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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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交代直後のカウンターで快足ドリブル!マルティネッリとトロサールが決めたアーセナルがCL初戦を快勝!

チャンピオンズリーグの初戦は、サン・マメスでアスレティック・ビルバオ。プレミアリーグで3勝1敗とまずまずのスタートを切ったアーセナルは、サカ、ウーデゴーア、サリバ、カイ・ハヴェルツを欠いています。ラ・リーガで開幕3連勝の難敵に、これまでの主力抜きで勝ち切れるでしょうか。昨シーズンはセミファイナルで敗退。今季の目標は、もちろんビッグイヤーです。

週末のマン・シティ戦をにらんでターンオーバーかと思いきや、指揮官はフォレスト戦から10人を残し、デクラン・ライスを復帰させただけでした。GKラヤ、DFティンバー、モスケラ、ガブリエウ、カラフィオーリ。MFズビメンディ、ミケル・メリノ、デクラン・ライス、FWノニ・マドゥエケ、ギョケレス、エゼ。立ち上がりのビルドアップは、いつもより低いラインです。

4分にイニャキ・ウィリアムズが仕掛けた速攻は、右から上がったサンセトのダイレクトパスをカラフィオーリがカット。7分にハウレギサールのシュートをブロックしたデクラン・ライスは、打った直後に引っかかった足を咎められてイエローカードをもらっています。ボイロのFKは、壁にヒット。守備にまわる時間が長いガナーズは、20分を過ぎてもシュートゼロです。

21分からゴールライン際を2回突破したノニ・マドゥエケは、エゼに出したグラウンダーをゴンサバルにクリアされています。24分にミケル・メリノがラインの裏に浮かしたボールを、ボックス左に持ち込んだのはギョケレス。追いついたヴィヴィアンに体を寄せられたストライカーはアングルを失い、左足のシュートはGKシモンの正面でした。

プレミアリーグで4戦3発のギョケレスは、26分にもノニ・マドゥエケのアーリークロスをダイビングヘッド。左に逸れてしまったものの、こういう形が増えれば、引いた相手に苦しむ展開を減らせるでしょう。30分には右からのFKを頭で合わせまずが、ガブリエウと重なってしまい、ボールはクロスバーを越えていきました。

アーセナルのビルドアップは相変わらず低く、最終ラインに張り付いている前線との距離が気になります。42分に左サイドに出たイニャキ・ウィリアムズが、内側から追い越していったベレンゲルにスルーパス。ズビメンディの裏を取ったMFがボックス左から打ったシュートは、ファーポストの外に抜けていきました。

前半のポゼッションは34%対66%、しかしシュートは7対4。ノニ・マドゥエケの仕掛けとセットピース以外にゴールに迫る手段がなかったアウェイチームは、戦い方を変えられるでしょうか。48分に左から蹴ったデクラン・ライスのFKがギョケレスに届きますが、左に落としたヘディングはシュートか折り返しか、曖昧なボールでした。

ミケル・メリノが前線のギョケレスに速いボールを当てたのは52分。ストライカーが右のノニ・マドゥエケに流すと、一気にゴールラインまで運んで入れた左足アウトのクロスは、GKシモンにクリアされました。サカの不在を感じさせないウインガーは、56分にも右から仕掛けてシュートを放ちますが、DFに当たってニアに飛んだボールはシモンが落ち着いてキャッチしています。

アルテタ監督が動いたのは65分、ギョケレスに代わって入ったのはトロサールです。直後、エゼのクロスに走り込んだミケル・メリノのヘッドはシモンの正面。71分にエゼが下がり、マルティネッリが加わってすぐに世界は一変しました。シモンのフィードをモスケラがクリアし、デクラン・ライスが前線のトロサールにつなぐと、ラインの裏に飛び出したのは11番でした。

頭で前に送った瞬間、追いついたゴロサバルがクリアするかと思ったのですが、巧みな右足のタッチでSBをかわしてスピードアップ。シモンと向き合い、脇を通したフィニッシュがネットを揺らしました。0‐1となった76分、ベルチチェのミドルはミケル・メリノがブロック。右からのクロスに競り勝ったウナイ・ゴメスのヘッドはラヤが悠々とキャッチしています。

プレミアリーグでNo.1の堅守のチームは、これ以降シュートを許しませんでした。デクラン・ライスのパスを受けたマルティネッリが、ゴロサバルと勝負したのは87分。縦に持って抜き去り、ゴールラインからニアにグラウンダーを入れると、足元に収めたトロサールがノーステップのシュートをパラデスに当ててねじ込みました。

90分にノニ・マドゥエケとカラフィオーリが下がり、インカピエとノアゴーア。勝ちましたよと宣言するような交代策です。アーセナルが0-2で快勝。マルティネッリとトロサールは、ともに1ゴール1アシストで指揮官のオーダーに応えました。カラフィオーリとガブリエウはデュエルで勝ちまくり、ティンバーとモスケラはフリーで打たせず、ビルバオに決定機はありませんでした。

モスケラを見るたびに、バレンシアに支払った1300万ポンドについて語りたくなりますが、それはさておき。アルテタ監督は、エミレーツのマン・シティ戦では左ウイングを代えるのではないでしょうか。4人の主力が不在でも、ノニ・マドゥエケ、ミケル・メリノ、モスケラが元気なら戦えるでしょう。絶好調のハーランドと堅牢な最終ラインとの激突が、今から楽しみです。(ガブリエウ・マルティネッリ 写真著作者/Chensiyuan)


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