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絶品エジルが4発をお膳立て!ELのアーセナルはCSKAモスクワに圧勝で4強目前!

9分にラムジーが先制点を決めたときは、ガナーズの圧勝を期待したのですが、15分にゴロビンの直接FKがゴール右隅に突き刺さり、一時は怪しい雲行きでした。ヨーロッパリーグ準々決勝ファーストレグ、アーセナル対CSKAモスクワ。プレミアリーグ6位のチームは、この大会に勝てなければ2年連続でCL出場権を逃すことになりそうです。ヴェンゲル監督は、現在のベストメンバーを揃えてきました。GKチェフ、DFベジェリン、ムスタフィ、コシールニー、モンレアル。中盤センターはジャカとラムジー、2列めにエジル、ウィルシャー、ムヒタリアン、最前線にはプレミアリーグで久々のゴールを決めたばかりのラカゼットです。先制点の起点となったのはメスト・エジル。右サイドでパスを受けたベジェリンが丁寧なグラウンダーを入れると、ラムジーが文句なしのボレーをゴール正面に突き刺しました。

ヘディングで競りかけたコシールニーのファールは厳しいジャッジでしたが、右足でカーブをかけてゴール右上に収めた美しいプレースキックは、蹴ったゴロビンをほめるしかありません。アウェイゴールを許したガナーズが攻勢に転じると思いきや、勢いに乗ったのはCSKAモスクワ。プレミアリーグではうまくいかなかったアーメド・ムサが、大きな切り返しでチェフと1対1になったシーンは決定的でしたが、抑えが利かなかったシュートは左に外れます。22分、アーセナルの勝ち越しゴールはエジルのドリブル突破からでした。ラムジーのパスを受けてボックス右からゴールに迫った11番が、シェニコフに後ろから引っ掛けられて転倒。レフェリーはPKを宣告し、リヨン時代からスペシャリストだったラカゼットが冷静に真ん中に蹴り込みました

さらに28分、ガナーズが3点めをゲット。ボックス手前やや左でモンレアルからパスをもらったエジルは、中央に走り込んだMFをよく見ていました。きれいな浮き球がゴール前に上がり、最終ラインと入れ替わったラムジーが右足アウトに当てる巧みなボレー。GKアキンフェエフは、頭上を抜かれてはどうすることもできません。今日のエジルは、いつもにも増して縦への推進力があります。35分、ジャカの縦パスを受けて左サイドを崩したプレーメイカーの折り返しは、中央からタイミングを遅らせて上がったラカゼットにぴったり。左足のワントラップボレーは簡単ではありませんでしたが、ストライカーは当たり前のようにゴール左隅に流し込みました。あっという間の4-1。セカンドレグを消化試合にするために、ガナーズはもう2~3点積み上げたいところです。

しかしここから、アウェイチームが反撃。39分にムサが快足を飛ばして左サイドを突破し、ニアに入れたグラウンダーがジェギエフに届くもボレーは浮いてしまいます。ムサは41分にもドリブルでガナーズ守備陣をちぎり、中央から左足でシュート。レスターにいたウインガーはフィニッシュの精度が足りず、フリーの一撃もチェフが冷静にキャッチしました。44分、ジャカが右からファーに浮かすと、ノーマークで走り込んだエジルのハーフボレーは右にアウト。前半だけで4発決めたガナーズは、エジルとラムジーがキレキレです。

46分、右から上がったエジルがファーでフリーになっていたミキに美しいラストパス。ワントラップで右隅を狙ったミキのシュートは惜しくもポストの外に逸れますが、これもまた決定的なシーンでした。51分、左にまわったエジルがまたも決定機を演出します。タイミングよくモンレアルを走らせる縦パスを通すと、SBのグラウンダーはニアに走り込んだラムジーへ。ハットトリックかと腰が浮いたボレーはDFに当たってしまい、ポストの右に外れます。56分のミキのミドルは強烈でした。アキンフェエフは前に弾くのが精一杯。リバウンドに迫ったウィルシャーは打てず、後ろからフォローしたラムジーのシュートはクロスバーの上に浮いてしまいました。

ミキはどうやら足を痛めたようです。60分に代わって入ったのはイオビ。直後、アーセナルのマークがずれ、左で1枚余ったシュニコフが打ったボレーはチェフの頭上に消えていきます。67分、またもエジルがイオビを縦に走らず絶品スルーパス。ファーで空いていたラカゼットを見たMFは、シュートではなくパスを選択しますが、9番のフィニッシュは角度が厳しくゴール前を横切って左に逸れました。残り時間は20分。イオビが左から抜け出した72分のチャンスは、ファーにいたエジルにクロスが通り、左足のコントロールショットはアキンフェエフが右手で止めました。74分、ラカゼットとウィルシャーが下がり、ウェルベックとエルネニー。直後に右のイオビが流したパスを叩いたラムジーのボレーは、右のポストに弾かれハットトリックはなりません。

84分、ラムジーのクロスをプッシュしたウェルベックは、後半は完璧なアキンフェエフに当ててしまいました。前半とは打って変わって決定機を逃し続けたガナーズですが、4-1勝利は悪くない結果です。今日は何といってもメスト・エジル。4ゴールすべてに絡み、後半も幾度となく決定的なシーンを創りました。ラカゼットとラムジーが気持ちよく2ゴールずつを決めたナイスゲーム。ミキの負傷は心配ですが、何とかセミファイナルまでに戻ってきてくれれば、再び強いガナーズを堪能することができるでしょう。アトレティコ・マドリード、ラツィオ、ライプツィヒ、アーセナルと初戦をホームで戦った強者がすべて勝ったヨーロッパリーグは、いよいよ佳境です。

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“絶品エジルが4発をお膳立て!ELのアーセナルはCSKAモスクワに圧勝で4強目前!” への1件のコメント

  1. むん より:

    早速の更新ありがとうございます。

    おっしゃる通り、ELではこれが恐らくベストメンバーだと思います。エジルを中にしてウィルシャーOUTのイウォビをINで左、ムヒタリアンが右なら、なお前が流動的で面白い気もしますが、エジル、ウィルシャー、ラムジーを共存させるなら今回のメンバーなんでしょう。相変わらずのベンゲル監督というか、まぁこういう方ですよねーって改めて思いました。

    ただ気が早い話かもしれませんが、このチームでアトレチコやライプツィヒに勝てるか。うーん。

    何にせよ、ますば2ndをきっちり終わらせることですね。アーセナル的には苦手なミッションですが苦笑

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