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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

最前線でボレーを決めたのはCBブリント!マンチェスター・ユナイテッド、久しぶりの完勝!

SBとして使える選手を5人も失ったマンチェスター・ユナイテッドの両サイドにはヴァレラとボースウィック=ジャクソン。プレミアリーグ5位とチャンピオンシップ5位の対決、しかもホームのダービー・カウンティは年明けから1勝1分3敗と不調ながら、前半のアイプロ・スタジアムにはどちらが勝つかわからない緊張感が漂っていました。シュナイデルラン、フェライニ、マタ、リンガード、マルシアル、ルーニー。1月のプレミアリーグで4戦4ゴールと点が獲れないマンチェスター・ユナイテッドは、FAカップ4回戦を勝ち抜くことができるのでしょうか。

キックオフから左サイドを攻めるプレミアリーグ5位の立ち上がりは悪くありません。3分、フェライニが左からペナルティエリアに侵入して中のルーニーに流すと、落としを狙ったマルシアルはシュートを打ち上げてしまいます。5分を過ぎると、徐々に押され始めるマンチェスター・ユナイテッド。14分のルーニーのミドルまで、シュートはおろかペナルティエリアにも入れなかったチームは、プレミアリーグでおなじみの冴えない前半を披露するのかと思われました。しかし16分、先制したのはアウェイチームでした。

マルシアルからパスを受け、左45度からカーブをかけて逆のサイドネットに美しい弾道を描いたのは、ウェイン・ルーニー!0-1となり、反撃を開始したダービーに対して、マンチェスター・ユナイテッドはポゼッションを主張せず、速攻で追加点を狙います。22分、DFと1対1になったマルシアルは、ワンタッチで相手をかわしてシュートを放つもGKカーソンの正面。33分、ルーニーとのワンツーでマルシアルがGKの前に飛び出したシーンは、最後のタッチが大きくなってシュートにいけません。

21分にヘディングを一発喰らったぐらいで、特にピンチはなかったマン・ユナイテッドの最終ラインは、36分にワンチャンスを活かされ追いつかれてしまいました。ロングボールの落としを中央に浮かされると、ソーンのダッシュにシュナイデルランが置いていかれ、残るはデ・ヘアだけ。ヴァレラのカバーは間に合わず、ボレーが左のサイドネットに吸い込まれます。39分、フェライニのパスから左を破ったマルシアルは、ゴールライン際から速いグラウンダーを通すもルーニーに合わず。いつもながらシュートが少ない試合は、1-1のままハーフタイムに入りました。

後半開始直後、マタが左に展開してマルシアルがDFを抜き去ったチャンスは、ラストパスが合わなかったものの、中の人数は揃っていました。背番号9にボールを集めれば、ドリブルでひとりふたりは何とかしてくれます。52分、シンプルな速攻を仕掛けたダービーは、右からのクロスをファーで拾ったブラックマンのシュートがポストすれすれを越えていきます。56分、ホームチームはカウンターから3対3のチャンスを創るものの、フリーの選手にパスが通せず勝ち越しならず。直後にリンガ―ドのクロスを叩いたマタのヘッドは、わずかに左ポストの外です。

65分、息詰まる展開を動かしたのは、素晴らしいオーバーラップでした。右サイドからリンガードがアーリークロスを入れると、いつの間にか最前線に飛び出していたCBダレイ・ブリントが、キーオの股間を抜く巧妙な左足ボレーを右隅に突き刺しました。ここが勝負どころ。追加点を奪えば、ダービーはトーンダウンするはずです。74分、シュナイデルランをキャリックは、攻めろというより「落ち着かせてくれ」という交代でしょう。指揮官には、放り込みに対してフェライニの高さを失いたくないという思惑もあるに違いありません。83分、ようやく勝負を決するゴールが決まりました。左からドリブルを始めたマルシアルが事もなげにDFを振り切ると、折り返しを左足で合わせたのはファン・マタ。最前線で執拗なプレスをかけ、守備に貢献していたMFが、最後にやってくれました。1-3、タイムアップ。マンチェスター・ユナイテッドの2点差勝利は11月頭のプレミアリーグ12節、WBA戦以来2ヵ月半ぶりです。毎試合解任が取り沙汰されるファン・ハール監督は、4勝1分1敗で1月を乗り切りました。

ブリントとマタのゴールに、このチームのゴールが少なかった理由の一端を垣間見た気がします。中盤でマタにボールを預けたブリントは、そのままスプリントして逆サイドのニアに走り込んだのですが、リンガードのグラウンダーを決めたポジションは、本来ならストライカーが入るべきところ。マルシアルのラストパスをマタがフリーで打てたのは、ルーニーがニアポストまで走ってCBをひとり連れていったからです。スペースを創る動きさえあれば、ドリブルで相手をかわせるマルシアルからのボールは決定機となり、マタのラストパスもより冴えるでしょう。

サッカー専門サイトでダービー・カウンティの戦績を見れば勝って当然の相手でしたが、FAカップではそういうチームこそが怖いのは、昨季このラウンドで消えたチェルシーやマンチェスター・シティの関係者はよくご存じでしょう。アウェイできっちり勝てたこと、そして3ゴールを奪ったことが収穫です。次は、プレミアリーグのストーク戦。難敵ではありますが、オールド・トラフォードでは12試合ぶりとなる前半のゴールを決めていただき、攻めて押し切る勝利を期待したいと思います。

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