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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

不運のリヴァプール、ゴールを奪えず。やりたくなかったFAカップ再試合決定!

これは楽しみです。エムレ・ジャンの中盤起用。リヴァプールの最終ラインはグレン・ジョンソンとシュクルテル、デヤン・ロブレン。エムレ・ジャンはヘンダーソンと並んでコウチーニョ、ララナ、スタリッジの前線を支えます。FAカップ準々決勝に登場したリヴァプールは、プレミアリーグでの無敗を12試合に伸ばしたばかり。今の彼らがブラックバーンに負けるとは思えません。

開始早々の3分、いきなりリヴァプールにアクシデント。ゲステデと競ったシュクルテルが左手を肩に喰らって頭から落ち、動けなくなります。おそらく脳震盪だと思われますが、治療は10分にも及び、ロジャース監督は早々にコロ・トゥレを投入。心配ですが、スロバキア人CBが次戦以降のプレミアリーグに元気で戻ってきてくれるのを祈るばかりです。両チーム最初のチャンスは、12分のブラックバーン。FKからのロングボールに飛び出したミニョレがかぶってしまい、ゲステデに先に触られてしまいます。ボールはゴールに向かわずアウェイチームの先制はなりませんが、レッズにとってはヒヤリとさせられるシーンでした。

15分、中盤でインターセプトしたヘンダーソンがパス一発でスタリッジを走らせますが、これはGKイーストウッドが先着。18分、CKのこぼれ球にシュート態勢に入ったコウチーニョがスパイクの裏を見せてブロックしたゲステデに削られ、足を引きずっています。ここまでラフなプレイが目立つゲステデには、早いタイミングでレフェリーからの注意が必要でしょう。

ボールを支配するのはリヴァプール、ブラックバーンは速攻一辺倒。レッズとしては、引いた相手をボールをまわして崩すより、ブラックバーンの攻撃を呼び込み、ラインを上げさせて裏を突く形に持ち込んだほうがやりやすいでしょう。28分、左からのクロスにゲステデと競ったスターリングがボールを手に当てますが、お咎めなし。31分にもゲステデとスターリングが中央で競り合った裏を走ったコンウェイがフリーでミドルを放つなど、チャンスが多いのはブラックバーンです。リヴァプールはボールを横にまわすシーンが多く、コウチーニョやスターリング、マルコヴィッチはなかなかいい形でラストパスを通せません。

33分、FKからコロ・トゥレが押し込んだシーンはオフサイド。35分のコウチーニョ得意のミドルも枠にいきません。長い長い追加タイムに、スタリッジがDFを背負った状態から強引に振り向いて強烈なミドルシュートを放ちますが、これはGKイーストウッドがセーブ。前半は0-0、ポゼッション70%のレッズ苦戦という印象です。

48分、CKを完璧に捉えたバプティストのヘディングシュートはミニョレがビッグセーブ。開始から5分はブラックバーン攻勢でしたが、徐々に前半同様にリヴァプールがボールを支配。スタリッジがシュートを打つ機会は増えたものの、完全に崩しきるシーンはありません。58分、マルコヴィッチに代わってバロテッリ登場。直後のFKをコロ・トゥレが頭で叩きつけるとボールはポスト!前半よりもサイドで優位に立てるようになったリヴァプールが一方的に攻め立てる展開。彼らに足りないのはゴールシーンだけです。

72分、バロテッリの縦パスに反応したスタリッジのシュートはゴールの左にアウト。78分、右からのボールをスタリッジが後ろ向きで受けたシーンも、ユニフォームをつかんで倒したプレイに笛は鳴りません。82分、CKのこぼれ球を狙ったヘンダーソン渾身のボレーはイーストウッドが弾き、4人に囲まれた状態から抜け出したコウチーニョも角度のないところからのシュートが決まりません。

コウチーニョが右に展開したボールをグレン・ジョンソンが上げたチャンスも、ファーにいたスターリングのヘッドは外。プレミアリーグ3位を争うリヴァプールは、アウェイでの再試合は避けたいところ。ブラックバーンはここで無理をしなくても、ホームにリヴァプールが来てくれて、味方サポーターに囲まれたなかで勝てればOKでしょう。1分という短い追加タイムはあっという間に終わりました。0-0、リマッチ。リヴァプールは、プレミアリーグでアーセナルやマンチェスター・ユナイテッドと戦う厳しい時期に、FAカップをもう1試合戦わなくてはならなくなりました。

