イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

残り5分で見せたプレミアリーグの意地!リヴァプール、大逆転でFAカップ5回戦進出!

チャンピオンシップ(2部相当)のクラブが相手とはいえ、敵地に乗り込むFAカップの再試合で大胆なターンオーバーはご法度です。ボルトンと戦うリヴァプールの最終ラインは、エムレ・ジャン、サコ、シュクルテルといつものメンバー。前線にもスターリング、ララナ、コウチーニョが並びます。久しぶりの顔は、中盤センターのジョー・アレンぐらい。6分にララナとスターリングの絡みでチャンスを創ったリヴァプール。ジェラードのミドルがGKロナルガンを襲います。

レッズの3トップに迫力を感じるのは、少人数での速攻です。13分、自陣右からマルコヴィッチがドリブルで中央に持ち出し、左を走るスターリングにつなぐと、一気にゴール前に持ち込んだ背番号31が左足シュート。クロスに放った一撃はぎりぎりでGKに弾かれるものの、この攻撃を徹底すれば、ボルトンの最終ラインにはいずれ穴が開くでしょう。19分、ボルトンのFKからのヘディングシュートは、GKミニョレががっちりキャッチ。チェルシー、トッテナムとプレミアリーグ経験が豊富な36歳FWグジョンセンを中心に組み立て、アーロン・レノンを思い出させる背番号7のフィーニーが縦に突破して再三クロスを入れてくるボルトンの攻撃に、レッズの最終ラインはときどきヘッドで競り負けるシーンはあるものの、大事には至らず。3バックがロングクロスへの対応を間違えなければ、リヴァプールは簡単には失点しないでしょう。

30分、左のコウチーニョ、ララナとつながって中央からスターリングが放ったコントロールショットは右ポスト。33分にコウチーニョが見せた単独突破も、ペナルティエリアの入り口でCBイーターがカット。ボルトンの最終ラインはよく統率されており、スターリングは再三オフサイドを取られます。前半は、両者決め手がないまま0-0。終了間際はボルトンにチャンスが多く、アンフィールドでのスコアレスドローから135分ノーゴールが続く消耗戦は、どちらに転んでもおかしくありません。

後半は、立ち上がりから互角の展開。52分、ハーフライン付近でのインターセプトから始まったレッズのショートカウンターは、スターリングの左足シュートがDFのブロックに阻まれます。54分、ロジャース監督はララナをヘンダーソンにスイッチ。試合が動いたのは、その4分後でした。クラフに抜かれかけたシュクルテルが思わず足を出してしまい、転倒、PK!百戦錬磨のグジョンセンは、ミニョレの動きをよく見ていました。キックは中央やや右。昨季のプレミアリーグ準優勝チーム相手に、ボルトンが先制です。

64分、リヴァプール2枚めのカードは、足を痛めたマルコヴィッチに代えてボリーニ。直後、ボルトンMFダンズがジョー・アレンを引っかけて2枚めのイエロー。ホームチームは10人になります。69分、残り時間をみてタイミングを計っていたロジャース監督がついに決断しました。3枚めは、ダニエル・スタリッジ!70分、右からのクロスにフリーで飛び込んだグジョンセンが、ヘディングをミニョレの正面に打つというミスを犯すと、ここからはレッズの反撃です。

75分、ヘンダーソン渾身のミドルはDFデルヴィットがヘッドでクリアし、ボールはポストを叩きます。78分、スターリングが左から中に斬り込んで始まったシュート3連発も、ボルトンDF陣が体を張ってブロック。82分のエムレ・ジャンの強烈な左足もクロスバー。残り時間は5分になろうとしています。届かないかと思われたレッズが追いついたのは、86分。これはスーパーゴールでした。エムレ・ジャンが前線に出した絶妙な浮き球を、スターリングが左足でダイレクトボレー!後ろからの難しいボールを、よくぞ完璧に合わせました。土壇場で同点、11人対10人。追加タイムは5分あります。

ここで決着をつけたいリヴァプールの執念が実を結んだのは、追加タイム1分でした。ヘンダーソンの中央からのパスを受け、カーブをかけた美しいシュートをバーの下に当てて決めたのは、コウチーニョ!瓶に詰まっていたケチャップは、最後の最後でドッと出てきました。3点めを狙ったボリーニが、1対1に持ち込んだシュートをGKにぶつけたところでタイムアップ。まさに、プレミアリーグの意地。1-2、リヴァプール大逆転です。いやー、観てよかった。おもしろかった!

気持ちの強さで勝った、という言葉がふさわしい一戦。MVPは、終盤最前線まで大胆に上がり、素晴らしい技術で攻撃に貢献したエムレ・ジャンに贈りたいと思います。何としても勝ちたいという思いがいちばん伝わってきた選手として。

【2月14日 FAカップ5回戦】
ブラックバーン vs ストーク
ダービー vs レディング
クリスタル・パレス vs リヴァプール
WBA
 vs ウェストハム

【2月15日 FAカップ5回戦】
アーセナル
 vs ミドルスブラ
アストン・ヴィラ vs レスター
ブラッドフォード vs サンダーランド
プレストン vs マンチェスター・ユナイテッド

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“残り5分で見せたプレミアリーグの意地!リヴァプール、大逆転でFAカップ5回戦進出!” への3件のフィードバック

  1. カモノハシうどん より:

    更新ご苦労様です。
    勝つ事ができ安心しました。カップ戦はいつもながら難しいです。
    しかしジャンはいい選手ですね。リーグ戦といい、本日の試合といいあの落ち着いたプレーは将来のレッズをヘンダーソンと共に牽引してくれそうですね。

    —–
    エムレジャンは本当にいい選手ですよね!!
    全体的にスキルが高く、恐らく仕方なく(かつ信頼されて)最終ラインにコンバートされてますが、スピードもあり速攻時も安心して見てられます。
    しかし、あの推進力といい、広い視野といい、やはり中盤で見てみたいのは否めません。
    他にも今のレッズには有望な若手が多く、見ていて楽しいです!

  2. makoto より:

    Mackiさん カモノハシうどんさん>
    ボルトンの最終ラインが統率されていて、難しい試合になりましたね。エムレ・ジャンは最高でした。私も中盤を仕切る彼を観たいです。

  3. カモノハシうどん より:

    エムレジャンは本当にいい選手ですよね!!
    全体的にスキルが高く、恐らく仕方なく(かつ信頼されて)最終ラインにコンバートされてますが、スピードもあり速攻時も安心して見てられます。
    しかし、あの推進力といい、広い視野といい、やはり中盤で見てみたいのは否めません。
    他にも今のレッズには有望な若手が多く、見ていて楽しいです!

コメントを残す