アーセナルまで1-2…欧州で勝てないプレミアリーグ勢、監督の驕りが生んだ焦りと勝負弱さ!
16分、アレクシス・サンチェスが中に入れたボールをジルーがダイレクトで狙うもDFがブロック。その1分後にチェンバレンが右サイドを完全に抜け出すと、折り返しに合わせたジルーのヘディングはポスト直撃。リバウンドのプッシュもエドゥアルドが体で壁を作ってCKに逃れます。快調に攻めているガナーズですが、ザグレブがカウンターに入ると一気にシュートレンジに運ばれてしまうのが気になります。今のところはミドルが枠にいかずにピンチというほどのシーンはないものの、一発決まってしまえば、忘れたいあのモナコ戦と同じ展開を強いられることになります。
24分、心配はいきなり当たってしまいます。ザグレブの速攻に、ドビュッシーが中に入ってしまい、左のビバリッチをチェンバレンが離してしまいどフリー。スルーパス1本、左SBとの1対1はオスピナがブロックしますが、跳ね返ったボールが後ろから追いついたチェンバレンに当たってゴールイン。アーセナルは、早期に同点に持ち込まないといけません。ところが、プレミアリーグで3試合連続のクリーンシートだったアウェイチームにとって、久しぶりの失点は想像以上に堪えたようです。30分の波状攻撃は、ぺナルティエリアに入っていたドビュッシーが打ちきれず。ギブスが誰もいない中央にクロスを上げてしまう象徴的なプレイがありましたが、アーセナルには早くも焦りが漂っています。39分、抜かれそうになり後ろから足を引っかけてしまったジルーが、2枚めのイエローで退場。厳しいジャッジではありましたが、抗議をして1枚もらっている選手としては軽率でした。
コクランのいない風景。前半の半分はひどい時間でした。ポゼッションが多いチームが、カウンターのチームよりもチャンスが少ないという展開では、リードは望むべくもありません。前半の収穫は、「1点しか獲られなかったので希望はつながった」ことだけでした。同じ組にバイエルンがいるアーセナルは、残りの45分で、10人で2ゴールを挙げないといけません。ロンドンでは、ウィリアンのゴールで不調チェルシーがテルアビブをリードしています。
後半開始直後、マシャドのCKからスダニに押し込まれそうになり、2つめの致命的なマークミスをしたチェンバレンは今度はポストに助けられます。48分、アレクシス・サンチェスが中に走るエジルに通したシーンは、GKとの距離が詰まりボールを流し込むすき間がありません。前の選手が動かず、楔が打てない危機的なガナーズ。52分にはアルテタが後ろに戻したボールを奪われる信じられないミスパス。カウンターにドビュッシーが必死のスライディングでボール奪取し、ぎりぎりで1点ビハインドをキープします。57分には4対2のピンチがあり、フェルナンデスのシュートはドビュッシーが何とかクリア。その直後、左からのCKにニアでコシールニーが競り負けてしまい、フェルナンデスのヘッドが刺さってガナーズは絶体絶命の状況に追い込まれます。
ウォルコット、コクラン、ジョエル・キャンベル。ヴェンゲル監督の3枚代えに、出来てしまった流れを変えるほどのパワーはないようです。アレクシス・サンチェスの直接FKはわずかにバーの上。地力で上回るアウェイチームが一矢を報いたのは、79分になってからでした。アレクシス・サンチェスのスルーパスでフリーになったウォルコットがGKと対峙し、他の選手の焦りを鎮めるかのような冷静なインサイドで右隅へ。しかし反撃はここまででした。最後の10分にさしたるチャンスはなく、アーセナルは奇しくもマンチェスター勢と同じ2-1で敗戦を迎えることになりました。力を出し切ったといえる選手は、リスクをとって手薄な守備陣のなかでマンマークの強さを発揮したガブリエウと、最後に1対1を素晴らしい反応で止めたオスピナだけでした。
チェルシーは…4-0ですか。必死さが実を結びましたね。プレミアリーグ勢唯一の勝利、おめでとうございます。
アウェイとはいえクロアチア、オランダのクラブに勝てず、首位を走るチームがスランプのユーヴェに敗れた惨状を「プレミアリーグは弱い」と片付けるのは簡単なのですが、負けた3試合を観ていて気になったのは「勝負弱さ」、とりわけ少人数の攻撃から決められないことです。「連携で崩された」「素晴らしい戦術で試合を支配された」ならともかく、PSVもザグレブも引き出しはさほどなく、カウンターに加えてサイドからの突破とクロスというオーソドックスな攻め方が基本。ユヴェントスの前半はひどい出来で、ストゥラーロは何度となく自陣でボールロストし、セリエAで勝てないのは当然と思われる状態。マンチェスター勢は相手の倍の決定機があり、マン・シティに至っては2対1という絶好機をブッフォンに止められてしまうシーンまでありました。アーセナルも先制点を奪われるまでは相手を圧倒しており、冷静に戦えれば負ける相手ではなかったと思います。
