カウンターを決めきれなかったアーセナル、バルサのカウンターに散る!
最初のシュートはアーセナル。プレミアリーグのマンチェスター・シティ戦のように引いて受けるかと思われたヴェンゲル監督のチームは、ハーフライン過ぎからプレスを始めています。7分、アレクシス・サンチェスの長い縦パスをラムジーが前線で受け、左のジルーに通したチャンスは折り返しがずれてしまい、ラムジーはシュートをミートできません。アーセナルは、守備にまわると6人が互いに近い位置にポジションをとってチェイスし、中盤の人数の多さを主張しています。15分までは、バルセロナにはチャンスはありません。
20分に近づくにつれ、バルセロナの両SBがせり出し、アーセナルは引く時間が長くなっています。22分、アーセナルに決定機。アレクシス、チェンバレンから右のエジルにつながったボールは、落としを狙ったベジェリン、こぼれ球に右足を振り抜いたチェンバレンともコースが甘く、GKシュテーゲンにセーブされます。30分になって初めてメッシがゴール前に飛び込み、ネイマールのクロスを頭で合わせますが枠内に打てず。ネイマールがラインの裏にスアレスを走らせたパスは、チェフがしっかりブロックしました。
34分、中央から低い弾道で打ったメッシの直接FKは、壁に当たって先制はなりません。41分、ネイマールが中に斬り込み、右のラキティッチにつないだ攻撃は、メッシのフィニッシュをラムジーがカット。パスミスを突かれて一気に左のスアレスに展開されたピンチはメルテザッカーがはね返し、最後のスアレスのヘッドもポストの脇をすり抜けていきます。緊張感の高いゲームは、0-0でハーフタイム。ボールポゼッションは圧倒的にバルサです。
49分、この試合で初めて左からネイマールが抜け出しますが、飛び出したチェフが右足を伸ばしてビッグセーブ。前半にマスチェラーノにひざを蹴られたチェンバレンは厳しいようです。圧倒的なハーフコートマッチのなかで、ウォルコットは大きな仕事をしてくれるでしょうか。アーセナルは縦へのボールが通らず、ネイマールが空くシーンが目立ち始めています。59分、エジルが左サイドでフリーになったチャンスはジルーが抑えられてシュートに持ち込めず、直後のモンレアルのクロスに合わせたジルーのヘッドは、左隅にうまく落としたものの勢いがなくシュテーゲンが掻き出します。メッシは再三、右から縦に突破を図るも、モンレアルやジルーがニアを切ってシュートを打たせません。
65分、エジルのFKからの混戦は、アレクシス・サンチェスの右足がブロックされ、ラムジーはシュートミス。直後のメッシ、スアレスの連発も精度を欠いて決まりません。残り20分、攻勢だったアーセナルは、いちばんやってはいけないことをやってしまいました。ボールを奪われたら、すぐに囲むか遅らせなければなりません。自陣からのスアレスのパスにメルテザッカーのスライディングは空振り。ネイマールに2人がいって獲れなければ、右から走り込んだメッシはフリーです。チェフの動きをあざ笑うかのような左足のシュートが、ゴール右隅に吸い込まれました。
ヴェンゲル監督がウェルベックを入れた後の78分、またもガナーズがカウンターからピンチを招きます。メッシが左のネイマールにパスを入れると、ネイマールの切り返しは封じたものの、右でフリーになっていたスアレスにメッシがラストパス。決定的なシュートは、ゴールポストが救ってくれました。その1分後、アレクシス・サンチェスがファーサイドのウェルベックにロングフィードを上げ、ヘッドで競り勝ったボールにラムジーが飛び込むも、あと一歩及びません。ヴェンゲル監督の3枚めのカードは、完全に裏目に出ました。コクランに代わったフラミニは、最初のプレイでメッシを倒してしまい、PK。メッシが落ち着いてこれを決め、アーセナルのベスト8は絶望的となりました。
