充分に届く数字です。

後半も、アーセナルのポゼッション。52分、大ブーイングのなか右隅を狙ったエジルのFKはスバシッチがセーブ。57分にモナコが久しぶりに逆襲に入り、ジョアン・モウティーニョの再三のシュートと左右からのクロスでアーセナル守備陣を脅かすものの、アーセナルは必死のブロックで同点を許しません。62分、ヴェンゲル監督はコクランをラムジー。リスクをとってでも攻めろというメッセージです。焦りからか、後半のアーセナルは可能性の少ない長いクロスが目立ちます。モナコのカウンターが鋭くなってきました。しかし、2点足りない状況で、フェレイラ・カラスコに単独で持ち込まれたシーンに目くじらを立てても仕方がないでしょう。残り時間は20分。ガナーズは苦しくなってきました。

71分のウェルベックをウォルコットはどうなのでしょうか。しかし78分、アーセナルは執念の2点めを奪います。左でフリーになったモンレアルのクロスにウォルコットのシュートはポスト。これを拾ったラムジーが右足でクロスに素晴らしいシュートを決め、残り10分でトータルスコアは同点です。あと1点、獲れるかガナーズ。82分のFKは、ジルーの至近距離からのボレーをスバシッチがセーブ。アレクシス・サンチェスと重ならなければ、ジルーはもっとうまく狙えたのではないでしょうか。最大の敵は、自らの焦りでしょう。モナコがゆっくり時間を遣うようになってきました。

88分の波状攻撃も、エジルの必死のドリブルも実りません。追加タイムは5分。最後はメルテザッカーまで上がり、普段見せない放り込みまで仕掛けたアーセナルに、もう1本は出ませんでした。2試合通算3-3、アウェイゴール数で勝ったモナコが勝ち抜け。プレミアリーグ勢2つめの敗退となったアーセナルは、5年連続でラウンド16敗退です。

残念!3点に届くチャンスの数だっただけに、シュートを枠に収められなかったいくつかのシーンが残念です。ベンチの顔ぶれを見れば、入れるならウォルコットなのはわかりますが、そのままウェルベックの馬力に賭けてもよかったのではないかと思いました。やはり、初戦の最後にカウンターを決められたのが重かったですね。モナコに余裕はなかったと思われますが、最後の1点を水際で許さなかった勝者を称えるよりほかはありません。

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“プレミアリーグ勢、またも1点及ばず…シュートに精度を欠いたアーセナル、無念の敗退!” への7件のフィードバック

  1. Macki より:

    素早い更新お疲れ様です。
    放心してます。正直、3-0いけた試合でした。ここ最近低調なサンチェスはやはりロストマシーンで、ここをラムジーと変えるべきだったと思います。でカソルラを上げてラムジーを3列目に、、、
    というか普通にスタメンで使ってほしかったです。
    エジルはレアル時代の輝きを取り戻していたと思います。DF陣は守備だけでなくビルドアップも素晴らしかったです。ほぼ全員良いパフォーマンスだけに悔しくてたまりません。采配に関しては効いていたウェルベックに変えて絶不調のウォルコットも納得いきませんし、采配には疑問が残りました。モンレアルは疲労の問題でしょうが・・・
    この際暫くサンチェスは休養を与えて彼に頼らないチームになることを祈っています。もやもやと悔しさだけが残りましたがBPLとFA杯に向けて、開き直って進んでほしいです。

    長文駄文、失礼しました。

    —–
    更新ご苦労様です。
    私もウェルベックは継続でよかったですね。焦りもあったのでしょうが、最後の方は確実性の低いクロスが多かったですね。
    勝ち抜けたゲームだったと思います。1レグの最後の失点が悔やまれますね。

  2. 実はグーナー より:

    プレミアの事を考えても残念
    マンCもあれだし
    まあ色々思う事あるけどFAカップとリーグに切り替えよう

  3. ヤヤ・トゥーレ より:

    モナコは確かに侮り難い相手でしたが、ここで負けたらダメですよ。ファーストレグの時もコメントしましたが、やはりヴェンゲルではCLとプレミアを制するのはもう無理だと思います。またまたこの試合の勝利で勝者のメンタリティー(笑)を取り戻したとか、仮にFAカップ程度を獲ってお茶を濁すのは結構なんですが、その程度の健闘で済まされない選手層、年俸の規模のチームだと思いますがね。

    お金を使っても勝てない、CLもプレミアも例年と同じ結果ですし、ヴェンゲルを擁護する方々には辛辣な言葉になりますが、もう限界ではないですかね。補強ポイントもセンターラインという素人目にも分かる所を補強しませんし、毎年怪我人が出まくるのにそれもケア出来ない所など色々粗はありますが、他の監督であれば出来るとこではあると思いますよ。とにかく、この試合の勝利を浅はかに喜んでいても何の意味も無いですし、実際に勝てないのはもうここ10年くらいの結果が証明しています。むしろこれからは現在と今までの状態を疑問視すべくこれからのチームを推敲して欲しいですね。

  4. サッカー小僧! より:

