FAカップ準決勝の組み合わせ決定。優勝予想はエヴァートンですが、まさか…!
それはもちろんマンチェスター・ユナイテッドでしょう、と胸を張りたい気持ちはあれど、オールド・トラフォードでのハマーズ戦を観る限りでは、ウェンブリー以前に次のアップトン・パークで勝ちきるのも難しそうです。ブックメーカーに張るなら、私はエヴァートンです。2月以降のプレミアリーグとFAカップを5勝2敗、1試合を除いてすべて2ゴール以上と攻撃陣が好調。この間、ルカクが6発、アーロン・レノンが4発、ロス・バークリー3発と複数の選手が固め獲りしており、フィニッシュの形が多彩なのが魅力です。
「直前のプレミアリーグで、ウェストハムに負けているじゃないか」というツッコミもあるかもしれませんが、あの試合はミララスがシミュレーションと軽率なスライディングでハーフタイムを前に退場となったにも関わらず、エヴァートンがラスト15分まで2-0とリードしていたゲーム。最後にウェストハムに3連発を喰らってひっくり返されてしまったものの、後半の早い時間にルカクがPKかアドリアンとの1対1のどちらかを決めていれば、そこで終わっていたでしょう。ウェストハムが勝ったのは3点を奪う素晴らしい攻撃をしたからで、「エヴァートンのほうが強かった」とまでいうつもりはありませんが、過半を10人で戦ったチームのサッカーは、2-3で負けたからダメと切り捨てるような内容ではなかったといいたいのです。
「調子が上向き」「攻撃力は残っているチームのなかでNo.1」ということ以外に、エヴァートンの優勝を予想する理由がもうひとつあります。ロベルト・マルティネス監督が、ヨーロッパリーグ出場に積極的なこと。2014-15シーズンにELを戦ったエヴァートンは、5-2で大敗したラウンド16のディナモ・キエフ戦(ELにおける史上最多観客数試合!)まで、大半の試合をベストメンバーで臨んでおり、近年のプレミアリーグ勢のなかでは最も本気で勝ちにいっていたチームだと思います。今季はプレミアリーグでは上位に食い込むことが難しくなっており、なおのことFAカップに注力するでしょう。来季からオリンピック・スタジアムへの移転が決まっているウェストハムも、初年度の欧州へのチケットを熱望しているのだと思われますが、彼らは現在プレミアリーグ5位で、チャンピオンズリーグ出場権までめざせる位置にいます。FAカップに対する本気度という面では、ロベルト・マルティネス監督のチームに劣るのではないでしょうか。
とはいえ、ビリッチ監督のウェストハムが強いのは確かで、エヴァートンとの対戦は事実上のファイナル…おっと、マンチェスター・ユナイテッドが4強入りする可能性があるのをうっかり忘れるところでした。こんなことを書いていると、イガロとディーニーとカプェの3人でするするとゴールを奪った伏兵ワトフォードが優勝したりするんですよね。何せ、ジャイアントキリングが名物の大会ですから。プレミアリーグ優勝がレスター、FAカップがワトフォード…昨季の3月まで最下位だったクラブと昇格1年めのクラブが2大タイトルを獲得すれば、2015-16シーズンは、われわれファンにとって忘れられない1年となるでしょう。いや、さすがにそこまでは。しかし…。
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一番モチベーションを持っているのは、パレスのパーデュー監督かもしれません。現役時代、FA杯で準決勝でリヴァプール相手に決勝ゴールを決め、進出した決勝で敗れた相手はユナイテッド。ユナイテッドが ウエストハム、エバートンを退ければ、そのときの再現となります。
2016年は絶不調のパレスですが、プレミアリーグではツキに見放されていますが 、FA杯ではラッキーな形で決勝点を挙げており、ツキはあるのかなと。
1チームかけろと言われれば、パレスに賭けます。