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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ケヴィン・デブライネのミドル炸裂!レアル・マドリードとの決戦は敵地でドロー!

トレブルをめざすマンチェスター・シティにとって、最大の難関が目前に控えています。サンティアゴ・ベルナベウのチャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグ。欧州王者のレアル・マドリードとの対決です。

両者は1年前も、セミファイナルでぶつかっています。エティハドでの初戦は殴り合いとなり、マン・シティが4-3で勝利。セカンドレグの73分にマフレズが決めたとき、リヴァプールとのプレミアリーグ対決が見られるとテンションが上がったのですが、パリとチェルシーを逆転で下したスペインの名門には、フットボールの女神がついていたようです。

90分にベンゼマの折り返しを右足アウトでプッシュしたロドリゴが、1分後にヘディングを突き刺してトータル5-5。延長に入って間もない95分、ベンゼマがPKを決めて初優勝の夢を打ち砕きました。あれから370日。キックオフを迎えるピッチには、あの悔しさを知らないアーリング・ブラウト・ハーランドがいます。

立ち上がりから主導権を握るのはマンチェスター・シティ。グリーリッシュ、ハーランド、ベルナルド・シウヴァ、ギュンドアン、ロドリ、デブライネはベストの布陣です。デブライネからベルナルド・シウヴァにボールが渡ったのは8分。リターンをダイレクトで叩いたプレーメイカーの一撃は、クルトワが左に弾き出しました。

14分に左隅を狙ったロドリの美しいミドルも、世界屈指の守護神がセーブ。15分の速攻で、左に流れてデブライネのパスを受けたハーランドは、GKの正面に打ってしまいました。直後、グリーリッシュが左から上げたクロスに合わせたヘッドも、クルトワが難なくキャッチしています。

25分に自陣右奥でヴィニシウスに奪われたピンチは、ルベン・ディアスが危険なグラウンダーをクリア。裏にいたベンゼマに通っていれば、間違いなくゴールでした。速攻狙いに徹していたホームチームは、36分にワンチャンスをものにします。自陣左からドリブルで仕掛けたのはカマヴィンガ。中央でラストパスをもらったヴィニシウスが、左隅に打ったミドルは完璧でした。

白いシャツが前半に打ったシュートは、この1発だけです。後半の最初のシュートは、50分のベンゼマ。ヴィニシウス、カマヴィンガと絡んで左に出た9番は、ニアを狙った左足の一撃を枠に収められませんでした。右サイドのベルナルド・シウヴァが、斜めのパスをデブライネに通したのは52分。クルトワとの1対1は、ニアに重心を移しながら残した右手で触ったGKの勝利です。

55分にボックス左に持ち込んだハーランドの強引なフィニッシュは、ダヴィド・アラバがスライディングでカット。プレミアリーグで32試合35発のエースは、シュート3本、パス成功9本、ドリブル成功1回というスタッツに終わりました。ストライカーが不発だったマン・シティは、67分にデブライネの1発で同点に追いつきました。

敵陣でのロドリの奪取から、左で受けたグリーリッシュは、縦にいくと見せかけて脇のギュンドアンにパス。打てないと判断した8番がボックス手前に転がすと、強烈なダイレクトショットが左隅に突き刺さりました。72分のダヴィド・アラバのFKは、右にアウト。78分のFKをトニ・クロースが右に浮かすと、ベンゼマの決定的なヘッドはエデルソンがビッグセーブでしのぎました。

後半は優勢だったレアル・マドリードは、最後の猛攻を決められず。90分のチュアメニのミドルは、エデルソンが左に弾き出しています。敵地で1-1は、上々の折り返しです。今季CLのホームゲームは全勝。エティハドのプレミアリーグでポイントを落としたのは、1-2で敗れたブレントフォード戦と、ドローに持ち込まれたエヴァートン戦だけです。

百戦錬磨の王者に対して有利とはいえませんが、納得の一戦といっていいでしょう。唯一の懸念は、ここぞという試合で顔を出すペップの戯れです。今回のサンティアゴ・ベルナベウでも、交代カードゼロ。フリアン・アルバレスやマフレズをなぜ使わなかったのか…。いや、次で勝てばOKです。ハーランドの爆発を期待しましょう。


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