サッリ退任ならジョルジーニョは…⁉ 現地メディアがチェルシーのアンカーを徹底分析!
「チェルシーの5700万ポンド問題」と彼の獲得費用をキャッチコピーにしながら、その功罪を論じているのは「デイリー・メール」です。「Jorginho joined to be the architect of ‘Sarri-ball’ but the midfield metronome is now losing his ally as Maurizio Sarri joins Juventus, so what now for him?(サッリボールの建築家だったジョルジーニョだが、マウリツィオ・サッリのユーヴェ入団によって中盤のメトロノームは味方を失いつつある。彼はどうなる?)」という長い見出しの記事は、昨季プレミアリーグNo.1となる3119本のパスを通したアンカーについて、「チャンスメイクと守備は強みではない」といい切っています。
あらためてプレミアリーグ2018-19シーズンのスタッツを見ると、カンテ、ジョルジーニョ、コヴァチッチの3センターがいかに攻撃において貧弱だったかが浮き彫りになります。カンテは4ゴール4アシスト、コヴァチッチはノーゴールで2アシスト、シーズンを通じてひとつもアシストがなかったジョルジーニョは、ゴールシーンもハダースフィールド戦のPKとフラム戦の1発のみ。中堅以上のクラブとのゲームで1度もゴールに絡んだことがありません。オンターゲットは3人トータルで17本しかなく、50発を枠に収めたポール・ポグバの1/3!エヴァートンでチャンスを創り続けたギルフィ・シグルズソンの半分です。苛立ったサポーターが、プレミアリーグで先発5試合ながら6ゴールを決めたロフタス=チームの出番を増やせと叫んだのも納得です。
ジョルジーニョの数字をさらに追いかけてみると、ダヴィド・ルイスに次ぐプレミアリーグ2位のスルーパス34本と、カンテより2つ多いタックル成功数76回が目を引きます。中盤の真ん中でボールを散らし、時折鋭いスルーパスでサイドアタッカーを走らせるプレイは、まさにメトロノーム。リオ・ファーディナンドらうるさい評論家がディフェンス面を酷評しておりましたが、パスコースを読んでコースに入るセンスはなかなかのもので、守備力はアンカーとして及第点です。チェルシーの問題は、中盤の底よりもインサイドMFの攻撃力にあったのではないでしょうか。コンテの下でプレミアリーグMVPに輝いたカンテは、右サイドに出れば「ミルナーより怖くないMF」です。
「サッリボールのポスターとなった選手」とジョルジーニョを評した「デイリー・メール」は、ランパード監督になれば、サポーターの望み通りにカンテをアンカーに据えるかもしれないと指摘しています。ただしそれは、「ジョルジーニョの問題を複雑にする可能性がある。彼はセスク・ファブレガスではない」。短いパスでチームのテンポを生み出すMFは、ペップの誘いに乗ってプレミアリーグ最強クラブでプレイすればよかったと後悔するかもしれません。
昨季、ダービー・カウンティで監督デビューを果たしたチェルシーのレジェンドは、28試合で4-3-3を採用し、19試合で4-2-3-1を選んでいました。カンテとジョルジーニョを並べ、ロス・バークリーをトップ下に配する形が収まりがよさそうですが…この話はサッリの退任と次の監督が決まってからですね。ユーヴェとチェルシーの発表があるのは週明けでしょうか。続報を待ちましょう。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す