イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

アマチュアクラブはバーンリーやアーセナルを倒せるか!? FAカップ5回戦プレビュー!

今宵、夢のステージがいよいよ開幕します。FAカップ5回戦は、すべてのドローがプレミアリーグ勢VS下部リーグ勢となりましたが、注目は、ジャイアントキリング連発でここまで辿り着いた3クラブです。カンファレンス・ナショナル(5部相当)で首位を走るリンカーン・シティと、17位に沈むサットン・ユナイテッド。そして、ボーンマスとワトフォードを連破したリーグ1(3部相当)6位のミルウォールです。本日さっそく登場するリンカーンとミルウォールは、プレミアリーグの内弁慶2トップ、バーンリーとレスターに胸を借ります。今季のバーンリーは、本拠地ターフ・ムーアでは9勝2分3敗。リヴァプールとエヴァートンに勝ち、チェルシー相手にドローに持ち込むなどトップクラブ並みの戦績を残しているのに対して、アウェイでは1分10敗。昨季プレミアリーグ王者のレスターも、ホーム5勝3分4敗、アウェイ3分10敗と極端な内弁慶ぶりを発揮しています。

より可能性が感じられるのは、ターフ・ムーアに乗り込むリンカーンよりも、本拠地ニュー・デーンにレスターを招くミルウォールです。何しろレスターは、プレミアリーグで6戦連続無失点と不振のどん底。キングパワー・スタジアムにダービー・カウンティを迎えたFAカップ4回戦ではアンディ・キング、エンディディ、デマライ・グレイのゴールで3-1と快勝していますが、今回は苦手のアウェイです。あまりの不振に、「ティンカーマン(こねくりまわし屋)」に戻ってしまったラニエリ監督は、「プレミアリーグでわれわれより上にいるボーンマスとワトフォードを破ったミルウォールより、うちのほうが弱い」といいつつ、リーグ戦優先というスタンスを鮮明にしており、ダービー戦で起用したメンバーに再度チャンスを与えると明言しています。カプスツカ、アマーティ、ヴァシリエフスキ、ベナルアンらでしぶといミルウォールを抑えられるでしょうか。「ウィリアムヒル」のオッズは、ミルウォール勝利の2.87倍に対してレスター2.5と拮抗しています。

さらにもう1チーム、5回戦に残ったクラブのなかで最も低いポジションにいるサットンは、選手もサポーターもマンデーナイトが待ちきれないのではないでしょうか。みなさんのお目当ては、クラブを5回戦に導いてくれたローリー・ディーコンやジェイミー・コリンズ、115キロの守護神ウェイン・ショーの勇姿か。あるいはノースロンドンからやってくるウェルベックやエルネニーの写真をスマホのドライブに収めることか。通い慣れた本拠地ガンター・グリーン・レーンで、アーセナルの選手を生で観られるチャンスですが、老朽化が進むスタジアムに入場できるのは、たった5000人です。

もちろん、戦前の予想は圧倒的にアーセナル勝利。「ウィリアムヒル」は、プレミアリーグ4位に1.17倍、カンファレンス・ナショナル17位の勝利には17倍もつけています。チャンピオンズリーグで大敗したクラブのテンションの低さを懸念する向きもあるようですが、出場が予想されるジェフ・レーヌ=アデレードやメイトランド=ナイルズは、アピールの場を活かしたいという気持ちしかないでしょう。ときにガナーズに厳しいポール・マーソンさんでさえ、予想は0-3でアーセナルです。ホームチームが史上稀にみるジャイアントキリングを達成するとすれば、気合いでビッグクラブを上回るしかありません。

サットンのポール・ドスウェル監督は不動産会社のオーナーで、アマチュアクラブから報酬を得ておらず、逆に週最大2000ポンド(約28万円)をクラブに出資して運営をサポートしているとのこと。今回の快進撃で70万ポンド(約9500万円)をゲットしたサットンは、スタジアムの補修とユースチームの設備にお金をまわせると喜んでおり、しばらくは監督のポケットマネーを当てにしなくてもよさそうです。さらにアーセナルまで撃破すれば、勝利賞金、テレビ放映権料、マッチデイ収入のケタがひとつ上がります。「素晴らしいおとぎ話が続いている。さまざまなスポンサーからオファーがあり、それらは何年も先までクラブの財政を支えてくれる」とドスウェル監督。「次はマンチェスター・ユナイテッドをここに迎えよう」といった野望が広がるクラブのモチベーションを軽視はできません。荒れたピッチを味方につけた彼らが、何分まで踏ん張れるかに注目したいと思います。

マンチェスター勢、チェルシー、トッテナムも揃ってアウェイゲームとなったFAカップ5回戦で、ジャイアントキリングはいくつ起こるでしょうか。現地時間19日の18時30分から行われる準々決勝の組み合わせ抽選も含め、今日から3日間はFAカップをじっくりレポートしたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

【FAカップ5回戦組み合わせ】
■2月18日
バーンリー VS リンカーン
ミドルズブラ VS オックスフォード
ハダースフィールド VS マンチェスター・シティ
ミルウォール VS レスター
ウォルバーハンプトン VS チェルシー

■2月19日
フラム VS トッテナム
ブラックバーン VS マンチェスター・ユナイテッド
■2月20日
サットン VS アーセナル

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“アマチュアクラブはバーンリーやアーセナルを倒せるか!? FAカップ5回戦プレビュー!” への1件のコメント

  1. キング・ペニー より:

    リンカーン、やってくれましたね。ジャイアントキリングのお手本のような試合だったと思います。正直この試合で初めて見ただけなのですが、監督さんの振る舞いを見るに冷静かつ堂々としておりプレミアの下位クラブあたりを任せても良いんじゃないか?と思うほどでした。これがあるからイングランドサッカーはやっぱり面白い!

コメントを残す