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オウンゴール、CBのリタイア…完勝ペースだったマンチェスター・ユナイテッド、まさかのドロー!

ルーク・ショーとラシュフォードを欠いたマンチェスター・ユナイテッドは、ヨーロッパリーグでベスト4進出を果たせるでしょうか。バルセロナとベティスを撃破した後、3ラウンド連続のスペイン勢対決となるセヴィージャ。開始30秒、スルーパスで抜け出したサンチョのゴールは、オフサイドを示す旗が挙がっています。

テン・ハフ監督の11人を紹介しましょう。GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、ヴァラン、リサンドロ・マルティネス、マラシア。センターにブルーノ・フェルナンデスとカゼミーロ、2列めはアントニー、ザビッツァー、サンチョ、最前線にマルシアルという布陣です。

最初の5分は、速攻の応酬。10分のCKからミドルを連打したセヴィージャは、最後に放ったモンティエルのシュートが味方に阻まれています。13分にワンツーで突破を図ったマルシアルは打てず、左サイドのパス交換からアントニーが打った強烈な一撃は、ニアに反応したGKブヌがセーブしました。

マンチェスター・ユナイテッドの先制は14分。中央のブルーノが最終ラインに並んでいたザビッツァーに鋭い縦パスを通すと、左足のシュートがマルコンの足に触れてネットを揺らしました。ラ・リーガで13位と不振のクラブは、追加点を許すと苦しくなります。しかし21分、放り込みの連発をさばいたマンチェスター・ユナイテッドは、速攻で2点めをゲットします。

ドリブルで上がったマルシアルがペースダウンし、縦にスルーパスを走らせると、ラインと入れ替わったザビッツアーがブヌと1対1。落ち着いて決めたこの日2発めも左足です。セヴィージャのアタックは、わかりやすいクロスばかりで、赤いシャツの最終ラインがことごとく跳ね返しています。

32分、アントニーのクロスがファーのマルシアルへ。ダイレクトの折り返しを受けたブルーノはタイミングが合わず、緩いボールをGKに弾かれました。ブルーノのスルーパスがボックス左のマルシアルに入ったのは34分。ラストパスをもらったサンチョがコースを塞がれ、9番に戻すと、ボックス手前に走り込んだカゼミーロのダイレクトショットは、マルコンにブロックされました。

38分にカゼミーロを踏みつける格好となったラメラは、VARが介入するも、レッドではなくイエロー。グデリのミドルに飛び込んだブルーノは、ハンドのジャッジとともに出たイエローに納得いかないようです。ラキティッチのFKは左にアウト。前半終了間際のCKに合わせたタンギ・ニアンズのヘッドは、デ・ヘアのビッグセーブに遮られています。

テン・ハフ監督は、ハーフタイムにヴァランをマグワイアにスイッチしています。後半が始まり、47分にブルーノが右のアントニーにパスを通すと、左足のコントロールショットはファーポストの外。57分にカウンターに出たアントニーは、ブルーノの後方にサイドチェンジのボールを入れてしまい、ゴールに向かうクロスはブヌがキャッチしています。

61分、ワン=ビサカの縦パスからアントニーがマルコンと向き合い、中にかわして放った左足のシュートはファーポストにヒット。テン・ハフ監督は、ここで3枚代えを敢行しました。マルシアル、サンチョ、ブルーノが下がり、エランガ、エリクセン、ヴェグホルスト。76分のラキティッチのミドルは、デ・ヘアの頭上を越えていきました。

81分、アントニーに代わってペリストリ。1分後、右サイドから仕掛けたペリストリがニアのザビッツァーに預け、ヒールパスを受けたヴェグホルストが後ろのマラシアに打たせたチャンスは、モンティエルがコースに入ってCKに逃れました。

順調に勝利に向かっていたマン・ユナイテッドは、84分からの2分で暗転します。フェルナンドのサイドチェンジを追ったマラシアは、なぜ触れなかったのか。裏にいたヘスス・ナバスの折り返しがSBとデ・ヘアに立て続けに当たり、枠に飛び込んでしまいました

2-1になった直後、リサンドロ・マルティネスが何でもないところで転倒。自分で歩けず、相手の選手に抱えられてピッチを去ったCBは、おそらくシーズンアウトでしょう。88分のスソのミドルをパンチでしのいだデ・ヘアは、91分にスソのクロスに合わせたエン=ネシリのヘッドを右に飛んでセーブしました。

10人のチームが、同点ゴールを許したのは92分。右にいたオカンポスのクロスをエン=ネシリがヘッドで合わせると、マグワイアに当たってコースが変わったボールがデ・ヘアの指先を抜けていきました。ラスト10分までの完勝ペースは一転、オウンゴール2発でドロー。クロスへの対応が完璧だったリサンドロ・マルティネスのリタイアは激痛でした。

前半はア完全なるマンチェスター・ユナイテッドのペース。2つのゴールは、マルシアルとザビッツァーのポジションチェンジが生んだ美しいフィニッシュでした。セヴィージャの中盤は、引いて受ける選手に対するチェックが緩く、自由に縦のボールを出させたのが厳しいビハインドにつながりました。

後半に入ってペースダウンしたとはいえ、アントニーのポスト直撃など決定機はあり、悪くない展開だったと思います。アクシデントの前にカードを使い切ったテン・ハフ監督を責められないでしょう。守備の要のリタイアで、ヨーロッパリーグ制覇だけでなく、プレミアリーグのTOP4フィニッシュも難しくなるかもしれません。セカンドレグはブルーノが出場停止です。


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“オウンゴール、CBのリタイア…完勝ペースだったマンチェスター・ユナイテッド、まさかのドロー!” への1件のコメント

  1. ぎぐ爺 より:

    リチャOUT、ヴァランのバイリー化で最終ラインが一気に不安定になってしまった。

    ショーの復帰が遅れて、ビサカに故障あるいはファウルトラブルが発生でもしようものなら
    DFが全員スピード不足(LBは遅くはないけど問題だらけ)で、ラインが上げられなくなって
    苦戦することになりそう。

    次のフォレスト戦でPJかメンギの試運転しておいた方が良いかも。。
    そんな余裕があれば、ではあるけど。

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