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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

前半はイーブン、スリリングな攻防はまさにプレミアリーグ上位対決!~FAカップ準々決勝速報・前篇

「これはビッグゲーム。ビッグゲームでの勝利は、潜在的なチームの自信につながる。準々決勝まで進めば、トロフィーを勝ち取るチャンスと思うものだろう」と、FAカップ連覇に意欲をみせるヴェンゲル監督。「われわれの目標はプレミアリーグのTOP4であり、チャンピオンズリーグ出場権だ。アーセン・ヴェンゲルのいうとおり、クラブにとってはチャンピオンズリーグこそが最高のレベル。FAカップ優勝はタイトル獲得ではあるが、CLに出場することはできない」と、ヴェンゲル発言を持ち出してプレミアリーグ優先の姿勢を明確にしたファン・ハール監督は、ハシゴを外される格好となりました。プレミアリーグの3位・4位でチャンピオンズリーグ出場権を争うライバル対決であり、5月に直接対決を残しているとなれば、この試合で勝つ意味は、ただの国内カップ戦勝利ではないでしょう。

プレミアリーグでは最近5試合アーセナルの勝利なしとはいえ、今季から活躍し始めたアレクシス・サンチェス、コクラン、ベジェリンには苦手意識などないでしょう。ウェルベックはむしろ古巣との対戦に燃えているはずです。マンチェスター・ユナイテッドはルーニーが最前線。フェライニは前か、中盤か。ディ・マリアのポジションとともに、ファン・ハール戦術に注目です。珍しいブルーのユニフォームに身を包んだアーセナルの選手たちは、オールド・トラフォードの歓声をものともせず序盤から積極的。3分のアレクシス・サンチェスの突破に対する、ホームチームの慌てぶりはいただけません。フェライニは中盤にポジションを取っています。終盤ビハインドを背負うことになれば、ベルギー代表MFは長身を武器に最前線に上がってくるでしょう。

7分、CKを右足アウトで合わせたルーニーのトリッキーなシュートは枠にいかず。このあたりから、ペースはマンチェスター・ユナイテッドです。7人が前に詰めて波状攻撃をかけるなど、いつもより前が厚いホームチーム。パスまわしが遅く攻撃が単調だったガナーズは、15分を過ぎると中盤でボールを奪えるようになり、ゲームは攻め合いにシフトします。19分、マン・ユナイテッドのきれいな攻撃。右にいたディ・マリアのロングボールを左から前線に出たフェライニが落とし、最後はアシュリー・ヤング。アーセナルもすかさずチェンバレンが右から突破。サイドでの攻防の優劣が、勝敗に直結するのではないでしょうか。スリリングないい試合です。

26分、マンチェスター・ユナイテッドが完全に崩されました。左サイドから抜け出したエジルが逆サイドのチェンバレンにパス。中央に入ってきたチェンバレンを3人で囲んで奪えなければ、当然どこかに穴が開きます。ゴール前でフリーになっていたのは左SBのモンレアル。ラストパスを受けた18番は、デ・ヘアの動きをみて左足で流し込むだけでした。アウェイのガナーズ先制!しかし、このリードはたったの3分でした。29分、久しぶりにディ・マリアがいい仕事をしました。右からの完璧なクロスにルーニーがダイビングヘッド!あっという間の1-1。次の1点がどちらに入るのかは、全くわかりません。

マンチェスター・ユナイテッドの戦術は明確。ディ・マリアやバレンシアが右で創っている間にフェライニが左から上がり、クロスを低いベジェリンと競らせて、落としたボールにルーニーやヤングが殺到します。一方のアーセナルはアレクシス・サンチェスとチェンバレンが左右から仕掛け、ラインの裏を狙う作戦。42分、バレンシアの縦1本でフリーになったディ・マリアが右足で強烈なシュートを打つと、シュチェスニーがかろうじて前にはじき出します。前半、うまくいっていたのはファン・ハール監督のほうでしょう。攻守に献身的でよく走っていたエジルの汗は、後半どこかで実を結ぶのでしょうか。

この稿、長くなりますので、「策に溺れた⁉攻め手を失ったファン・ハール、必然の敗退!~FAカップ準々決勝速報・後篇」に続きます。

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