アーセナルは、バルセロナに呑まれていた。この敗戦を表現する最初のひとことは、こんな言葉がぴったりなのではないでしょうか。GKが倒れていたのに捕れるコースに打ってしまったチェンバレンのシュートや、ペナルティエリアの隅で相手のミスを拾ったジルーがフリーなのに打たなかったシーンは、余裕をもってプレイできるプレミアリーグ下位とのゲームならば、どちらかは決めていたでしょう。直接的な敗因は、前がかりになった時間帯に70分間続けていた守備を忘れてしまったことで、2点差がついたのはフラミニの軽率な対応でしたが、先にチャンスを活かせていれば、ドローには持ち込めたゲームでした。ラムジーはいつも以上に積極的なプレイを見せてくれましたが、エジルは持ち前の創造性を発揮できず、アレクシス・サンチェスはシュートレンジに入れてもらえませんでした。バルセロナが交代カードゼロだったのも、両者の余裕の有無を象徴しているように思えました。
12月のギリシャでは奇跡的な勝利で危機を脱したものの、カンプ・ノウで3発は難しいでしょう。チャンスはあっただけに、残念です。
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更新ご苦労様です。
バルサ相手にどこまでやれるか期待しておりました。前半の出来を観た時はドローに持ち込めるかも!と思いましたが、相手のゴールは素晴らしかったですね。PKを与えたのは悔やまれますが、ガナーズも決められるところがあっただけに惜しいゲームで重たい2点ですね。
UEFAポイントヤバイですね。
バルサに負けるのは実力差があるので仕方ないですが・・・
来季のCLはシティ、アーセナル、スパーズ、レスターになりそうなのでもっとヤバイですし。ペップはやってくれると思いますが、他の3チームには期待はできないし・・・
最近は監督に金を使ってるので今後は巻き返してくれるでしょうか
更新お疲れ様です(^∇^)
お互いのチームが過密日程で疲れてるなか、やはりメッシと言う特別な存在が勝負を決めてしまいましたね。チェフがメッシにゴールを許してないというデータがありましたのでもしやと思いましたが、メルテザッカーが2失点に絡んだのが痛かったかなと思います。
プレミア視点から見ると残念な結果ですが、まだセカンドレグが残ってますし意地を見せて欲しいですね。
ちなみに私は岡崎選手のファンなので是非レスターにはチャンピオンズリーグに出て欲しいですが、どんな風になるのか想像出来ませんね。楽しみでもありますが…戦々恐々ですね(^◇^;)。
まさにバルサに呑まれ、ガナーズ完敗でした。前半はそれでも相手を崩すカウンターが見られたのですが、後半はガナーズがやるべきカウンターでやられました。
MSN、特にスアレスの更なる成長もさることながら、セーターバッグ二枚の獰猛さ、相手ボールになったときの連動した動き、そして攻撃時のオフザボールの動きにチームの完成度の違いを痛感させられました。
相手が嫌がっていたのがメンバーではテクニックが一枚劣る突貫小僧、チェンバレンだったのが次にどういうメンバーで戦うかの鍵だと思いました。ドリブラー、ウィルシャーが間に合ったら面白いなあ。もう、カンプノーでは開き直って闘い、絶対にゴールだけは決めて欲しいと願ってます。プレミアリーグの威信にかけて!
Mackiさん>
70分までは、アーセナルの望む展開だったと思います。既に危険だったネイマールをケアしきれなかったのが痛かったですね。
あああさん>
UEFAランキングは、CLはプレミアリーグ優勢、ELはセリエAが圧倒という図式なので、こちらでアドバンテージを築かないとまずいですね。何よりも、EL組ががんばらないことには…ですが。
ロビー サベージさん>
欧州ではスピードのないメルテザッカーは厳しいですね…。グアルディオラ監督なら、コクランをCBに置きそうです。
ヤンガナ大好きさん>
先制カウンターの時間帯は、前に意識がいきすぎましたね。おっしゃるとおり、アーセナルがあの攻撃をやりたかったのにと思いました。