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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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アーセナルもリヴァプールにリベンジ成功!勝負を決めたのは、フリーのエジルとチェンバレン!

GKファビアンスキ、SBにジェンキンソンとモンレアル、CFには何とヤヤ・サノゴ!19日にチャンピオンズリーグがあり、バイエルン・ミュンヘンをエミレーツに迎えるアーセナルはスタメンを落としてきました。しかし、相手は1週間前のプレミアリーグで5-1と一方的に叩かれたリヴァプールです。このメンバーで大丈夫なのかと懸念しましたが、試合が始まってすぐに、心配は無用であることがわかります。勝つか負けるかは別として、そこにいたのはいつもの強いアーセナルです。

リヴァプールのフィールドプレイヤーはほぼベストメンバー。GKはブラッドリー・ジョーンズで、ケガから復帰したアッガーがスタメンに名を連ねました。中盤では、ずっと出ずっぱりでチームを支えてきたヘンダーソンがベンチにまわったものの、ジョー・アレンとジェラードのセンターMFコンビなら大きな穴が空くことはないでしょう。先日のプレミアリーグでは、開始直後からリヴァプールがラッシュをかけ、一方的なゲームになりましたが、この日は1分のスタリッジの単独突破をGKファビアンスキが食い止めると、その後の15分は一進一退の攻防が続きます。

メンバーを落としてもクオリティが下がらないこともさることながら、前回の課題をきっちり修正してくるあたりもヴェンゲル監督の素晴らしいところです。最大のポイントは、アルテタとフラミニのポジションでした。前回の対戦では、アルテタとウィルシャーが前がかりになり過ぎて、サイドの選手と横一線になってしまったことが、却ってパスの選択肢を狭めて裏のスペースを使われる要因となってしまいましたが、この試合ではバランスは問題なし。スアレスやスタリッジ、コウチーニョを中央でフリーにさせず、裏にも簡単に入れさせず、カウンター対策もできています。

こういう緊張感の高いゲームでは、前回リヴァプールがCKから2発決めたように、セットプレイが勝負のカギを握るケースが多くなります。16分、先制したのは、左サイドでFKのチャンスを得たアーセナル。このキックのクリアボールを逆サイドで拾ったエジルが再度、密集地帯にクロスを入れ、こぼれ球を中央から蹴り込んだのは復帰してから絶好調のMFチェンバレンです。

この1点で、追いかけるリヴァプールが前を急ぎ、優位に立ったアーセナルが落ち着いて対処するという図式が出来上がります。そんななかで、あらためて怖さを感じたのがスアレスです。アーセナルDF陣にさしたるミスがなくても、彼は1対1の駆け引きを一瞬で制して、ありとあらゆるタイプのシュートを打ってきます。42分にGKファビアンスキがかろうじて弾いた右足シュートや、その直後のループシュートは、近いうちに同点になるであろうと思わせる質の高いアタックでした。前半は1-0、ホームのアーセナルがリード。勝負はまだまだわかりません。

後半に入って、リヴァプールがどうやって攻勢をかけてくるのかが焦点と思いきや、開始間もない47分にゴールを奪ったのはアーセナルのほうでした。ウォルコットの戦線離脱で、このところ縦へのスピードを失っていたガナーズでしたが、サイドMFにチェンバレンとポドルスキが入ると、速攻という新たな脅威が生まれます。リヴァプールは中盤でボールを失い、前回全くいいところがなかったこの男にフリーでボールを持たれてしまいました。メスト・エジル。裏にスペースができると、さりげないキックで悪魔のようなパスを出し、ここという弱点を突いてくるワールドクラスのゲームメーカーが、勝負の行方を決めるスルーパスをチェンバレンに通します。右サイドを抜け、ゴールライン際で中を伺ったチェンバレンが、走り込んだポドルスキの右足にきっちり合わせ、2-0!

