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クルトゥワがチェルシー復帰&チェフ放出…「モウリーニョ監督がレギュラー確約」ってホントですか?

スペインの「マルカ」紙も、なかなか思い切った報道をなさる(婉曲にいえば。率直にいえば、飛ばしが多い!?)メディアで、とんがった記事をフライング気味に配信するので裏をとるのが難しいのですが、モウリーニョ監督が選手に個別に話したことを、どこで拾ってきたというのでしょう。ここ1年、ヨーロッパを騒然とさせてきた「2大GKレギュラー争い」のお話です。

レアル・マドリードの「ディエゴ・ロペスVSカシージャス問題」は、前任のモウリーニョ、現在のアンチェロッティともディエゴ・ロペスに軍配を上げ、今季リーガ・エスパニョーラで2試合しか出場できなかったカシージャスは移籍間違いなしという状況。そしてもうひとつは「クルトゥワVSチェフ」ですが、くだんのスペインの専門紙によれば、「君がレギュラーだとモウリーニョがクルトゥワに確約した」とのこと。もし、これが事実なら、チェフは放出されるということになります。モウリーニョ監督が、チェフよりクルトゥワを選ぶという可能性ももちろんあるので、特段驚きはしませんでしたが、「このタイミングでやっちゃいますか?モウリーニョさん」とは思いました。…いや、この話、ホントかどうかまだわかりませんよ、「スペイン・マルカ紙報道」ですから。

昨季プレミアリーグでのクリーンシート16回は、アーセナルのシュチェスニーと並んで最多。2013-14シーズンは、自身3回めとなるプレミアリーグ・ゴールデングラブ賞獲得。2013年度チェコ最優秀選手で、こちらは何と6年連続7回め。予備知識なしでペトル・チェフのプロフィールを見れば、このGKがクラブを追われるとは誰も思わないでしょう。GKの32歳は、まさに「脂が乗り切った時期」。少なくともこの先3年は、ワールドクラスのプレイを見せてくれるはずです。昨季の彼は、ミスどころかファンブルひとつない完璧なセービングを披露しており、チャンピオンズリーグベスト4進出は、パリ・サンジェルマンが再三放った難しいシュートとクロスをすべて見事にさばききったチェフの安定感に拠るところ大でしょう。

そんなワールドクラスのGKをモウリーニョ監督が売りに出すとすれば、次の4つの理由が考えられます。
1)レンタルという不安定な状態のままにしておくと、クルトゥワのストレスがたまり、
「チェルシーと切れてアトレティコ・マドリードの一員となりたい」という気持ちがますます強まりそう。
 引っ張るのもそろそろ限界と判断

2)経済的合理性。チェフをいずれ売るなら、衰えを見せていない今が最も高値で売れると判断
3)モウリーニョ監督が、チームの若返りを志向
4)単純に「クルトゥワが上」と評価

仮に「来季は現状維持でいく」としたとしても、この問題は2年以内に決着をつけなければいけません。モウリーニョ監督とチェルシーにとって、最終着地は明確で「次の守護神はクルトゥワ」です。これを早期に実現させる動機となるのは、上記4つでいえば1)と3)でしょう。モウリーニョ監督は、長期政権を実現するにあたり、できるだけ早くベテランを整理して、チームを自分のカラーに染めたいと考えているのではないでしょうか。私は、ランパードはもう1年、チェルシーに残るとみておりましたが、もしかすると彼もこの夏でチームを去るかもしれません。

2)も重要なのだと思われますが、売却価格は「今年か来年か」ではさほど変わらないでしょう。ただし、2)が最重要となる可能性がひとつだけあります。それは、「今、チェフをほしいというクラブが存在する場合」。具体的な話があるならば、どうなるかわからない来季に再度検討するより、高値で話を決めてしまったほうが得策です。ちなみに、バルセロナは、ビクトル・バルデスの後釜を決めたんでしたっけ?状況によっては、彼らはUEFAのペナルティを受けて来季の移籍を凍結させられますよね。とすると…。

この話は、チェフがワールドカップに出ないので、早めに決着がつく可能性があります。バルセロナかどうかはともかくとして、モウリーニョ監督がチェフを売るとすれば、おなじみのヘッドギアをつけた勇姿をプレミアリーグで見る機会はなさそうです。長年プレミアリーグを盛り上げてくれた選手とのお別れは…いや、しんみりするのはまだ早いですね、この話、「スペイン・マルカ紙報道」ですから。ところで、昨季は第3GKをサンダーランドに出して、つい先日、第2GKをスウォンジーに渡したアーセナルは、どうするんですか、GK?…いよいよ、いきますか!サンティ・カソルラが「うちに来ればいい」と何度も誘った、欧州ナンバーワンクラブでくすぶっているあの男に…。(ティボ・クルトゥワ 写真著作者/Carlos Delgado)

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“クルトゥワがチェルシー復帰&チェフ放出…「モウリーニョ監督がレギュラー確約」ってホントですか?” への3件のフィードバック

  1. チェルシー より:

    更新お疲れさまです

    これはほんとに難しい問題ですよね(^^;
    あの若さでトップレベルのプレーを見せてるクルトワを放出すれば後々後悔するでしょうし、かといって10年チェルシーのゴールマウスを守り続けてきてなおかつ未だにトップレベルのチェフを簡単に売るのは心が痛みますし…
    チェフは来季にはプレミアのクリーンシート記録を更新できそうですし

    もしもチェフを売ることになるのであればせめて移籍先は本人の希望を聞いてあげてほしいです
    それで数年後には2ndGKなりコーチなりで戻ってきてほしいです
    どんな決断になっても受け入れられるように心の準備をしといた方が良さそうですね(^^;

  2. パックン より:

    どちらも契約が残り2年なのでこの夏に結論を下さざるを得ないでしょうね。
    来夏になれば買い叩かれるのが目に見えてますから。
    仮に若いクルトワを放出するのなら尚更。
    まあ難しい問題ですね。

    ちなみにバルサはシュテーゲンを獲得済みです。
    あそこのGKは足元の技術とパス精度を要求されるのでチェフはないでしょう。
    それこそデヘアの方が欲しいと思いますよ笑

  3. makoto より:

    チェルシーさん パックンさん>
    長期的なビジネス目線で見れば、チェフを高値放出で、クルトゥワにこの先10年がんばってもらうのがいいのでしょうが、あれだけのGKですからね。チェフは、イタリアなどよさそうですね。。

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