イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

さすがコンパニ!マンチェスター・シティとレアル・マドリードはCBが崩れずスコアレスドロー!

千載一遇のチャンスです。シティ・オブ・マンチェスターで開催されるチャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグ、マンチェスター・シティVSレアル・マドリード。クリスティアーノ・ロナウドが負傷で不在のアウェイチームに対して、マンチェスター・シティにはキャプテン・コンパニが戻ってきました。クリシー、サニャ、オタメンディという守備重視のチョイスに、中盤にはヘスス・ナバス、フェルナンジーニョ、フェルナンド、ダヴィド・シルヴァ、デブライネ。土曜日のプレミアリーグでのペジェグリーニ采配を見ていれば、誰でも予想できる満を持しての布陣です。トップのアグエロは、直近のプレミアリーグ5試合で7ゴールと絶好調。この試合でも、ゴールを決めてほしいところ。マンチェスター・シティの立ち上がりは順調といっていいでしょう。ダヴィド・シルヴァやヘスス・ナバスが仕掛ける彼ららしいサイド攻撃で、レアル・マドリードのペペとセルヒオ・ラモスにプレッシャーをかけています。

両者慎重な展開。互いに相手にスペースを与えないことを重視しており、20分になってもガレス・ベイル、ベンゼマ、アグエロにチャンスはありません。21分、カルバハルのきわどいクロスは、アウェイチームのサポーターが初めて沸くシーンでしたが、サニャが外にクリアしてシュートを打てず。23分にはコンパニ、デブライネとつながったボールを最前線のアグエロに勝負させますが、ペペがGKの前で体を入れてカットします。25分にデブライネをペペが引っ掛け、1分後にはフェルナンジーニョがセルヒオ・ラモスにくるぶしをチャージされていずれもイエローカード。2度のデブライネのFKははね返され、なかなかフィニッシュまでいけない展開が続きます。28分にアグエロが競ったこぼれ球をダヴィド・シルヴァ、デブライネが次々と狙うも、カルバハルがしっかりコースを切っています。ほとんど攻める機会がなかったレアル・マドリードは、34分にようやくベイルがロングシュートを放ちますが、フェルナンジーニョが足でブロックしたボールはジョー・ハートが楽にキャッチします。

38分、マンチェスター・シティに痛いアクシデント。ダヴィド・シルヴァがベンチに向かって右手を上げています。ハムストリングであれば、残り3試合となったプレミアリーグにも出られないでしょう。彼の今シーズンはここで終わるようです。ペジェグリーニ監督は、イヘアナチョを投入。前半はそのまま0-0で、ハーフタイムを迎えます。両者とも、シュート2本という神経戦。マンチェスター・シティの守備は文句なしですが、ホームゲームをこのままノーゴールで終えたくはありません。

後半最初のシュートは、フェルナンジーニョの縦パスをアグエロの左足。オタメンディのチェックにベイルが倒れると、プレミアリーグではそのもらい方はありえないとばかりに容赦ないブーイングが浴びせられます。後半頭からベンゼマをヘセ・ロドリゲスに代えたレアル・マドリードは、戦い方を変えてくるのでしょうか。51分、モドリッチがマルセロを走らせたチャンスは、ヘセへの折り返しをコンパニが落ち着いてクリアします。トニ・クロースのCKからフリーで放ったセルヒオ・ラモスのヘッドは、この試合初めての枠内シュート。ジョー・ハートが正面でキャッチしたものの、欧州4強でのマークミスは絶対に避けなければなりません。

飛車角落ちのレアル・マドリードの攻撃には迫力がなく、コンパニとオタメンディが完璧に封じています。66分のトニ・クロースのミドルは、精度もスピードも足りません。69分、マン・シティのショートコーナーは、デブライネが速いクロスをニアに入れるも、GKナバスが楽にキャッチ。71分、レアル・マドリードに決定機が到来。カルバハルのクロスはヘセにぴったりでしたが、バーの上を叩いてゴールにはおさまりません。マンチェスター・シティの中盤の守備がルーズになってきました。モドリッチ、ベイルのミドルはいずれも枠を外しましたが、DFとMFの間のスペースで彼らを自由にしてはいけません。

