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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ヴィルツ転倒、決勝PKはショボスライ!マドリード勢を撃破したリヴァプールが敵地でインテルに勝利!

チャンピオンズリーグのリーグフェーズ5節、インテルVSリヴァプール。アウェイチームのスターターのリストにもサブのメンバーにも、モー・サラーの名前はありません。膝を痛めたガクポと遠藤航も、体調不良のフェデリコ・キエーザもミラノ遠征をキャンセルしており、サブのアタッカーはヴィルツ、ニョニ、エングモアだけです。

月曜日のプレスカンファレンスでは、指揮官との関係が途絶えたと主張するエースの去就を巡る質問が続出しました。サラーは最後のゲームを終えたのかと問われたスロット監督は、「わからない。復帰する可能性は常にある。この話は、これで終わりにしたい」と答えています。メディアがこれほど騒いでいるのに、ドレッシングルームに影響がないとはいえないでしょう。

セリエAの優勝候補とのアウェイゲーム。9月末から4勝2分9敗と絶不調で、直前のプレミアリーグは17位のリーズに3-3のドロー。ただでさえ厳しい状況にサラーの騒動が重なり、負傷者が続出しています。逆風のなかで、スロット監督のチームはポイントをゲットすることができるでしょうか。CLはここまで、3勝2敗で13位。負ければ敗退のラインに近づきます。

スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァのピッチには、夏に加わった2人のストライカーがいます。スロット監督の布陣は、4‐4‐2のようです。GKアリソン、DFジョー・ゴメス、コナテ、ファン・ダイク、ケルケズ、MFショボスライ、フラーフェンベルフ、マック・アリスター、カーティス・ジョーンズ、FWイサク、エキティケ。キックオフから、ポゼッションはリヴァプールです。

8分に右からFKを蹴ったのはショボスライ。中央に入れたボールは、味方に合いませんでした。インテルのビルドアップに対して、マック・アリスターが前に出て4-3-3でプレスをかけています。内転筋を痛めたチャルハノールが11分にアウトとなり、代わって入ったのはジェリンスキ。13分にラウタロ・マルティネスに両足を刈られたロバートソンは、無事だったようです。

15分を過ぎても、両チームともにシュートゼロ。18分にドリブルで右に出て放ったカーティス・ジョーンズのミドルは、ゾマーが右に弾き出しました。1分後、左のエキティケからパスをもらったフラーフェンベルフの鋭いミドルも、ゾマーがセーブ。29分のロングフィードでラインの裏を取ったエキティケは、ボックス右からのクロスをGKにカットされました。

31分にアチェルビもプレー続行不可能となり、ビセックにチェンジ。直後のCKでファン・ダイクが競り勝ち、ゴール前に浮いたボールをコナテが頭で押し込むと、キャプテンが触ったボールがエキティケの腕に当たったとジャッジされました。37分にビセックが左足で打ったミドルは、ファン・ダイクがブロック。39分にバレッラが右足で巻いたFKは、左に逸れていきました。

追加タイム6分、左からクロスを入れたのはバストーニ。ラウタロ・マルティネスのヘッダーは、アリソンが左に弾き出すビッグセーブでしのぎました。前半のポゼッションは56%対44%、シュートは5対3、オンターゲットは2対2。リヴァプールの2トップはシュートを打てずにハーフタイムを迎えています。後半のキックオフから、レッズがアグレッシブにプレスをかけています。

47分にゾマーのパスミスをカットしたイサクは、左から放ったシュートがファーにアウト。50分にイサクが左から上がり、マック・アリスターからジョー・ゴメスと逆サイドにつながると、右足のミドルはバーを越えていきました。サイドで短いパスをまわすアウェイチームは、ラインを崩すボールを出せず、後ろに戻してやり直すシーンが目立ってています。

58分にロバートソンが入れたきわどいクロスは、バストーニが体を投げ出してクリア。インテルが繰り返す速攻はラストパスの精度が低く、打てる形を創れずにいます。63分にエキティケが左から放ったミドルは、ゾマーがキャッチ。66分のCKのクリアをトラップしたバレッラは、ノーステップのシュートを左に外しました。

68分、イサクとジョー・ゴメスに代わってヴィルツとブラッドリー。直後、サイドチェンジを受けたブラッドリーが中央に折り返すと、エキティケのダイレクトショットはアカンジがブロックしました。80分、エキティケのパスでブラッドリーがゴール右でフリー。ニアを狙った強烈な一撃は、ゾマーが足でセーブしています。

84分にエキティケの浮き球を競ったヴィルツは、バストーニにシャツを引っ張られて転倒しました。VARからオンフィールドレビューを経て、ジャッジはPK。ショボスライが左に決めたのは88分でした。追加タイムは6分。ラウタロ・マルティネスが93分に強引に打った左足シュートは、ファン・ダイクに当たってCKです。今日のレッズの守備陣は、セットピースでも集中しています。

最後までパスコースを切り続けたリヴァプールが0-1で勝利。ポゼッションは50対50ですが、シュートは9対12、オンターゲットは2対5と優勢です。中盤を仕切ったショボスライ、クロスを自由に入れさせなかったジョー・ゴメス、2トップに決定的な仕事をさせなかったコナテ、縦のコースをケアし続けたマック・アリスター…終始冷静だった中盤と最終ラインを称えたい一戦でした。

インテルのシュートが増えてきた時間帯にヴィルツとブラッドリーという采配も、うまく機能したといっていいでしょう。右サイドで何度も仕掛けたSBも、PKを獲得したヴィルツも終盤の攻勢を生んだ立役者です。チームにネガティブな影響を及ぼすあのインタビューの後、「ドレッシングルームはいい状態」といったアリソンの言葉を証明するような素晴らしい勝利でした。

アトレティコ・マドリード、レアル・マドリード、インテルを撃破し、4勝2敗で暫定8位。このチームには、欧州の強豪と渡り合えるポテンシャルがあります。プレミアリーグの連覇は難しそうですが、2月までに立て直せれば、欧州で上位をめざせるでしょう。週末はアンフィールドでブライトン。中盤と最終ラインが今夜のように戦えれば、結果は自ずとついてくるはずです。


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