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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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無策だったペップの4冠チャレンジは終了。堅守チェルシーが2年連続のFAカップ決勝進出!

FAカップ準決勝、チェルシーVSマンチェスター・シティ。両者ともに、チャンピオンズリーグでも4強進出を果たしており、この試合はCLファイナルの前哨戦となるかもしれません。ワクチン接種が進んでいるイギリスですが、残念ながらウェンブリーは無観客。2020-21シーズンのプレミアリーグと国内カップは、満席のスタジアムを見ることなく終わりそうです。いよいよ、キックオフ。まずはチェルシーから、スタメンを紹介しましょう。

GKケパ、3バックにアスピリクエタ、チアゴ・シウヴァ、リュディガー、WBにリース・ジェームズとチルウェル。中盤センターはジョルジーニョとカンテ、前線にツィエク、ヴェルナー、メイソン・マウントという布陣です。対するマン・シティのGKはステッフェン。最終ラインはジョアン・カンセロ、ルベン・ディアス、ラポルテ、バンジャマン・メンディ、中盤センターにロドリとフェルナンジーニョ。2列めにフェラン・トーレス、デブライネ、スターリングが入り、ワントップにガブリエウ・ジェズスの4-2-3-1でしょう。

互いの戦い方を確かめるような、慎重な立ち上がり。6分にヴェルナーが抜け出し、ツィエクが左隅に押し込みますが、ジャッジは11番のオフサイドです。8分は右にまわったヴェルナーがリース・ジェームズを縦に走らせ、クロスが上がりますが、ステッフェンがパンチで外に弾き出しました。プレミアリーグ首位チームの最初のチャンスは10分。カウンターを仕掛けたガブリエウ・ジェズスが無理せずデブライネに戻し、左でリターンを受けて前を向くと、コントロールショットはケパが正面でキャッチしました。

15分のカウンターの応酬は、ツィエクもスターリングも大事なパスを止められました。19分、中央から上がったツィエクが右のリース・ジェームズに長いパスを通し、クロスが逆サイドに上がると、チルウェルのボレーはうまく当たらずニアに外れます。ヴェルナーがオフサイドラインを気にすれば、決定機が創れそうなチェルシーに対して、いつになくパスミスが目立つマン・シティ。33分にツィエクの縦パスでボックス右に侵入したヴェルナーは、ラポルテの必死のスライディングにラストパスを阻まれました。

直後のCKのこぼれ球をボックス手前で拾ったリース・ジェームズは、ミドルシュートを左に曲げすぎました。44分、デブライネのCKが左サイドに流れ、フォローしたスターリングのクロスが中央に入ると、フェルナンジーニョのヘッドは右に逸れていきました。前半は0-0。シュート数は3対2でマン・シティが上回り、チェルシーはオンターゲットがありません。後半開始直後の48分、プレミアリーグ首位チームにアクシデント。足を捻ったデブライネがピッチを去り、ドルトムント戦でゴールを決めたフォーデンが呼ばれました。

55分、メイソン・マウントが縦に出したスルーパスで、ヴェルナーが左サイドをスプリント。どうやらオフサイドはないようです。飛び出しを躊躇したステッフェンのポジションは中途半端で、中央にグラウンダーが通った瞬間、ゴールマウスはがら空きでした。ツィエクが倒れ込みながら合わせたボレーがネットを揺らして1-0。59分にチルウェルのロングフィードを前線で受けたツィエクは、1対1からのシュートをステッフェンにブロックされ、ピッチを叩いて悔しがっています。

カウンターを喰らい続けているマン・シティはSBが上がれず、中盤で持ちすぎるとカンテやジョルジーニョのチェックがやっかいです。69分に右からのCKをロドリが頭で折り返すと、ルベン・ディアスのヘッドはクロスバーの上。ペップの2枚めは64分、フェラン・トーレスをギュンドアンです。70分にはメイソン・マウントが下がり、プリシッチが前線へ。77分、CKの二次攻撃をカットした青いシャツのカウンターは、単独でボックス左に持ち込んだヴェルナーのシュートを左に反応したステッフェンに阻まれました。

トゥヘル監督は79分にツィエクとヴァルナーを下げ、エメルソンとカイ・ハヴェルツを投入。腰を痛めたチアゴ・シウヴァは88分にリタイアし、ズマが最終ラインに加わっています。追加タイムは5分。94分にCKを叩いたロドリのヘッドはケパがセーブ。マンチェスター・シティは決定機を創れないまま、4冠の夢を手離しました。WBがむやみに上がらず、サイドアタックを封じたチェルシーが決勝進出。レスターVSサウサンプトンの勝者とトロフィーを争います。

3月以降、7戦4ゴール1アシストと好調だったマフレズをなぜ出さなかったのか。交代カードを3枚残していたにもかかわらず、変化を起こそうとしなかったペップ采配の敗北に見えた一戦でした。今日のスターリングは、最後までチャンスメイクを期待できる出来ではなかったように思います。トゥヘル監督のチームは、攻撃時は3-4-2-1(あるいは3-4-1-2)で守備時は5-3-2。ボールを持たれているサイドのパスコースを切り、直線的なアタックを仕掛ける戦い方がうまくはまりました。

昨季はこの大会のファイナルでアーセナルに敗れ、無冠に終わったチェルシーは2年ぶりのタイトル獲得を実現できるでしょうか。負傷している主力が全員戻ってきそうなレスターよりも、後半戦のプレミアリーグで2勝1分9敗と失速したセインツのほうが戦いやすそうですが…。まずは本日、もうひとつのファイナリストが決まる一戦に注目しましょう。


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“無策だったペップの4冠チャレンジは終了。堅守チェルシーが2年連続のFAカップ決勝進出!” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    残念、4冠ならず。自分としてはリーグとCL取れれば言うことないですが。

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