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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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直近のホーム13戦でわずか1勝…得点力不足にあえぐチェルシーは難敵5連戦を切り抜けられるのか?

グレアム・ポッターはプレミアリーグ22試合で7勝7分8敗、マウリシオ・ポチェッティーノは3勝3分4敗。勝率は31.8%と30.0%、順位は両者とも11位で、チェルシーの新監督は前任者と同様に苦しんでいます。

1試合あたりのゴール数は、ポッターが0.95でポチェッティーノは1.08。失点は0.95対0.92と、さほど変わりません。オーバメヤン、ジョアン・フェリックス、カイ・ハヴェルツ、メイソン・マウントが去り、ニコラス・ジャクソン、コール・パルマー、ムドリクが取って代わった前線は、相変わらずスターリング頼みです。

昨季プレミアリーグでカイ・ハヴェルツに次ぐ6ゴール、今季は3ゴールをゲットしているスターリングですが、彼が結果を残した試合の相手を見る必要があります。移籍初年度は、レスター、サウサンプトン、ノッティンガム・フォレスト。今季はルートンとバーンリーで、昇格1年めと降格したクラブのみです。

2022-23シーズンの開幕以降、ビッグ6とニューカッスル、ブライトンに対して7分9敗と勝利なし。超高額の選手と実績なき若手を大量に引き入れたチームは、16試合で11ゴールしか決めておらず、TOP4をめざせるレベルにはないといわざるをえません。もうひとつ気になるのは、「ホームで勝てない症候群」。直近13試合は1勝6分6敗という散々な戦績です。

なぜ勝てないのか。なぜ決められないのか。ストライカーの層の薄さ、ゴールから遠いエリアに追いやられがちなウインガーという問題に加えて、シュートレンジで決定的な仕事ができるプレーメイカーの不在も大きいのではないでしょうか。昨季の中盤の最多ゴールは、コナー・ギャラガーとメイソン・マウントの3ゴール。今季のコール・パルマーの2発はいずれもPKです。

クリスタル・パレスにローン移籍していた2021-22シーズンに、プレミアリーグ34試合8ゴール3アシストという数字を残しているコナー・ギャラガーは、ブルーズ復帰後は中盤センターでの起用が増えています。21歳のコール・パルマーは将来が楽しみな逸材ですが、昨季まではプレミアリーグでノーゴール。いきなりトップ下で結果を出せとオーダーするのは酷でしょう。

デブライネ、ベルナルド・シウヴァ、ウーデゴーア、ブルーノ・フェルナンデス、ジョエリントン、ショボスライ、ジェームズ・マディソン。TOP4の候補には、決定的な仕事をするパサーか、自ら決めにいくアタッカーが揃っています。クロスが上がる際にボックスに入らないMFがむやみに厚いチェルシーは、引いて守る下位にとっても読みやすいチームと化しているのでしょう。

エンクンクが復帰すれば、得点力は高まるのか。スパーズに加わったジェームズ・マディソンや、マン・ユナイテッドの初年度のファン・ペルシのように、個力でチームを変えてしまう選手が出現することがあります。昨季ブンデスリーガで25戦16発のアタッカ―は、そんな存在になってくれるかもしれません。しかし彼が戻ってくる前に、大きなハードルが待ち受けています。

今週末はトッテナムとのロンドンダービー。その後はマン・シティ、ニューカッスル、ブライトン、マン・ユナイテッド。上位に勝てなくなったチェルシーは、トゥヘル解任以降、ロンドン以外の強敵相手に2ゴールを決めたことが1度もありません。5戦連続勝利なしで下位に沈むのか、巻き返しのきっかけをつかむのか。指揮官の胆力が問われる大事な1ヵ月が始まります。


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“直近のホーム13戦でわずか1勝…得点力不足にあえぐチェルシーは難敵5連戦を切り抜けられるのか?” への1件のコメント

  1. アイク より:

    今日もわかりやすく面白い記事をありがとうございます。
    チェルシーの置かれた状況の深刻さが理解できました。ポチェ監督に期待していますが、浮上非凡なオーナーと経営陣が去った影響は今のところ甚大ですね…

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