2024.04.19 チャンピオンズリーグ2023-24チャンピオンズリーグ
決まらなかったループシュート、攻められなかった後半…PK1発に留まったリヴァプール、EL敗退!
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GKアリソン、DFアーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン、MFマック・アリスター、ショボスライ、カーティス・ジョーンズ、FWサラー、ガクポ、ルイス・ディアス。5分にアーノルドのロングフィードがルイス・ディアスに通り、逆サイドに流れたクロスをショボスライが頭で折り返すと、クリアを拾ったのは右から上がってきたアーノルドです。
復帰したばかりのフルバックが再度クロスを上げると、ボールはルッジェーリの手に当たってPK。7分という早い時間にネットを揺らしたサラーは、無言でボールを抱えて自陣に戻りました。次なるチャンスは12分。オーバーラップしたロバートソンが中央に速いボールを送ると、ガクポが絶妙なダイレクトパスをラインの裏に転がしました。
GKムッソとルイス・ディアスの1対1は、コースを切ったGKがブロック。直後のショボスライのミドルは、GKの正面です。ガクポが敵陣で奪った16分のショートカウンターは、左に出たボールがルイス・ディアスに通りませんでした。2点のリードがあるホームのアタランタは、引いて守るかと思いきや、前から厳しいプレスをかけてパスコースを限定しようとしています。
コープマイネルスがミスパスをカットしたのは19分。スカマッカに預けてラインの裏に走ったミランチュクは、リターンをコントロールできず、アリソンに回収されてしまいました。スカマッカ、コープマイネルス、ミランチュク、デ・ローンがレッズの最終ラインを追いかけまわすアタランタは、3-3-4という攻撃的な陣形で守っているように見えます。
リヴァプールはサイドでは持たせてもらえるものの、ラストパスを通せず、逆襲を喰らうシーンが増えています。28分のホームチームのカウンターは、右から上がったミランチュクのクロスが中央に合わず。1分後、楔のボールをもらったミランチュクがスカマッカとのワンツーで左にまわると、右隅を狙ったシュートはポストの外に切れていきました。
サラー、マック・アリスター、ガクポは難しいボールを出そうとしすぎる感があり、ミドルレンジからシンプルに打ったほうが活路が開けそうです。ガクポがダイレクトで出した絶妙な浮き球で、サラーが独走したのは39分。飛び出したGKの頭上を越えるループシュートは、左に外れてしまいました。これが決まっていれば…!
最後方でキープしたアーノルドが、コープマイネルスに詰められたのは40分。奪われたら決定機ですが、こぼれたボールをアリソンがクリアして事なきを得ました。44分のアーノルドのFKは、壁にヒット。二次攻撃からのマック・アリスターのミドルはブロックされ、こぼれ球を叩いたアーノルドのシュートはクロスバーを越えていきました。
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ザッパコスタのグラウンダーを受けたコープマイネルスはミスキック。こぼれたボールを叩いたエデルソンのシュートはアリソンの正面です。55分に後方からのボールをガクポが足元に収め、ショボスライとのパス交換からヒールのラストパスがサラーに通りますが、1対1からムッソがブロックした後、オフサイドを宣告する笛がなりました。
60分、ザッパコスタが右からスプリントして速攻がスタート。ニアでグラウンダーを受けたコープマイネルスが左足を振り抜くと、アリソンががっちりキャッチしました。プレスがかけられなくなったレッズは、アーノルドのサイドを攻められています。66分の3枚代えは、ショボスライ、サラー、ルイス・ディアスが下がり、ダルウィン・ヌニェス、ジョッタ、エリオットです。
72分、アーノルドに代わってジョー・ゴメス。80分にはロバートソンが下がってジェイドン・ダンズ。アタランタのプレスは強度を保っており、リヴァプールはハーフラインを越えるのに時間を費やしています。ガクポが左サイドで守っているようでは、シュートシーンは望めません。押していた前半に2点めをゲットしていれば、最終盤の景色は変わっていたはずです。
ビルドアップに加わったアリソンが何度もロングボールを蹴っているのは、ラインがバラバラになっており、つなげる選手が見つからないからです。後半のシュートはセットピースからの2本のみ。ダルウィン・ヌニェスは92分のバックヘッドをムッソにキャッチされ、ジョッタは何もできませんでした。0-1で勝ったレッズは、2試合トータル3-1で大会から姿を消しました。
ターニングポイントは、サラーのループシュート。「次のゴールを決めればイーブン」というリアルな目標があれば、モチベーションをキープできたのではないでしょうか。アタランタのプレスは素晴らしかったのですが、リヴァプールの「敗因」はガス欠でしょう。運動量が落ちてしまい、前線と中盤が分断されたチームに、3ゴールというノルマはあまりにも重すぎました。
ナビ・ケイタ、ヘンダーソン、ファビーニョ、ミルナー、フィルミーノが抜け、マック・アリスターとショボスライを引き入れたものの、カイセドとラヴィアを獲り逃した不安な船出。遠藤航とフラーフェンベルフを急遽獲得して臨んだシーズンは、多数の負傷者に悩まされ、なかなかベストメンバーを組めませんでした。そんなチームを、指揮官はよくぞここまで持ってきました。
戴冠を期待したチームの敗退を、静かに受け入れたいと思います。これが限界だったのでしょう。2015年に始まった素晴らしい旅路は、残り6試合で幕を閉じ、新たなチャプターを迎えます。フラム、エヴァートン、ウェストハム、トッテナム、アストン・ヴィラ、ウルヴス。最後まで、クロップのチームらしい戦い方を見せてほしい。今、思うのはそれだけです。
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