復活スタリッジの2発で逆転!オリギはハットトリックで、6発圧勝のリヴァプールが4強入り!
ゲームは、1分も経たないうちに動きました。左サイドから攻撃を仕掛けていたセインツ。バートランドが上げた丁寧なクロスは、ファーにいたマネの頭にぴったり。アルベルト・モレノを振り切って叩きつけた背番号10のヘディングシュートは、GKボグダーンが触れる弾道ではありませんでした。いきなり1-0。セインツは、5分にも左からのクロスに走り込んだワニャマが強烈なヘッドを放ち、10分には左からのFKをマネが落としてスティーブン・デイヴィスがミドル。プレミアリーグ出場ゼロのランドールは将来性のある選手ですが、セインツ戦はまだ家賃が高いのかもしれないと、ここまでは思っていました。
古巣対決となったララナが持つと、ブーイングのセント・メアリーズ。20分過ぎまでは、サイドを完全に制圧しているセインツがペースを握っていました。ところが25分、ホームチームのアグレッシブなチェックに押されていたレッズが、ワンチャンスを活かします。カウンターとなり、ジョー・アレンの右からの長いボールにペナルティエリアの左で追いついたのはダニエル・スタリッジ。マークについたスティーブン・コーカーは特段緩いようには見えなかったのですが、縦に軽く出して振り抜いた左足の一撃は、見事にサイドネットに突き刺さりました。やはりこの人は、プレミアリーグ屈指のシュートセンスを持っています。久しぶりのクネクネパフォーマンスに、アウェイサポーターーのテンションはMAXです。
1-1となった4分後、こちらはまさに「クロップのゴール」でした。自陣から縦に出たボールをダイレクトでエムレ・ジャンにはたいたララナが秀逸。20番とうまくスイッチしてフリーになったエムレ・ジャンは、左から最終ラインの裏に抜けたスタリッジにアウトにかけた完璧な浮き球を通します。エースが軽くボレーで合わせると、ステケレンブルクは体に当てるのが精一杯でした。あっという間の逆転劇。決して悪くなかったセインツは、リードしていた時間帯のようにサイドを攻められなくなりました。
前半終了間際は、最初はおとなしかったランドールがペナルティエリアに入ってシュートを打つなど、完全なるレッズの時間。45分、決定的な3点めが決まります。右からのCKが流れたところをペナルティエリアの外からダイレクトで蹴り込んだのは、アルベルト・モレノ!ニアに一直線に飛んできた地を這うようなボールを前にいたオリギが軽く触ると、ステケレンブルクはお手上げでした。1-3、これはもう、レッズが強いとしかいいようがありません。
50分、縦に走り込んだグラツィアーノ・ペッレの左足はボグダーンがキャッチ。ハーフタイムでリフレッシュしたセインツが、再び主導権を握っています。57分、前線に走って縦パスを呼び込んだマネには、デヤン・ロブレンとランドールがしっかりついています。セインツのシュートシーンには必ずDFが体を寄せており、ボールはボグダーンの守備範囲に届きません。
58分、盛大な拍手に送られてスタリッジがお役御免。ジョーダン・アイブに後を託します。63分、クーマン監督が2枚代えを敢行。セドリック・ソアレスとクラシーが下がり、シェーン・ロングとウォード=プラウズという攻めの布陣です。69分、リヴァプ―ルは若いコンビのカウンターで4点めを奪いました。右サイドから中に持ち込んだジョーダン・アイブが縦に出したラストパスを、斜めに走って受けたオリギがダイレクトの一撃。意気消沈したセインツは、73分にはオリギのヒールパスからアルベルト・モレノを完全にフリーにしてしまいました。セドリック・ソアレスがいなくなったサイドから余裕を持ったクロスがジョーダン・アイブにつながると、ワントラップした33番が有無をいわさぬ強烈なシュートをゴール正面に突き刺します。
何と何と、1-5。残り10分強の時間をヘンダーソンとブラッド・スミスの慣らし運転に使ったクロップ監督は、86分に自ら投入した21歳のスミスが、完璧なクロスでオリギのヘディングシュートをアシストしたのを見てびっくりしています。プレミアリーグにフィットするのに時間がかかっていたオリギのハットトリックというおみやげまでついて、アウェイのリヴァプールがセインツに強さを見せつけました。
いきなり掌を上に向けられた腕相撲を、一気にひっくり返すような逆転劇。フィルミーノ、コウチーニョ、ミルナー、ベンテケ、サコ、ナサニエル・クライン、ヘンダーソンまでスタメンにいなかったチームが、「誰が出てもOK」といわんばかりの素晴らしい攻撃を展開しました。前監督時代に「ロジャースさんがほしい選手がいない」などとよくいわれていましたが、今日の試合のデヤン・ロブレン、ララナ、エムレ・ジャン、オリギを見て、超一流の監督は選手をえり好みせずに、自分仕様のコンセプチュアルなチームを創れるのだなとあらためて思いました。
そしてもうひとつ。イングランド代表として、ユーロのピッチに立つべきストライカーは誰なのかがよくわかりました。これはもう、レッズのエースとトッテナムのあの人でしょう。とはいえ、「ケガさえなければ」という但し書きを外すには、もう少し時間が必要ですが…。4強入りしたリヴァプールは、ベスト4に入ったチームとのプレミアリーグにおける直接対決で負けていない唯一のチームです。クロップ監督初年度のタイトル獲得が、いよいよ現実味を帯びてきました。
【キャピタルワンカップ準々決勝結果】
ミドルスブラ 0-2 エヴァートン
マンチェスター・シティ 4-1 ハル・シティ
ストーク 2-0 シェフィールド・ウエンズデー
サウサンプトン 1-6 リヴァプール
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更新ご苦労様です。
ロジャーズ時代と比較してはいけないのですが、選手の使い方がクロップは上手いですね。
COCでは週末のゲームに出るであろう先週を休ませることもでき、かつ、この完勝と言う事ないです。オリギはついに本領を発揮し、スタリッジの2ゴールとアイブのゴールともう最高の結果です。
今回ルーカス、ジャン、アレンと並べましたが、この布陣も面白いですね。今後選手の状況をみて使うであろう形かもしれませんね。
準決勝はマージーサイドダービーでしょうか?ベスト4のゲーム期待します!
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モチベーションがロジャース時代と大きく違いますね
みんな生き生きしてると思います
まだこれから連携が向上していくことを考えると
とても脅威に感じます
こういうサッカーを見るとユナイテッドが守備的だと言われるのは仕方ないかな
セミファイナルはストークとリバプールみたいですね
うまく若い選手を使いながらの大勝はさすがですねクロップ監督
mackiさん>
ゴールの形が多彩だったのがよかったですね。ジョーダン・アイブ、ずいぶんよくなりました。
シティふぁんさん>
いや、ホントに仕方ないです。明るいクロップさんの練習は、戦術ばかりでつまらない(アルベルト・モレノ談)そうですが、「戦術ばかりでつまらなくて暗い」よりずっといいと思います。…つい自虐に走ってしまいました。ファン・ハールさんを信じております。
ぐらさん>
1月までに、ストークがどこまで仕上がるかですね。今の両者なら、間違いなくレッズ勝利だと思います。