イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

淡白トッテナム、3部相手にPK一発の冷や冷や勝利~キャピタルワンカップ準決勝速報

シェフィールド・ユナイテッドはリーグ1で現在6位。10勝6分け7敗は3部のなかでも強豪といえる成績ではなく、最近5試合で1勝2分け2敗と好調なわけでもありません。同じ6位でも、トッテナムはプレミアリーグ。ニューイヤーズデイのチェルシー戦では、首位を走るチームから5点を奪って快勝しており、実力に大きな差があるのは明らかです。イングランドの国内カップ戦でジャイアントキリングがときどき起こるのはわかっていながらも、あと3試合でタイトルとヨーロッパリーグ出場権に手が届くというキャピタルワンカップにおいて、トッテナムのモチベーションは高いはず。本拠地ホワイト・ハート・レーンで圧勝し、来週のセカンドレグはメンバー総入れ替えのターンオーバーで流すというのがポチェッティーノ監督の思惑とみていたのですが、いやいや、スパーズはひどい試合をしてしまいました。最終的に1-0で勝ったのは、幸運だったといわざるをえません。

トッテナムの試合ぶり、とりわけその攻撃は、ひとことでいえば淡白でした。エリクセンは精彩を欠き、アデバヨルやハリー・ケインに出すパスはタイミング正確さも今ひとつ。エリック・ダイアーやフェルトンゲンが簡単に前線に放り込むシーンが多く、可能性を感じるのはタウンゼントやハリー・ケインの単発ドリブルのみ。とはいえ、中央を固めてはいたものの極端に引いていたわけでもなく、ハーフライン手前から執拗にチェイシングしていたシェフィールド・ユナイテッド相手に、まさか70分まで0-0で進むとは思いませんでした。

この試合唯一のゴールは72分。フェルトンゲンが前線に入れたボールが右に流れ、途中出場のソルダードがトラップを浮かして中に持ち込もうとすると、これをカットしたマケヴェリーがボールを手に当ててしまい、明らかにPK。タウンゼントのシュートはGKハワードに完全に読まれましたが、強く蹴ったのが幸いしてゴールイン。1-0として、最悪の結果から解放されたトッテナムは追加点を奪えば楽になれたのですが、ここからもピリッとせず、シェフィールド・ユナイテッドの反撃を喰らいます。84分にはカウンターを受けて3対3。直後のクロスは、ピッチに入ったばかりのバクスターが足を伸ばすもシュートは左に逸れていきます。終了直前には、やはり右からのクロスにファーサイドで2人もフリーの選手がおり、ボールが流れてくれば追いつかれたかもしれません。3部のクラブの攻撃が単調で、簡単にアーリークロスを入れてくれたので助かりました。

結局、最少得点差の辛勝。第2戦のトッテナムは、早く相手を諦めさせたいところ。この日は負傷明けだったライアン・メイソンや、危険なボールロストが多かったパウリーニョらがプレイの精度を上げないといけません。終盤までもつれたら何が起こるかわからなくなるのが、スタンドが近くてサポーターの後押しが強烈なイングランドのピッチです。

プレミアリーグだけでなく今季はトレブルまで狙えそうな勢いのチェルシーには、優先順位最下位のキャピタルワンカップはこのへんでご退場いただき、リヴァプールとトッテナムの決勝を期待していたのですが、これはうっかりすると、チェルシーVSシェフィールド・ユナイテッドの可能性も充分です。ムラがあるという点ではマンチェスター勢もたいがいですが、トッテナムの攻撃陣はチェルシー戦とは完全に別のチームでした。

ポチェッティーノ監督、第2戦、ホントに気をつけてください。昨季のキャピタルワンカップ準決勝で、サンダーランド相手に初戦を1-2で落とし、「第2戦のホームでがんばれば大丈夫」と楽観視しながら手痛い敗退となったマンチェスター・ユナイテッドのサポ―ターがいうのですから、耳を傾けていただいたほうがいいかと思います。カップ戦のセカンドレグという一発勝負の場では、実力差よりもメンタルやモチベーションがものをいうのではないでしょうか。3部といえども、ファイナル目前という晴れ舞台で、異常な盛り上がりをみせるホームのサポーターに鼓舞されたチームは侮れません。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“淡白トッテナム、3部相手にPK一発の冷や冷や勝利~キャピタルワンカップ準決勝速報” への2件のフィードバック

  1. にわかスパーズファン より:

    更新お疲れ様です。
    結果、内容共にまずまずだと思います。
    とりわけケインとエリクセンを休められないのは辛いですが、メイソンの試運転をリーグ戦じゃなくてこの試合で出来たのは大きいと思います。褒めた出来ではなかったですから。
    一番気になったのはタウンゼントですね。
    PKは見事でしたが相変わらず気持ちが空回ししているように見受けられます。これでは厳しいです。
    ですが、何よりリーグ戦じゃなくて良かったと考えれば楽観出来ます。笑

  2. makoto より:

    にわかスパーズファンさん>
    おっしゃるとおり、前向きに考えれば、いろいろなテストをできたともいえますね。次戦、相手をその気にさせないことが重要だと思います。

コメントを残す