この1点が大きかったですね。エジルは、54分にも左でフリーになり、角度のないところから1点もののクロスのシュートを放つなど、最近の存在感のなさを払拭するプレイを再三、見せていました。

アーセナルの完勝かと思われたゲームは、59分に再びわからなくなります。右サイドでボールキープするスアレスに、ポドルスキが後ろから足をかけてしまい、即座にスアレスが倒れてジャッジはPK。いつもどおり、ジェラードが決めて1点差です。グーナーなら「あれはダイブだ!」と叫びたくなるシーンですが、何度VTRを見直しても、ここはウェブ主審が正しいといわざるをえません。スアレスは、倒れることを前提とした「シミュレーション」はほとんどやりませんが、ちょっとしたコンタクトを事件に仕立てるのは天才的にうまいですね。…いやいや、レッズサポーターのみなさん、「ファールじゃないのにスアレスがファールにした」といっているのではありません。「あれぐらいのコンタクトでは倒れないFWのほうがおそらく多いので、PKにならずにそのまま試合が流れていく可能性は多分にあった」とだけいいたかったのです。誤解なきよう。

この後も「PKか!?」というシーンが両者にありましたが、スコアは動かず、2-1でアーセナルの勝利です。スタリッジがビッグチャンスをひとつでも決めていれば…と悔やむリヴァプールサポーターも多いでしょうが、この結果は妥当だと思います。アーセナルDF陣は、リヴァプールの強力FWたちに、ぎりぎりのところで決定的な仕事をさせませんでした。昨日のマンチェスター・シティVSチェルシー同様、プレミアリーグで負けたチームが、FAカップで借りを返す結果になりました。これでベスト8。あと3つ勝てば、久しぶりのタイトル獲得です。ここまでくると、色気が出てきますね。

…ベスト8の組み合わせが決まりましたが、あらら、アーセナルのクジ運のなさここに極まれり。次戦は、マンチェスター・シティの次に当たりたくなかったエヴァートンですね。シェフィールドナンチャラとチャールトンが戦ってどちらかが準決勝にいくというのに、プレミアリーグの強豪同士でつぶし合いとは、これだけついてないとなると笑うしかありません。ここはひとつ、本拠地エミレーツで戦える幸運を喜ぶ、というポジティブシンキングでいきましょうか。この調子だと、チャンピオンズリーグでバイエルン・ミュンヘンに勝っても、その次はスペインの強いとこですよ、きっと!

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“アーセナルもリヴァプールにリベンジ成功!勝負を決めたのは、フリーのエジルとチェンバレン!” への4件のフィードバック

  1. コウチ より:

    アーセナル強かったです
    リバプールが決めるとこ決められずに自滅ばっかしていましたが普通に負けちゃいましたね
    ウェブが糞だってのは長年の伝統ですし恨んでもしょうがないのかな(笑)
    これで本当にリーグ戦に集中出来るので、トップ4以上を目指して欲しいです!

  2. makoto より:

    コウチさん>
    スタリッジが決めていれば、また違う結果もありましたね。この2チームの試合は何かとエキサイティングで、観ていておもしろいです。

  3. ウィルシェア より:

    更新お疲れさまです

    いやーこのメンバーで勝てたのは大きかったですね。今回のMVPはチェンバレンかファビアンスキのどちらかでしょう。前者は決定的な仕事を2つ、後者はピンチを幾度となく止めてくれました。それとサノゴをしっかり見たのは初めてですが、将来に期待もてますね!最初空振りしたときはこれは…………と思いきやジルーほどではないにしろ守備しますし、ポストもいける、背丈を生かして得点にも絡む……とほぼ初出場にしては素晴らしい出来だったのではないでしょうか。ベンゲルさんの若手の伸ばしかたにはほんとうに感服いたします。(その他の点では?マークつくことが度々ありますが笑)
    引きの悪さはお手のもの?笑なのでサポーターとしてはポジティブにおもしろいゲームが見れる!と捉えていきたいですね笑

  4. makoto より:

    ウィルシェアさん>
    サノゴもよかったですね。連携を磨けば、間違いなくベントナーより貢献してくれるでしょう。ゲームの流れを考えれば、スタリッジの先制点を防ぎ、スアレスに同点にさせなかったファビアンスキMVPもありですね。

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