76分、ヘスス・ナバスが下がりスターリング。フェルナンジーニョに自陣でのパスミスが目立ち始めたマン・シティは、79分のCKをカゼミーロに頭で合わせられてしまい、ジョー・ハートが左足でクリアするビッグセーブ。81分にはフェルナンドがマルセロを倒し、絶好の位置からのFKを許します。ベイルのシュートが壁に当たり、直後のCKがこの試合最大の攻防でした。ベイルがヘッドで逸らしたボールがジョー・ハートの真ん前にいたペペにつながると、ゴール前2メートルからの一撃は、GKが体を張ってかろうじてブロックします。

ペジェグリーニ監督は、スターリングに何を求めていたのでしょうか。マルセロの上がりを牽制するなら右でよかったのですが、スピードを活かしてサイドをえぐらせるなら、うるさい左SBとマッチアップさせるよりも、カルバハルに当てたほうがよかったかもしれません。90分、そのスターリングに決定機が訪れます。フェルナンドのカットから始まったカウンター。デブライネが中央のアグエロに渡すと、10番は中に絞ってきたスターリングに絶妙なパスを通します。落ち着いてトラップできれば、自分で打っても左のイヘアナチョに託してもよかったのですが…。ボールが弾んだところをペペにさらわれ、チャンスは潰えます。追加タイムは2分。デブライネが左から突破を図り、倒されたFK、直後のCKと2度のキックは活かせませんでした。0-0、ドロー。クリスティアーノ・ロナウド抜きのチームには勝ちたいところでしたが、次戦を1-1でOKと考えれば悪くはありません

両チームのCBコンビの素晴らしさを堪能した一戦でした。アグエロはペペにいじめられ、コンパニとオタメンディの落ち着いた対応にベイルはドリブルのコースを遮られました。ホームチームは、ダヴィド・シルヴァのリタイアが痛かったのは確かですが、ヤヤ・トゥレがいればというゲームでした。バイタルエリアから狙うミドルがあれば、トニ・クロースやモドリッチの注意を集めることができ、デブライネとアグエロにチャンスを増やせたのではないでしょうか。最終ラインに加え、フェルナンドはよくやっていたと思います。相方のジーニョが自陣での無理なパスをさらわれ、戻り遅れが目立っていたのに対して、ナンドはCBの前のスペースをしっかりカバーしており、中央からの突破を許しませんでした。そしてジョー・ハート。セットプレーでやられかけていたチームを救ったのは、百戦錬磨の守護神のクレバーな対応です。次戦は5月4日、サンチャゴ・ベルナバウ。ペペとセルヒオ・ラモスに借りを返したいアグエロが先制ゴールを決めてくれれば、決勝進出が見えてきます。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“さすがコンパニ!マンチェスター・シティとレアル・マドリードはCBが崩れずスコアレスドロー!” への3件のフィードバック

  1. シティふぁん より:

    まだCLがあるだけで嬉しいです
    全体的にシティは劣勢だったと思いますが
    なんとかクリーンシートでした
    次の試合も楽しみです

  2. makoto より:

    両チームのディフェンス力が冴え渡りましたね。ハートは当たってました。シティとしては悪くない結果だと思います。

    敵地ベルナバウでの2ndレグの鍵を握るのは復帰するであろうクリロナを如何に止められるかかと思います。毎度のWhoScoredcomで各リーグトップスコアラーのスタッツ調べてみると、クリロナの1試合平均シュート数は現時点、超断トツの6.4です。因みにリーガ2位メッシ4.9、3位スアレス4.0で、BBCの相棒ベンゼマ、ベイル(共に3.6)の倍近いシュートを放つモンスターであることがわかります。

    と言うことはコンパニ中心のディフェンスラインと両ボランチがクリロナに如何にシュートチャンスを作らせないかがポイントになるか思います。ハートを含め、レアルの攻撃を封じ込め、是非ともアグエロ、デブライネがゴールマウスをこじ開けての決勝進出を期待します!

    —–
    シティふぁんさん>
    次はとにかく先制点ですね。レアル・マドリードの中盤と最終ラインの間が空けば、アグエロが動きやすくなります。

    ヤンガナ大好きさん>
    セビージャ戦の終盤のように、カウンターに徹するのもおもしろいかもしれません。カルバハルのサイドは狙いめだったのでスターリングがこっち、デブライネをマルセロのほうで。

  3. 名無し より:

    シティふぁん こいつは成り済ましだな

コメントを残す