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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ジェコとアザールが2発!弱点をローマに突かれたチェルシーは、ホームで3-3ドロー!

緒戦はグラバグ・アグダムに6-0、2戦めはアトレティコ・マドリードの本拠地エスタディオ・ワンダ・メトロポリターノにて、ラストプレーをバチュアイが決める劇的な展開で連勝。チャンピオンズリーグに復帰したチェルシーは、プレミアリーグでは4勝1分3敗の5位と苦しみながらも、こちらでは「死のリーグ」を首位で快走しています。さっそくローマ戦のスタメンをチェックしてみましょう。GKクルトワ、CBはアスピリクエタ、ケーヒル、クリステンセン。WBにはザッパコスタとマルコス・アロンソが入り、バカヨコ、ダヴィド・ルイス、セスクの3センター。前線にはモラタが復帰し、アザールとコンビを組む3-5-2です。プレミアリーグで最下位クリスタル・パレスに敗れたばかりのチームは、気持ちを切り替えて大一番を戦えるでしょうか。セリエAで7戦7発のエディン・ジェコには要注意です。

ローマが押し気味だった5分、チェルシーが鮮やかな速攻。マルコス・アロンソのパスを受けたバカヨコが前線のアザールに送ると、左で待っていたモラタがラストパスをダイレクトでシュート。GKベッカーの正面にいってしまいましたが、アプローチは悪くありません。8分にハーフラインから単独でするすると上がったペロッティは、ボックス手前からバーのすぐ上を越えるきわどいミドルを放ちます。8分に敵陣でボールを奪ったチェルシーはアザールからセスクにつながり、カットされたボールがこぼれたところにアザールが詰めますが、ベッカーがひと足早く追いつきクリアします。

11分、攻めていたチェルシーが早くも先制します。ダヴィド・ルイスの縦パスはジョアンがカットするも、足を止めなかったブラジル代表がルーズボールをダイレクトで右隅へ。ベッカーは反応できず、スタンフォード・ブリッジに歓喜の叫びが響き渡ります。プレミアリーグをよく知るコラロフと、ヴィクター・モーゼスの代役ザッパコスタのマッチアップは、今後の展開を左右するポイントになるかもしれません。リードした後、受けるシーンが増えたチェルシーですが、選手の距離感がしっかりしている布陣に崩れる予感はありません。21分、カウンターから単独で持ち込んだアザールが右からクロスにシュート。GKの指先を抜けたボールは、惜しくもポストの左に抜けていきます。

30分、ストロートマンのパスを中央で受けたペロッティのシュートはクルトワの正面。直後、ストロートマンが中に入れたパスがディフレクションで右に流れると、外からフリーで走り込んだナインゴランがインサイドでニアを狙いますが、クルトワがかろうじて足でブロックします。ジェコがモラタを股抜きで置き去りにして左に展開したチャンスは、中に切り返したペロッティのコントロールショットをクルトワがキャッチ。一方的に押されていたチェルシーは、37分に見事なカウンターから追加点を奪います。ドリブルで進んだアザールが左のモラタに預けると、プレミアリーグ6ゴールのエースのシュートはファシオがブロック。ところがこのボールがボックス右にいたアザールの足元に落ち、完璧なボレーがネットを揺らします。

しかし40分、コラロフがアスピリクエタとザッパコスタをワンタッチで抜き去ると、迷わず左足でシュート。強烈な一撃は、クリステンセンに当たってゴールに飛び込みました。ローマがアグレッシブに攻めるスリリングなゲームは、2-1でハーフタイム。セカンドハーフも開始直後からローマが攻勢です。50分にジェコが最前線で粘り、落としをストロートマンが直接叩くも、うまくミートできずに左にアウト。54分にペロッティがオーバーラップしたコラロフを使い、完全に左サイドを崩しましたが、高速グラウンダーにクルトワが触ってフィニッシュを許しません。直後、コンテ監督は足を痛めていたダヴィド・ルイスをペドロにスイッチ。押されているプレミアリーグ王者は、3点めを決めて落ち着いて試合を進めたいところです。

ローマの波状攻撃、チェルシー守備陣は混乱。アウェイチームに足りないのは、ラストパスの精度です。63分、モラタが初めて最終ラインの裏に抜けますが、飛び出したベッカーを気にしてシュートミス。1分後、最後方からのファシオのロングフィードがボックスに届くと、走り込んだジェコが左足で完璧なボレーを放ち、さすがのクルトワも反応できません。勢いが止まらないローマは、69分にコラロフのFKをジェコが頭で合わせて一気に逆転します。元マンチェスター・シティコンビの華麗なホットライン。残り時間は20分、コンテ監督に打開策はあるでしょうか。

2-3となり、ローマが守りに入りかけた75分、チェルシーが同点に追いつきます。セスクが右のペドロにパスを出すと、狙い澄ましたクロスがアザールへ。10番の珍しいヘディングシュートは、ゴール左隅に吸い込まれる文句なしの弾道でした。コンテ監督はザッパコスタをリュディガーに代え、アスピリクエタに右サイドのチェックを託します。さらに80分、アザールに代えてウィリアン。82分にクロスをニアで叩いたジェコは、ヘディングが厚く当たりすぎてしまいハットトリックはなりません。大活躍だったストロートマンは、フロレンツィに後を譲ります。

ディ・フランチェスコ監督は、ペロッティをエル・シャーラウィにチェンジ。チェルシーが押しているものの、ローマは勝利を諦めていません。91分、右からのFKに頭を突き出したケーヒルは、バーの上に外してしまいました。3-3、ドロー決着。シュート数は15対15。2点リードから追いつかれたチェルシーは勝ちたかったゲーム。押していたローマにとっても、勝ち点1は不満が残る結果でしょう。アスピリクエタとザッパコスタの連携の悪さ、昨季クリスタル・パレスに狙われた縦に入るロングフィードへの対応と、今のチェルシーの弱点が露わになった一戦でした。3戦連続勝利なしとなったプレミアリーグ王者は、カンテとヴィクター・モーゼスが戻ってくるまでは苦しい試合が続くかもしれません。(ダヴィド・ルイス 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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