イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

押し込みながらも遠かったゴール。ELプレーオフのサウサンプトンは無念の本拠地ドロー!

CBにはスティーブン・コーカーとフォンテ、吉田麻也は右SBでしょうか。ヨーロッパリーグ本大会出場権を賭けたプレーオフ、サウサンプトンがデンマーク王者のミッティランと戦います。先日のプレミアリーグでは、エヴァートンにホームで0-3と完敗したクーマン監督は、悪い流れを断ち切りたいところ。勝たなければならないゲームの切り札として、1年以上に及ぶ重傷から復帰したばかりのジェイ・ロドリゲスをスタメンで起用してきました。ロメウ、ワニャマ、マネ、ウォード=プラウズが並ぶ中盤は見ごたえがあります。試合開始からしばらくは一進一退の展開。ミッティランのプレスは、チャンピオンズリーグのプレーオフでマンチェスター・ユナイテッドが戦ったクラブ・ブルッヘよりタイトです。5分、右サイドからジェイ・ロドリゲスが抜け出し、ペナルティエリアに入ってフリーでシュートを狙いますが、うまくヒットできずにボールは左に逸れていきます。9分のFKを狙ったコーカーの惜しいヘッドはわずかにポストの右。セインツが徐々に押し始めています。

14分、ミッティランはFKから波状攻撃を仕掛け、最後はアンデルセンがミドルを左隅に放つものの枠にいかず。セインツはロングボールとドリブル頼みの攻撃が増え、効果的な崩しができません。SBの吉田麻也とマット・ターゲットにはセドリック・ソアレスやバートランドのようなオーバーラップの迫力がなく、MFが1対1で勝たなければチャンスにならないのもセインツの戦い方を難しくしています。25分を過ぎても、エースのグラツィアーノ・ペッレにこれといったチャンスはありません。26分、業を煮やしたロメウがロングシュートを狙いますが、これもバーを越えてしまい先制はなりません。31分には吉田のサイドを破られ、シストのドリブルに引っ張り出されたフォンテが抜かれるものの、ラストパスが通らずセインツは命拾いします。

38分、左サイドからジェイ・ロドリゲスが突破を図るも、左に流れたグラツィアーノ・ペッレへの縦パスが弱くDFがクリア。隙があれば狙うロメウの積極的なミドルは、いずれもGKの正面です。押していたセインツですが、44分という最悪の時間に先制を許してしまいます。クロスのクリアを中央で拾ったスパラスのシュートは、ブロックに走った2人の間を抜け左隅へ。ステケレンブルクのポジションは中に寄り過ぎていたのではないでしょうか。アウェイチームのリードで前半終了。セインツは45分で2点を奪わないといけません。

後半、攻めるセインツ。しかし開始からのCK3連発はシュートが打てず。右からのマネの突破は結局中で弾かれ、50分のCKをヘッドで突き刺したコーカーは、ファールがあったとしてゴールを認めてもらえません。それでも必死の攻めを続けたセインツに、同点のチャンスが到来したのは55分でした。グラツィアーノ・ペッレの落としを受け、左に出てシュートを打とうとしたウォード=プラウズがハンセンに倒されPK。これを冷静に決めたのはジェイ・ロドリゲスでした。1-1となると、ミッティランが反撃に出て互角の展開。64分、FKからコーカーが素晴らしいヘディングシュートを枠に飛ばすものの、GKミカエルがビッグセーブ。セインツの勝ち越しはなりません。

74分、ミドルシュートのこぼれ球を左から狙ったマット・ターゲットの一撃は、ポストすれすれに外れていきます。直後にシェーン・ロングに交代したジェイ・ロドリゲスには、セインツサポーターから盛大な拍手です。残り10分、プレミアリーグ7番めのチームは、リードを手にしてセカンドレグに臨めるでしょうか。

83分にウォード=プラウズを下げてファンミまで注ぎ込んだクーマン監督の策は実らず。追加タイムが6分もありながら、最終盤のセインツは枠内シュートを1本も打てませんでした。試合終了直前に吉田麻也のヘディングシュートがポストに当たると、ゲームはタイムアップ。押している時間が長かった試合だけに非常に残念です。彼らのプレミアリーグでの出遅れの理由でもありますが、グラツィアーノ・ペッレにシュートを打たせることができない攻撃には問題があったのだと思います。吉田麻也は、クーマン監督に右サイドの安定を求められたのであればまずまずでしたが、高く上がるばかりのクロスに精度がなく、攻撃面も含めれば物足りない出来だったという評価です。来週、敵地ヘアニングに乗り込むセインツには、クリーンシートでの勝利か2つのアウェイゴールが求められます。打開策のファーストチョイスは、クロスの精度が高いタディッチだと思いますが…。(ジェイ・ロドリゲス 写真著作者/Jon Candy)

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す