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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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デパイ2発、終了直前にフェライニ!マンチェスター・ユナイテッド、CL本大会に近づく3発快勝!

チャンピオンズリーグ2015-16、クラブ・ブルッヘとのプレーオフに臨むマンチェスター・ユナイテッド。「プレッシャーを感じている」と、この試合の重要性を語っていたファン・ハール監督は、プレミアリーグと変わらないメンバーをオールド・トラフォードのピッチに送り出しました。開始早々、マタのロングボールにヤヌザイが右サイドを突破し、いきまり先制かと身を乗り出してしまうきわどいクロスがゴール前を横切ります。3分には、ルーニーのサイドチェンジから左のデパイが強引にシュート。プレミアリーグの開幕2戦では慎重な試合運びを見せていたマンチェスター・ユナイテッドは、アグレッシブに攻め続けています。ところが7分、心臓が凍るような事件がホームチームに起こります。ビクトル・バスケスのFKをキャリックがスライディングでクリアしようとすると、ボールはGKロメロが届かないコースを辿り一直線にゴール左隅へ。痛恨のオウンゴールは、ブルッヘにとっては貴重なアウェイゴール。マンチェスター・ユナイテッドはとにかく攻めないといけません。

しかし13分、さほど時間をかけずにマンチェスター・ユナイテッドは追いつきました。左から斬り込んでDFをひとり抜き去り、CB2人も振り切って右隅に決めたのは背番号7のメンフィス・デパイ!われわれは、こういうゴールを待っていたのです。1-1となると、ホームチームは再び試合を完全に支配します。ブルッヘの脅威は右からのカウンターとセットプレーのみ。マン・ユナイテッドは両翼を疾走するデパイとヤヌザイが好調です。24分には、右サイドを抜け出したマタの折り返しからデパイがシュート。ここからのCKをルーニーがバイシクル。これはポスト脇にいたDFにクリアされたものの、今までゴールが遠かったチームにシーズン初めての2点めの予感が漂っています。

37分に左からデパイが抜け出し、GKブルゼッセと向き合ったシーンは左にはたいたパスが味方に合わず。直後にキャリックのパスを受けたデパイのミドルはGKに弾かれます。ここまで攻めたのなら前半のうちに勝ち越したいと思っていたところに、スーパーゴールがきました。43分、左からひとりかわして、右足を振り抜いたのはまたもやメンフィス・デパイ!ドライブをかけてGKの指先を越えた弾道はパーフェクト。マンチェスター・ユナイテッドは1点リードでハーフタイムを迎えることに成功しました。

ファン・ハール監督は、45分でキャリックを下げてシュヴァインシュタイガーを投入しました。2-1と3-1がまったく違うことは、選手たちがいちばんよくわかっています。後半もホームチームが怒涛の攻撃。47分にはデパイが2点めとまったく同じアクションでミドルシュート。スモーリングとブリントの出足がいいマン・ユナイテッドは、速攻を繰り返してブルッヘの最終ラインを崩しにかかります。51分のデパイの中央からのミドルはGKがセーブ。58分のルーニーの左足ミドルは左に大きく外れます。

63分、相手のカウンターのインターセプトから、見事な「カウンター返し」が決まったかに思われました。マタのパスを起点に、右からのクロスをルーニーがヒールで落とすと、フリーで走り込んできたのはデパイでした。ハットトリックかと拳を握った瞬間、力んだシュートはバーの上。66分のCKも、ゴール正面でこぼれ球が足元にきたシュヴァイニーがDFに当ててしまい、なかなか3点めが奪えません。ファン・ハール監督は、残り20分を切ったところでヤヌザイをチチャリート。当然ながら「もう1点獲りにいくぞ」という采配です。80分にブルッヘのメシェレがイエロー2枚でピッチを去ると、84分にはさらにルーニーをフェライニ。昨季プレミアリーグで見せた、高いタワーにボールを集める攻撃が作動します。89分、FKからブリントが入れたボールをシュヴァイニーが頭でつなぎ、スモーリングがヘディングシュートを放つとGKの正面。シュートを1本しか許していない相手にホーム2-1で終わってしまうのか。追加タイムは3分。時計は2分50秒を消費したことを示しています。これまでかと思われたラストプレー、左のデパイがカーブをかけたきれいなクロスを中に入れると…見事なヘディングシュートを突き刺したのは、やはりフェライニ!

ホームで3-1なら決まりではないでしょうか。ブルッヘのプレスは、プレミアリーグ開幕戦のトッテナムと比べれば余裕をもってかわせる緩いものでした。個の力では負けません。怖いのはむしろ自分たちで、チェルシーやマン・シティなら絶対やらない最終ラインからの危険なミスパスを時折やらかすことぐらいです。デパイ、ブラボー!私は、デパイを最前線に置いてルーニーをその下でもいいと思っておりましたが、今日のような素晴らしいプレイを見せられると、「やっぱり彼はアレクシス・サンチェスやアザールと同じポジションなのですね」と認めざるをえません。背番号7が本領を発揮すれば、昨季プレミアリーグでアレクシス・サンチェスが積んだ16ゴールに匹敵する活躍をしてくれるはず。アザールをうらやまなくてもよくなるでしょう。さらにルーニーがゴールの感覚を取り戻してくれれば、「いいなあ、アグエロがいて…」などとつぶやいてしまうこともなくなるのですが、どうしたのでしょうか、キャプテン…。(メンフィス・デパイ 写真著作者/Kathi Rudminat)

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“デパイ2発、終了直前にフェライニ!マンチェスター・ユナイテッド、CL本大会に近づく3発快勝!” への6件のフィードバック

  1. ぜれ より:

    デパイがここまで活躍してスカイスポーツが個人合意を報じていたペドロまでくるとなるとバレンシアやヤヌザイなど他のサイドの選手は厳しくなりますね
    中盤もシュバイニ―、シュナイデルランがいてトップにはルーニー
    攻撃陣はシティにも劣らない破壊力を持ちそうです

  2. ぐら より:

    ビクトルバスケスはどうでしたか?

  3. makoto より:

    ぜれさん>
    ルーニーのコンディションが上がり、シュヴァインシュタイガーがフィットすると相当おもしろいことになりそうです。シュナイデルランは、既に欠かせませんね。彼の運動量で、最終ラインはずいぶん助けられていると思います。

    ぐらさん>
    ブルッヘは縦1本や、右に出してすかさずクロスといった読みやすい攻撃が多かったのですが、ビクトル・バスケスとディークルスには意外性と瞬発力があり、脅威でした。

  4. シティさぽ より:

    縦に速いサッカーで今後期待できそうですね
    ルーニーに得点があれば良かったですが
    デパイが想像以上にできるみたいですね

  5. ミラニスタ より:

    >ホームで3-1なら決まりではないでしょうか。
    ホームで4-1から格下相手に逆転されたチームがあるらしい

  6. makoto より:

    シティさぽさん>
    デパイ、スーパーでした。おっしゃるとおり、縦縦縦でスリリングなサッカーを展開できていました。ダービーも、意外と頑張れると思いますのでお気を付けください。

    ミラニスタさん>
    アウェイとはいえブルッヘはシュート1本でしたので、さすがにないと信じます。

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