「もう1度、モウリーニョと仕事したい」…最悪の6ヵ月を悔いるエデン・アザールの言葉。
「プレミアリーグのタイトルを獲った後、われわれはモウリーニョ監督に休暇を延長させてくれと頼んだ。戻ってきたとき、完全に調子を崩していたんだ」
「モウリーニョの下で過ごした最後のシーズンは、楽しめなかった。われわれは勝てず、喜びがないルーティンに埋没し、全員がバラバラでいることをよしとしていた」
「後悔することはあまりないけど、モウリーニョと仕事ができなくなったのは、そのひとつだ。もっとトロフィーを獲得できたのに、負のサイクルに陥って終わってしまった」
「彼にメッセージを送ったよ。退団は残念だ、謝りたい、と。一緒に成功を楽しんできたけど、あのときは違った。少しばかり、罪の意識がある。自分はプレミアリーグMVPで、最も決定的な仕事ができるプレーヤーのひとりだったのに、パフォーマンスを落としてしまったから」
モウリーニョ監督がマンチェスター・ユナイテッドに来てからは、あの喧騒のことは封印しようと努めてきました。ライバルチームではありながら、2014-15シーズンの前半戦のチェルシーはあまりにも素晴らしく、彼らにチャンピオンズリーグを制してほしいとまで思っていました。そんななかで、2年がかりで築き上げてきた強いチームが崩れていく様を見続ける日々はひたすらせつなく、わがチームで同じようなことが起こるのを想像したくなかったのです。「極めて守備的なコーチというモウリーニョのイメージは、正しくないと思う。ペップ・グアルディオラのような冒険好きなイメージからは遠いけど、われわれがチャンピオンになった年は多くのゴールを決めて、いい試合をしていた」。アザールの主張は、半分正しく、半分は疑問です。22節までに51ゴールをゲットして首位を快走していたチームは、FAカップでブラッドフォードに2-4の大逆転負けを喫したのが合図だったかのように、最後の16試合は22ゴールと苦しみ、守って勝つチームにモデルチェンジしていました。
選手たちは、シーズンが終わる前に疲弊していたのでしょう。指揮官に懇願して得た長い休暇は、元の自分たちを取り戻せるほどの充分な時間ではなかったようです。ドクター・エヴァ・カルネイロに罵詈雑言を叩きつけ、物議を醸したモウリーニョ監督は、厳しいシーズンになることを予感していたのだと思われます。余裕を失った指揮官には、「練習中の笑顔禁止」などといったハードマネジメントで選手たちを煽り続けるしか策はありませんでした。
あれだけ強かったチームが敗戦を重ねている…。「最強チームに何が起こっているのか」、真相に辿り着く手立てはありません。事実か憶測かわからない報道を追い、試合になれば選手の一挙手一投足を凝視し、あれこれ推測するしかありませんでした。当事者以上に、うろたえていた日もあったのかもしれません。当時、書かせていただいた記事はこちらです。
「ゴシップ再燃のチェルシーに何が起こっているのか?…あくまでも推測ではありますが。」
「現場を知る選手や解説者のコメントから考える…モウリーニョ監督に足りなかったこと。」
アザールの言葉を紹介した「スカイスポーツ」の記者は、現在のモウリーニョ監督とポグバについて淡々と事実を列挙しています。私も、それを考えています。モウリーニョ監督には、同じ過ちを繰り返すことなく、チームを立て直してほしいと願っています。ポグバには、このチームに加わったときに成し遂げようと誓ったことを思い出してもらえればと祈っています。そして2人に、エデン・アザールの過去を悔いる言葉が届けばと思います。プロフットボールの世界で唯一勝つ方法は、監督のコンセプトを信じた選手たちが一丸となって戦うことなのですから。
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悪循環を断ち切るのが得意じゃないんでしょうね。
過去、同じ失敗をしていることを考えても、ご指摘の通り、アザールの言葉を正面から受け止めて、先達のアドバイスも聞いて、どちらに転ぶにせよ新しいアプローチを取り入れないと結果は変わらないように見えます。
しかしアザール、コメント面でもさらに覚醒してますね。
アザールでゴザールの素晴らしいプロいしき
アザールでゴザールの素晴らしいプロ意識がまんかん
すいません。ウチのニャンコがタッチパッドを叩いてしまい、お見苦しい連投になってしまいました。。。
とまれ、言いたい事はアザールのプロ意識です。
それが本心なのかは全く分かりませんが、この発言から感じられるのは物凄く強固なプロフェッショナルイズムだと思うのですが、、、どうでしょう?
プレーは怪物くん、発言は最上等。アザール恐るべしと言うしかないコメントですね。
選手としても、人間としても成長し続いているアザールに対して、まったく成長しないモウリーニョ(笑)
自分の意見が通らなくなることに恐怖でも感じるのでしょうか?
大成功者でありながら、酒場の無頼漢のようなひねくれ顔とか、不思議な人物だよなあ。