イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

消極的だったエヴァートン…キャピタルワンカップ決勝はリヴァプールVSマンチェスター・シティ!

初戦はエヴァートンの2-1。マンチェスター・シティは、最低でも90分を1点リードで終えないといけません。キャピタルワンカップ準決勝セカンドレグは、エティハドでの一戦。ジョー・ハート、ロブレスと両者ともサブのGKながら、ベストに近いメンバーを揃えました。マンチェスター・シティの中盤は、デブライネはベンチながらもヤヤ・トゥレ、デルフ、フェルナンジーニョ、ダヴィド・シルヴァ、スターリング。ベシッチを欠いたエヴァートンにはクレヴァリー、バリー、ロス・バークリー、レオン・オスマン、デウロフェウが揃っています。アグエロVSルカク、プレミアリーグ得点王を争うストライカーは、どちらに軍配が上がるのでしょうか。試合開始から重苦しさを感じるのは、強者であるマンチェスター・シティが一方的に攻め立てる展開だからなのかもしれません。ダヴィド・シルヴァを中心に、短いパスを駆使して穴を探す左サイド偏重の攻撃は、自分たちのリズムを確かめているかのようです。エヴァートンは、時折サイドから逆襲しようという動きは見せるものの、ルカクにボールが届かず。「マン・シティがゴールを奪うまで何分かかるのか」という展開のゲームが動いたのは18分。先制は、アウェイのエヴァートンでした。

ハーフラインを過ぎたところで左からのパスを受けたロス・バークリーがドリブルをスタート。左右どちらに展開するのかと見ていると、自ら持ち込みそのままシュートです。左隅に飛んだ強烈なミドルにカバジェロの右手は及ばず、アウェイサポーターの絶叫がエティハドを揺らします。マン・シティはすかさず反撃。23分にサバレタからのパスの落としを狙ったヤヤ・トゥレのミドルは右に外れますが、その1分後にあっさり同点です。左のアグエロに浮き球が通ると、エースはなかに切り返してシュート。ジョン・ストーンズに当たってこぼれたボールに走り込んだのは、フェルナンジーニョでした。ダイレクトで放った右足の一撃は、レイトン・ベインズに当たってロブレスは対処できず。2つのディフレクションは、マン・シティに有利に働きました。1-1、次の1点を奪ったほうが、ウェンブリーに近づくでしょう。

前半の半ばを過ぎると、マンチェスター・シティの最終ラインが下がり始め、中盤との間にぽっかりスペースが空いています。クレヴァリーとバリーが早く縦に入れられれば、ロス・バークリーやレオン・オスマンのミドルシュートから勝ち越しを狙えたはずですが、前線に動きが少なかったエヴァートンはチャンスを創れません。36分、昨季プレミアリーグ得点王が見せてくれました。左から出たボールをダヴィド・シルヴァがアグエロに落とすと、右足を鋭く振り抜いたファーへのシュートがポストを直撃。リバウンドを狙ったダヴィド・シルヴァの左足も決定的でしたが、ロブレスがビッグセーブを披露し、これをしのぎます。最初の45分を1-1で終えると、公安開始からのマン・シティは、サバレタの右サイドから攻撃を仕掛けます。

47分、エヴァートンのカウンター。ロス・バークリーのパスを左で受けたデウロフェウが単独で上がり、カバジェロとの1対1に持ち込みますが、これはポジショニングがよかったGKがブロック。50分には、ハーフタイムにデルフと代わったヘスス・ナバスがグラウンダーをアグエロに通すも、シュートはうまくミートしません。54分、ヘスス・ナバスがサバレタを縦に走らせると、ふわりと浮かせたボールをダヴィド・シルヴァがヘディングシュート。これは決まったかに思われましたが、左のポストが勝ち越しを阻みます。防戦一方となったロベルト・マルティネス監督は、60分にデウロフェウとレオン・オスマンを下げ、コネとマッカーシーを投入。ペジェグリーニ監督も、66分にヤヤ・トゥレをデブライネに代え、絶対に必要な次のゴールを狙います。

