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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

どうするシャビ・アロンソ?ジョアン・ペドロの代役、ウインガーの活用…チェルシーが抱える課題。

テン・ハフは4-2-3-1、ルーベン・アモリムは3-4-2-1。異なるシステムと戦術をベースとする監督へのスイッチによって、マンチェスター・ユナイテッドはスカッドの軋みへの対応を強いられました。アモリムの布陣には、ウインガーとフルバックの居場所がないからです。アマロ・ディアロがWBでも合格と判断される一方で、逆サイドのガルナチョは戸惑いの日々を過ごしました。

ジェイドン・サンチョはアストン・ヴィラにローン移籍となり、新監督との軋轢が報じられたラシュフォードはバルセロナに旅立ちました。初年度の冬のマーケットで獲得したエイデン・ヘヴンは、3バックの左のバックアッパーとして獲得したはずです。WBとしてプレイするはずだったパトリック・ドルグは、4-2-3-1に戻したキャリックの下で宙に浮いています。

最前線にシェシュコ、その後ろにマテウス・クーニャとエンベウモ。納得の補強ではあるものの、アモリムのための多大な投資によって、他のポジションの強化の予算を削ってしまった感があります。キャリックの就任でさらなる変化が必要となると、手薄だった中盤をフォローするのが精一杯で、ストライカーと左SBを獲得できずにシーズンに突入しました。

結果論ではありますが、ザークツィーを手離してホイルンドを残したほうがよかったのではないかと思います。最前線で振るわないザークツィーが、トップ下でブルーノ・フェルナンデスやメイソン・マウントを差し置いてレギュラーになれるとは思えません。ナポリに移籍したホイルンドは、公式戦56試合19ゴール9アシストとそれなりの結果を残しています。

さて、ここからが本題です。シャビ・アロンソを招聘したチェルシーは、マンチェスター・ユナイテッドがさまよった道をトレースするリスクがあるように感じられます。マレスカとロセニオールは4-2-3-1、新たな指揮官は3-4-2-1。喫緊の課題は出番を失ったウインガー、左のウイングバック、そして絶対的な存在となったジョアン・ペドロのバックアッパー問題です。

シャビ・アロンソの3-4-2-1を見ると、右サイドのWBはペドロ・ネトが信頼されており、リース・ジェームズとマロ・グストもいます。その一方で、ジェレル・ハトとチャバリアの起用が多い左サイドは流動的です。マルコ・パレストラがプレミアリーグにフィットすれば、問題は解決するのかもしれませんが、カリアリでの主戦場は右サイドでした。

さらに前線に目を向けると、エステヴァンとバイノー=ギッテンスが出番を失っています。昨シーズンの公式戦トータルで36試合8ゴール4アシストと、頭角を現した19歳のエステヴァンは、今季のプレミアリーグは6試合で47分の出場に留まっています。マレスカの戦術に沿えなかったバイノー=ギッテンスは、カラバオカップで55分に出場しただけで、足首を痛めてしまいました。

カラバオカップのリヴァプール戦で聞こえてきた「エステヴァンを出せ」というチャントについて聞かれたシャビ・アロンソ監督は、ウェルベック、ペドロ・ネト、モーガン・ロジャースなど出場した選手に話をそらしています。冬のトランスファーマーケットで離脱するという話は、的外れなゴシップではないのかもしれません。

前線というと、やはり気になるのはジョアン・ペドロを欠いたときの用兵です。スパーズ戦ではモーガン・ロジャースがセンターにまわり、ウェルベックの登場は88分でした。マンチェスター・ユナイテッドのサポーター目線では、エンベウモとザークツィーのように見えます。「カラバオカップでウェルベックを起用しようと考えていた」というわけではないでしょう。

さほど出番が多くないベテランストライカーを国内カップのために温存し、プレミアリーグのホームゲームでノーゴールの完敗は、納得できる話ではありません。若手の抜擢という選択肢もあるのですが、スポルティングCPから来たクエンダはウインガーで、ストラスブールから獲得したエメハは負傷続きで真価を発揮できる状態ではなさそうです。

キャリックの手元にホイルンドがいればと思いながら、チェルシーはなぜニコラス・ジャクソンを手離したのかという疑問があります。アストン・ヴィラで11試合7ゴールと量産モードにと突入し、既に絶対的なエースと評されているセネガル代表のストライカーは、チェルシーでも2シーズンで81試合30ゴール12アシストとなかなかの戦績を残しています。

ブルーズでは、決定力不足と評されていました。2シーズンで得た61回の決定機のうち、18回しか活かせなかったのは事実ですが、61回のほうをポジティブに評価してもよかったのではないでしょうか。ビジャレアル時代にともに戦ったウナイ・エメリは、ヴィラに来てからオフ・ザ・ボールのランニングを徹底的に指導したそうで、もはやロンドン復帰の可能性はゼロでしょう。

土曜日のマンチェスター・ユナイテッド戦で、シャビ・アロンソは4-2-3-1を選択しました。4バックの最大のメリットは、サイドアタッカーの背後をSBがカバーできるため、エステヴァンの強みを活かせることです。出場機会を求めていたティーンエイジャーは、ゴールやアシストはなかったものの、カットインから何度もチャンスを創っており、期待に応えたといえます。

ただし最前線のペドロ・ネトは効果的とはいえず、前半はカウンターに苦しめられました。モーガン・ロジャースの鋭いドリブルとリサンドロ・マルティネスの乱心によって、3ポイントを得たものの、ジョアン・ペドロを欠いたときの最適解とはいえないでしょう。ウェルベックがピッチに入ったのは87分。指揮官の試行錯誤が続いているように見えます。

4-2-3-1と3-4-2-1を使い分けるシャビ・アロンソは、自らのコンセプトに戦力をはめ込もうとするアモリムより柔軟性があり、「マンチェスター・ユナイテッドがさまよった道をトレースするリスク」という見方は杞憂にすぎないのかもしれません。とはいえ、週末の勝利の決め手となったのはモーガン・ロジャースで、ストライカー問題は次節以降に先送りとなった感があります。

就任から間もないこの時期に、重要な課題を実戦で解決する機会を得たことは、悪くないといえるのかもしれません。ペドロ・ネト、ウェルベック、エメハ、クエンダ、あるいはコール・パルマー?シャビ・アロンソはピンチをチャンスに変えられるのでしょうか。次節は最下位サンダーランド。大胆な策を試しやすいゲームです。引き続き、指揮官の用兵の注目しましょう。


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