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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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観てよかった!まるで別世界!3人抜きアザール&巧みなループシュートのスアレスに大満足

アーセナルと戦うコミュニティ・シールドを目前にし、さらにその1週間後にはプレミアリーグ開幕となるチェルシーに対して、バルセロナのスケジュールは10日遅れ。昨季3冠クラブにはメッシとネイマールがおらず、2-2からのPK戦勝利という結果についていい・悪いを語ることに意義はないでしょう。練習試合のひとつ、プレミアリーグ本番になればまた別だとは頭では理解しつつも、しかし感動してしまいました。アメリカはメリーランドのフェデックス・フィールドで開催されたインターナショナルチャンピオンズカップ、チェルシーVSバルセロナ。ルイス・スアレスとエデン・アザールは、別世界でした。

プレミアリーグMVPのアザールがスタジアムじゅうのサポーターを熱狂させたのは、試合開始からわずか10分のことでした。ズマのパスを中盤で受けた背番号10は、ラキティッチ、ドゥグラス・ペレイラをメリハリのきいたステップで次々とかわすと、絶妙なコース取りでCBふたりにもボールを触らせず、そのまま右足でゴール!この一撃を見て、3ヵ月前の忌まわしいシーンがフラッシュバックしてきました。2015年4月18日。プレミアリーグ2014-15シーズン第33節、チェルシーVSマンチェスター・ユナイテッド。スタンフォード・ブリッジで行われたこの一戦は、アウェイチームが勝てばチェルシーの独走フィニッシュが怪しくなる重要なゲームでしたが、38分にあっさり左サイドを突破し、デ・ヘアに何もさせずに決勝ゴールを奪ったのがこの男でした。

チェルシーがどんなに調子が悪くみえても、アザール自身がどんなに静かでも、一瞬たりとも彼のマークを怠ってはいけません。昨季までの彼の基本形は、ペナルティエリアの直前までは左サイドを進み、そこから中に斬り込んでくるというものでしたが、メッシが右から見せるように斜めに中央に突き進むドリブルに磨きがかかれば、脅威は倍増です。得点力では、ヘッドやFKもあるクリスティアーノ・ロナウドにはまだ劣るかもしれませんが、ドリブルで抜き去る技術とスピードでは、既にレアル・マドリードの絶対的エースを凌駕しているのではないでしょうか。今季のアザールは、プレミアリーグで14ゴールだった昨シーズンよりも、確実に数字を積み上げてくるでしょう。

そしてもうひとり、52分に相手のクリアミスを拾って絶妙なループシュートを決めたスアレスも、やっぱり凄いですね。バルサの強さは、ネイマールやメッシといった単体の才能もさることながら、前線の2人とラキティッチをしっかりつなげて攻撃を有機的にするスアレスのセンスに拠るところが大きいのではないでしょうか。遠めからでもワンタッチでも正確なシュートが打てて、ドリブルもFKもあり、ときにはスルーパスまで通してしまうスアレスには穴が見当たりません。今回のゲームは、両チームの天才の衝撃的なゴールが見られただけで満足です。シュテーゲンとクルトワというワールドクラスのGKによるビッグセーブ合戦も見どころたっぷりでしたが、アザールとスアレスにあれだけのプレイを見せられれば、試合後の余韻はゴールシーンの残像に支配されてしまいます。

さて、いよいよ今週末はアーセナルとチェルシーが対戦するコミュニティ・シールドです。ケーヒルとジエゴ・コスタがバルセロナ戦で痛んでしまったチェルシーは、プレシーズンマッチで順調に新チームの戦い方を固めているアーセナルよりも劣勢に見えます。モウリーニョ監督は、ハムストリングを痛めて自分からピッチを去ったジエゴ・コスタに無理をさせないでしょう。ヘディングシュートを決めた際にGKマシプのパンチを受け、鼻骨を折ったといわれているケーヒルにフェイスガードを用意するより、ズマを投入して戦うことを選ぶのではないでしょうか。ガナーズにとってはチャンスでしょう。私は、ヴェンゲル監督の対モウリーニョ初勝利を楽しみにしています。しかし、アーセナル勝利に大枚をベットできるかといわれれば、躊躇してしまうのです。「メルテザッカーとベジェリン、あるいはドビュッシーが、90分間アザールに何もさせずに試合を終えられるか」と迫られると、それは…。(エデン・アザール 写真著作者/CFC Unofficial )

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“観てよかった!まるで別世界!3人抜きアザール&巧みなループシュートのスアレスに大満足” への2件のフィードバック

  1. パチ より:

    更新ご苦労様です。

    アザールやスアレスが正しくワールドクラスですよね。アザールはアーセナル贔屓な私から
    見てもプレミア最高の選手だと思います。サンチェスもほぼ同等だとは思いますけどね。

    コミュニティ・シールドはあくまでもプレ・シーズンマッチです。アーセナル側から見れば
    エミレーツ杯で起用された若手選手達がチェルシー相手にどれだけやれるかをチェックする
    いい機会だと考えて欲しいですね。何が何でも勝たなくてはいけない試合ではないですよ。

    個人的にはアクポムがチェルシー相手にゴールを奪ってアーセナルには新しいFWなどもう
    必要ないぜ!ってな感じになるのが理想ですけどね。

    —–
    アザールは素晴らしかったですけど…、チェルシーは昨シーズン後半のままアザール頼みの傾向が強いのが不安。SBが前線を追い越して崩すシーンなんてほとんどなかったし、このままだと序盤から引き分けで勝ち点落とすなんてことになりそう。

    あと気になったのは後半からラミレス入れてセスクトップ下にして逆転されたという展開。昨シーズンのPSG戦と同じくボールを持てなくなる上に相手に簡単にチャンスを作らせるというのはいかがなものかと。
    ボール支配を捨てても相手にサッカーさせなきゃいいというサッカーをしたいなら、マケレレやカンビアッソみたいに周りに指示しながら守備できる選手がいないと無理でしょう。マティッチの守備はすごいけどあくまで個ですし、ラミレスもそう。一時話題になったグスタヴォとか獲るんならわかりますけどね…。

  2. makoto より:

    tomoさん>
    しばらくの間、上位対決で負けが多かったアーセナルが、昨季のコミュニティシールドでマン・シティに勝ったのは大きかったのではないでしょうか。チェルシーに勝てないままプレミアリーグ本番で当たるのと、自信をつけたうえでぶつかるのは違うのでは?と思ったりします。

    パチさん>
    コンディションが悪そうですね。昨季の強かったチェルシーとは別のチームに見えます。ギアがしっかり入るのに、2週間ぐらいかかりそうです。

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