ジャッジについて語り過ぎると、本来楽しむべきプレイの話が置いてきぼりになるので普段は避けているのですが、さすがに今日はブラックバーンのラフプレーが目に余りました。レフェリーには、きっちり仕切ってほしかったですね。以前にモウリーニョ監督がファン・ペルシを非難しておりましたが、空中戦で手を使うプレイと足の裏を見せたタックルは、ケガに直結する危険なプレイ。「プレミアリーグは激しさが魅力」とよくいわれますが、それはあくまでも正当なボディコンタクトや的確にボールを捉えたスライディング、シュートブロックであって、踏みつけ、つば吐き、肘や足の裏を観たいわけではありません。ララナ、スタリッジとPKかと思われるきわどいプレイがすべてスルーだったことを含め、リヴァプールには不運なゲームだったと思います。

この日の両者の力関係を見るにつけ、アウェイでもリヴァプールは負けないと思われますが、ジャイアントキリング続出のFAカップだけに予断は許しません。現地時間で本日の夜、準々決勝4つめのゲームでいよいよマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルが激突します。怖いです、アレクシス・サンチェス。

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“不運のリヴァプール、ゴールを奪えず。やりたくなかったFAカップ再試合決定!” への6件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    色々とありましたが、主審はマリナーでしたから心配ではありましたが、、、。
    しかし、荒っぽいゲームはレッズは苦手ですね、、、。
    ゲームは支配していたと思いますが、少し焦っている感じも見受けられました。
    緊急発進のコロはよくやっていたと思います。リマッチは嫌でしたが、この手の苦境を乗り越えてきたのがレッズかとポジティブに考えます。

  2. にわかスパーズファン より:

    更新お疲れ様です。
    FOXの生中継の実況解説のお二方も相当酷いもんでした。酷すぎて途中から消音で見てました。笑

    レフェリーであったり実況解説であったりと中立な立場の方々がもう少しレベルを上げて頂ければ今日の様な試合でも、もう少し楽しめたのかと思いました。

  3. カモノハシうどん より:

    今のレッズなら遅かれ早かれゴールネットを揺らしてくれると信じていましたが、そうはいきませんでしたね。
    恐らく、ユナイテッド戦の前に入れられるであろうリマッチのことを考えると痛すぎます
    (ユナイテッド対ガナもリマッチになってほしいと願うばかりです)。
    ジャンはまだ中盤として十分ではなかったですね。ボールをもらう動きがほとんどないですし、邪魔になってるシーンすらありました。
    あと、サイドハーフはモレノの方が安定しますね。スターリングへのマークが厚いこういう日が特に。
    これから、top4争うって時に守備の核であるシュクルテルがいないのは痛すぎます。ロブレンがその穴を埋めれる日はまだ先だと痛感させられましたし。。。

  4. makoto より:

    Macki様>
    コロ・トゥレ、落ち着いてましたね。リヴァプールの選手たちがジャッジやファールへの不満を引っ張らず、フェアにプレイしていたのに好感を抱きました。

    にわかスパーズファンさん>
    粕谷さんも実況も、シュクルテルの件で感情的になってしまい、ネガティブな話を引っ張りまくってましたね。最初のゲステデは置いておいて、ブラックバーンのプレイが結果的にラフになったのは、リヴァプールの選手の速さについていけずにタックルが遅れるケースが多かったからで、削ろうという意図はなかったように思います。レフェリーが注意を促すなり、足の裏が入ってしまったときにはイエローを出すなり何らかのアクションをしていればよかったのではないかと思いました。

    カモノハシうどんさん>
    エムレ・ジャンはもっとやってくれると思っていたのですが、CBのときのほうが攻撃参加もいいのではないかと思いました。アルベルト・モレノについては同感です。ロブレンは好きな選手なのですが、どうもミスが目立ちますね。

  5. 通りすがり より:

    本当に酷い試合でした、怪我人が一人だけなのが奇跡なくらいで
    そのシュクルテルも脳震盪だったようで大事に至らずに一安心です
    ちなみに再試合は4月7日か8日に行われるようですね

  6. makoto より:

    通りすがりさん>
    アフターで足の裏が入るシーンや、シャツを引っ張らっれて変な倒れ方をするシーンが多くてドキッとさせられたゲームでしたね。シュクルテルは大事をとっただけのようで、ひと安心です。

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