    「毎年、同じようだ…」というラムジーの試合後のコメントがすべてを物語っていると思います。
    とにかくホームでの試合がむごすぎましたね、特に最後の失点が…、結局その付けを払う羽目になったな
    という感じです、しかし、本当に虚しさしかない…、サポーターも毎シーズン同じ感覚です。
    特に、過去のバルサバイエルンと違って、今年は相手がモナコでしたから、これで突破できない、
    というのは、やはりヴェンゲル監督では勝てない、と言われても仕方がない結果だと思います。

    試合に関しては、ウェルベック→ウォルコットは失敗ですね、まぁ復帰後のウォルコットを自分は
    評価していないというのもありますが、ウェルベックのほうがパフォーマンスもよかったです。
    ただ、点を取らないといけないこの試合で、前線の攻撃の切り札がウォルコットしかいなかった
    という時点で、スタメン起用した選手が頑張らないと、難しかったでしょうね、控えで得点のにおいが
    するのは、最近調子を上げてきたラムジーぐらいでした、事実点を取りましたし。
    チェンバレンかロシツキがいれば…、特にロシツキは、こういう試合では十二分に存在感を出してくれた、
    と思います、守りを固めようとする相手を崩すパスや動きは、膠着した状況を打開してくれた、と思います。
    縦への突破しかないウォルコットは、むしろ相手にとっては守りやすかったんじゃないでしょうか。

    とはいえ、ここで意気消沈して、来シーズンのCL枠を逃す、というのは論外なので、選手には
    この敗戦の怒りを、来シーズンも絶対にCLに出る!というリーグ戦の勝利へのエネルギーに転換して
    残りの試合励んでほしい、と思いますし、サポーターのためにもFA杯も狙ってほしい、と思います。

  5. makoto より:

    グラフィティさん>
    ドローで終わったりすればあきらめもつきますが、あそこまで追いかけただけに悔しいですね。

    Mackiさん>
    そうですね。初戦の3点めが、結果的に命取りとなりました。

    ヤヤ・トゥーレさん>
    きちんと戦えば勝てる相手だったと思いますので、この結果から「ヴェンゲル監督では勝てない」といわれれば、「そうかもしれません」というしかないですね。私は、ヴェンゲル監督は好きですが、結果が悪かったときに、それを擁護しようとは思いません。ただし、ボスが勇退するときは、長く任せられそうな相応の実力者を押さえることとセットにしないと、マンチェスター・ユナイテッドと同様に苦しむことになると思います。むしろそちらが先、ぐらいの話ではないでしょうか。ヴェンゲルさんだから、という気持ちでがんばっている選手もおり、競争が激しいリーグで10年以上4位を外していない唯一のチームでもあるので「解任ありき」「勇退ありき」は危険だとも思っています。

    サッカー小僧!さん>
    同感です。ウォルコット以外では、ベンチにラムジーしかいなかったわけですが、スタメンの選手ががんばるという開き直りでもよかったのではないかと思いました。いやいや、とにかく残念です。

    実はグーナーさん>
    そうなんですよ。2016-17のUEFAランキング4位陥落にが現実的になってしまいました。今日あす、マンチェスター・シティとエヴァートンを本気で応援します。

  6. パックン より:

    もはや伝統芸の「追い付かない程度の反撃」でしたね。
    近年のアーセナルは毎年こんな感じ。
    リーグの方も帳尻合わせでCL出場権はきっちり確保するのでしょうね。

    金を使っても使わなくても同じような成績ではヴェンゲル限界説が囁かれても仕方ないか。
    まあ年齢的にも遅かれ早かれその時は来るのでしょうけど。

  7. ヤヤ・トゥーレ より:

    管理人さん、丁寧なご返信ありがとうございます。私個人はアーセナルファンでは無いですが、無敗優勝したチームを成し遂げてきたチームが近年この様な結果になっている現状、それが歯がゆいというのが正直なとこです。

    確かにCL出場権を獲得し続けたり、CLでも決勝トーナメントに出場し続けるのは評価できます。ただ、近年はクリスマス辺りでプレミアは終戦モード、CLもベスト16で敗退という結果は、アーセナルファンの方々がどう思ってるのかは分かりませんが、私個人は選手のサラリーも質も、クラブの収入も高いチームがこの程度では少し情けないと感じます。

    管理人さんのおっしゃる通り、監督交代に際する痛みはあるかもしれません。ただ、ヴェンゲルも老齢に差し掛かり、近い将来バトンが渡るのは見えてますし、いつか交代する時期が訪れるなら、今夏でも良いと思います。

    例えばプレミアではマルティネスやポチェッティーノなどの若手監督がいますし、他国ではモンテッラ、パコ、トゥヘル、クロップ、ルナールなどアーセナル特有の攻撃的マインドを継承出来そうな若手監督もいます。それに、ユナイテッドは失敗しましたが、長期政権の瓦解が必ずしもチームの凋落に直結するとは思いませんし、逆に新しい監督の元でより良い結果を残すかもしれない可能性もあるのです。

    個人的には、ヴェンゲルにこれ以上を求めるのは戦術的にも戦略的にも無理だと感じますし、それが実際結果にも出てると思います。ヴェンゲル続投論を卑下するという意味では全くありませんが、アーセナルのクラブの規模、選手なら違う監督ならまた違ったサッカーが見られるのではないかと、期待と興味をそそられるのが私個人の意見でありますね。長文失礼しました。

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