普段入れないメンバーを起用し、やらない交代やフォーメーションを持ち込んでしまう驕り。相手を呑んでかかろうとして抵抗を受け、「意外と強い」と気づかされて生まれる焦りと余裕のなさ。プレミアリーグが弱いのは、プレミアリーグは強いと思っている指揮官の問題が大きそうです。各クラブとも、いま一度、「全力で戦わないともはや欧州では勝てない」というスタートラインに立って、慎重に戦うべきなのでしょう。シュナイデルランもキャリックもベンチに残したファン・ハール監督、勝負どころでいきなりオタメンディをデビューさせたペジェグリーニ監督、コクランを温存したヴェンゲル監督それぞれ、次戦こそは満を持しての戦いをお願いしたいと思います。
マンチェスター・ユナイテッドは、昨季のプレミアリーグで11月から連勝をスタートさせており、秋に調子が悪かったマンチェスター・シティも12月に最強の状態を迎え、ローマとバイエルンに連勝しています。年末がタイトなプレミアリーグの監督は、徐々にコンディションが上がるチームづくりを志向しているのだと信じて、今後の巻き返しに期待します。
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来季はCL権が3つになりそうな気がします
まだ1試合目ですが
少なくなるとPLの人気は下がると思いますか?
更新ご苦労様です。
アーセナルらしい敗戦ですね。こういう試合をなくせない限りアーセナルがビックイヤーを
掲げる日は絶対に来ないでしょう。暗い気持ちになってしまう敗戦でした。
結果的にローテの役割を担えた選手はオスピナだけという事実もさることながらベンゲルの
ローテ下手に一向に改善の兆しが見られないことも今後に大きな不安を抱かせます。
CL初戦のしかもアウェーに今季初スタメンが何人いました?なぜ代表ウィークでしっかり
休養したコクランとモンレアルをスタメンから外すのにエジル・カソルラ・サンチェスには
まるで休養がないのでしょう?同じ主力選手なのに・・・私には意図が見えないんです。
更に言えばアーセナルが本気でグループリーグにおいてバイエルンを凌駕しようと思うなら
バイエルン以外の相手には全勝が必要でしょう。今朝の試合からその気迫を少なくても私は
感じられませんでした。選手も監督も全員が2位通過で無問題と思っているのだろうなぁと
少なくても私には思えてしまいました。個人的にはこの感覚が一番悲しかったです。
ジルーはしばらくベンチ外でいいでしょう。これまで幾度となく訪れた決定機を幾度となく
逃すだけでは飽き足らず大事な試合で自らをコントロールできずに退場とは・・・さすがに
擁護する言葉が見つかりませんよ。簡潔に言えば愚行中の愚行を犯したわけですから反省を
促す意味でも下部組織の面々と汗でも流したらどうでしょう?
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長いシーズンを考えるとローテしなければいけないんで、スタメンとベンチの差が広がっていることを自覚できたことが収穫と言うしかないです。ベンチ組にはローテで巡ってきたチャンスを何が何でも生かしてやろうという気概を感じたかったです。
ジルーはこのような出来ならストライカーの補強が必要と言われても仕方ないし、チェンバレンは軽率さが抜けない限りジョーカーの扱いを抜け出せないと思ってしまいました。
プレミア勢は愚直ですね
柔軟性やしたたかさが無い
セリエAに抜かれるのはもう間違いないですね
まさかここまでローテーションするとは思いませんが、絶対変えられないサンチェス、エジルカソルラはいたので勝てるとはおもってましたがやっちゃいましたね。まあ、ローテーションしなかったら、ベンゲルはまた主力を酷使とか言われますし悪くはないとは思いましたが、、、
コクランの代わりはアルテタには不可能ということがよくわかり、スタメンとベンチの差がとても大きいと感じました。
ユナイテッドが負けたときに頼むよしっかりしてくれよとか思ってましたが、まさかガナまでも、、、
ファンにも驕りが笑
出場権いよいよやばいですね。
シティさぽさん>
単年であれば、さほど影響はないと思いますが、続くと厳しいでしょうね。イタリアと同等の成績であればいいだけなので、まだ悲観しなくてもいいのではないかと思います。
tomoさん>
スタメンもゴールの奪われ方も、油断があったようですね。
新参さん>
ジルーは冷静さを欠いてましたね。あの時間、状況で抗議でイエローをもらうのはいただけません。
実はグーナーさん>
アーセナル、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドがスロースタートなのは確かなので、巻き返しに期待したいと思います。
デリックさん>
アルテタは厳しかったですね。私も負けないだろうと思っていたのですが…。