ストライカー2人を欠いたトッテナムが、アウェイで強いアヤックスに0-1で敗戦!
ポチェッティーノ監督は、ロリスの前にダヴィンソン・サンチェス、アルデルヴァイレルト、フェルトンゲンの「元アヤックストリオ」を並べてアウェイゴールを許さない構え。レアル・マドリード相手に1-4、ユーヴェを1-2と敵地で強豪をちぎってきたオランダの名門は、プレミアリーグのクラブにも牙を剥くのでしょうか。慎重な立ち上がりを見せたトッテナム。5分に自陣で奪われたダヴィンソン・サンチェスは全力で戻ってクロスをカットし、CKのクリアを叩いたファン・デ・ベークのボレーはロリスの頭上を越えていきます。出足がいいアヤックスに対して、スパーズは中盤で劣勢を強いられ、10分を過ぎてもシュートがありません。
15分、先制はアヤックス。シエーネからパスをもらったツィエクが縦に速いスルーパスを通すと、ラインの裏でフリーになったファン・デ・ベークが、ロリスの動きを見て冷静に左に流し込みました。0-1としたアヤックスが攻勢を強め、スパーズは防戦一方。厳しいプレスをかいくぐれず、ハーフラインを越えるのに苦労しています。24分、プレミアリーグをよく知るタディッチが左からのボールをダイレクトで縦に流し、ボックス左を突破したファン・デ・ベークが左足でシュートを放つと、ロリスが身を挺してクリア。2分後にスパーズが右サイドで得たFKは、ブリントのチェックを振り切ったジョレンテがヘディングで狙うも右に外れます。
GKオナナとアルデルヴァイレルト、フェルトンゲンがハイボールを競り、顔面を強打したフェルトンゲンが転倒。流血は止まったものの、プレー続行は不可能のようです。38分にシソコがピッチへ。新しい布陣は4-2-3-1です。40分にボックス左に突進したルーカス・モウラのシュートチャンスは、フェルトマンが戻ってカット。追加タイム3分、トリッピアーのFKがゴール前に上がると、アルデルヴァイレルトのヘッドはバーすれすれに外れました。シソコのミドルが右に切れていったところで、前半の終わりを告げるホイッスル。トッテナムはオンターゲットゼロでハーフタイムを迎えました。
後半開始間もなく、スパーズに決定機。ボックス手前で2人かわしたジョレンテが3人めでつかまると、こぼれ球を叩いたデル・アリのシュートは黒い壁に阻まれます。50分、エリクセンのシュートが止められ、浮いたボールをルーカス・モウラが頭で落とすと、デル・アリの強烈なボレーはオナナの正面。56分に左からのボールをジョレンテがルーカス・モウラに預け、右から上がったトリッピアーがダイレクトのクロスをファーに上げると、デル・アリのヘッドは浮いてしまいました。攻め続けるトッテナムは、ラストパスの精度が上がれば追いつけるのではないでしょうか。
75分、ジョレンテからのパスで前を向いたエリクセンが、打つと見せかけて左から走り込んだダニー・ローズにラストパス。シュートはフェルトマンに阻まれ、ホームチームはスコアを動かせません。78分、アヤックスの逆襲。右からのボールを中央で受けたタディッチが左に転がすと、ネレスが放ったコントロールショットは右のポストにヒット。残り10分、ポチェッティーノ監督はトリッピアーとダニー・ローズを諦め、フォイスとベン・デイヴィスで勝負です。クロスの質を上げたかった指揮官の願いはピッチに反映されず、スパーズは「アウェイで強いアヤックス」のPR素材を増やしただけに終わりました。
攻めのオプションを欠き、苦しかったポチェッティーノ監督。選手たちは疲れていたのかスプリントがなく、サイドからの狙いなきクロスはアヤックス守備陣に簡単に跳ね返されました。オンターゲットはデル・アリの1本のみ。オナナを慌てさせるシーンを創れず、クリーンシートの敗戦はやむなしです。セカンドレグに向けて希望を拾うとすれば、ノックアウトラウンドに入ってからのアヤックスがホームで勝っていないことでしょう。ソン・フンミンが復帰する試合で2発以上決めて勝つというシナリオは、決して荒唐無稽ではありません。
CLのためにエールディヴィジの日程をすべて後ろに倒したオランダに対して、プレミアリーグ37節のボーンマス戦から中3日というスケジュールは大いに気になるところですが…。マンチェスター・シティに競り勝ったあの執念を見せてほしい。ホーム&アウェイのセミファイナルは、相手を射程圏内に捉えて半分を終えただけです。
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両サイドのアバウト過ぎるクロスは見ていてガッカリしました。怪我人も多く日程による疲労の差も大きいですが、次ソニーがいればなんとかしてくれるはず!