マン・シティの指揮官の采配は69分に実りましたが、左サイドを突破したスターリングのドリブルは映像を見るとゴールラインから出ており、何とも微妙な「同点ゴール」でした。折り返しを冷静にボレーで流し込んだのは、入ったばかりのデブライネ。初戦2-1、2戦めは1-2、試合時間は残り15分。エヴァートンがまったくチャンスを創れないなか、77分に決定的なゴールが決まりました。CKのクリアを右サイドで拾ったホームチームは、デブライネがアグエロの頭に合わせる完璧なクロス。GKの泣き所である足元に落とされては、ここまで再三のピンチをしのいできたロブレスも止められません。88分、デブライネが痛めたのは膝でしょうか。今季プレミアリーグ9アシスト、この日も途中出場ながら2ゴールに絡む活躍を見せていたベルギー代表MFは、右足を固定されて担架で運ばれていきました。

エティハドのアナウンスは、今日のMVPはアグエロだと伝えています。オフサイドを示す旗が頻繁に上がるエヴァートンの反撃にゴールの匂いは感じられず、スタジアムには勝負を争っているゲームの雰囲気はありません。時計は98分までまわって、ようやく止まりました。3-1でホームゲームを制したマンチェスター・シティは、トータル4-3でエヴァートンを下し、リヴァプールとのファイナルに進出しました。

勝負の行方を左右するゴールが微妙なジャッジだっただけに、エヴァートンファンは憤懣やるかたない気分だろうと察しつつも、マンチェスター・シティの2点差勝利は妥当な結果だったとも思います。エヴァートンは、消極的すぎました。ポイントは、1-1に追いつかれた直後です。スペースが空いていたあの時間帯に、ルカクやロス・バークリーに速いパスを出して個の勝負に持ち込めていれば、もっときわどい勝負になっていたかもしれません。ルカクは完封されてしまいましたが、サイドから高いクロスを入れるなど、相手の嫌がる攻撃があれば、プレミアリーグで得点王争いのトップを争うストライカーは黙ってはいなかったでしょう。

決勝は、リヴァプールVSマンチェスター・シティとなりました。最近の戦いぶりからはマン・シティが有利に見えますが、負傷したデブライネがピッチに立てるのか、復帰するコウチーニョがどんな化学反応をもたらすのか、テイシェイラの移籍は成立するのか…などなど、勝負を左右する不確定要素が幾重にもあるように思います。何しろ一発勝負、どう転ぶかわかりませんね。2月28日、ウェンブリー、楽しみです!

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“消極的だったエヴァートン…キャピタルワンカップ決勝はリヴァプールVSマンチェスター・シティ!” への3件のフィードバック

  1. シティ より:

    勝ちましたけど、デブライネが怪我をしたので正直嬉しくありません。それにしてもエバートンは荒すぎです。ファール数もシティの約3倍多い16回ですし、審判が流したのを合わせればもっと多くなったと思います。流すのではなく、しっかりバックチャージやホールディングなどもっと厳しく取って欲しいです。激しいコンタクトがプレミアの売りかもしれないですが、一定の基準を守って貰わないと選手が危険です。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    デブライネが心配ですね
    審判のジャッジが気になりましたが
    決勝進出に値したのはシティだと思います
    エバートンとの3試合は1勝1分1敗でどの試合も面白い試合になりました
    ぜひ優勝してほしいですね

    —–
    エバートンはチェルシー戦といいジャッジに泣かされますね。そりゃイライラするわ

  3. makoto より:

    シティさん>
    おっしゃるとおり、ラフプレーが目立つ試合だったと思います。レフェリーによるジャッジの基準の違いが目立ち始めている感があるので、あらためて確認してほしいですね。

    シティふぁんさん>
    リヴァプールとの決勝、楽しみです。気持ちいい攻め合いを期待してます。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    続きましたね。ロベルト・マルティネス監督にベンチ入り禁止処分が出ないか、ヒヤヒヤします。

コメントを残す