偏愛的プレミアリーグ見聞録

オミクロン株が猛威を振るい、試合の延期が相次いだ2021-22シーズン。2月以降、スケジュールがタイトになっており、本日はプレミアリーグとFAカップ5回戦が同時開催です。プレミアリーグは22節の延期試合で、アウェイのレスターがバーンリーに0-2で完勝。82分にジェームズ・マディソンが左足のコントロールショットを決めると、90分にはハーヴィー・バーンズの完璧なクロスをヴァーディーが頭で押し込みました。

8強の椅子を争うFAカップは、イングランドの各地で3試合が開催されました。ウェストン・ホームズでピーターバラVSマンチェスター・シティ。セルハーストパークのクリスタル・パレスはストークを迎え、トッテナムはリバーサイドに乗り込んでミドルズブラと戦っています。

さて、ここからは結果を速報です。キックオフが早い順に、お伝えしましょう。チャンピオンシップで23位のチームに対して、ペップ・グアルディオラはナタン・アケ、ジンチェンコ、フェルナンジーニョ、ガブリエウ・ジェズスを起用。当然のようにポゼッションをキープしたマンチェスター・シティは、ハーフタイムはゴールレスだったものの、後半の連発で0-2としてベスト8進出を果たしました。

先制は60分。グリーリッシュ、フォーデンと左につながったボールが、ボックス右脇のマフレズに渡りました。またぎフェイントでコールソンを翻弄した26番は、GKベンダの意表を突くタイミングで左足を小さく振り、DFの股間を抜けたボールが左のサイドネットに収まりました。67分の2点めは、左からラインの裏に走り込んだグリーリッシュに通したフォーデンのロングフィードが秀逸。柔らかいトラップで足元に転がした10番は、GKと1対1となり、冷静に脇を抜きました。

マン・シティの15分後にキックオフを迎えたクリスタル・パレスは、チャンピオンシップで7位のストークに苦戦を強いられました。ハーフタイムは、こちらも0-0。プレミアリーグのクラブが53分に決めた先制ゴールは、ショートコーナーでした。右からのグラウンダーを中央のマテタがダイレクトで叩くと、トニー・スミスに当たったボールが左でフリーだったクヤテの前にこぼれ、左足でプッシュしたボールがネットを揺らしました。

その5分後、ストークがあっさり同点ゴールをゲット。右サイドでウィル・ヒューズを抜き去ったソーヤーズがゴールライン際を進んでファーに転がすと、走り込んできたタイモンのボレーにGKボナムは動けませんでした。1-1からスコアが動いたのは83分。先制のシーンと同じ右からのショートコーナーです。バトランドがパンチしたボールを胸でトラップしたリーデヴァルトが、コースが空いているのを見て左隅に蹴り込みました。

クリスタル・パレスのオンターゲットは、セットピースから決めた2つのゴールのみ。タイムアップの瞬間、ガッツポーズを見せたヴィエラ監督に笑顔はありませんでした。シティ完勝、パレス辛勝の後は、FAカップ名物のジャイアントキリングが勃発。事件の主役は、4回戦でマンチェスター・ユナイテッドの本拠地オールド・トラフォードに乗り込み、1-1からのPK戦を制したミドルズブラです。

0-0のまま延長戦となったゲームは、107分の1発で決しました。右サイドでの奪い合いから、足元に収めたアイザイヤ・ジョーンズがボックスの右コーナーにいたコバーンに預けると、クルックスからリターンをもらったコバーンがラインの裏に飛び出しました。37番の前にいたバログンは、プレイに関与していないと見做され、オフサイドはなし。左隅を狙った右足の強烈なシュートに、ロリスは触れませんでした。

0-4で圧勝したプレミアリーグのリーズ戦と同じメンバーだったスパーズは、シュート数16対15、ポゼッション51対49と互角のスタッツに持ち込まれました。ハリー・ケインとソン・フンミンを最後までピッチに残しながら、ノーゴールに終わったショッキングな敗戦。ヌーノ監督時代より、1試合あたりの平均走行距離が10km以上増えたコンテのチームは、疲労が蓄積しているのかもしれません。

何が起こるかわからないFAカップ。本日はルートンVSチェルシー、サウサンプトンVSウェストハム、リヴァプールVSノリッジの3試合が開催されます。カラバオカップ決勝で死闘を繰り広げたレッズとブルーズは、ハイテンションの反動が懸念されますが、果たして…!?