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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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シュマイケル、痛恨の判断ミス!延長戦を制したチェルシーは準決勝でセインツと対決!

番狂わせがあるとすれば、この試合だとにらんでいました。FAカップ準々決勝、レスターVSチェルシー。年が明けてからの公式戦17試合を5勝6分6敗、プレミアリーグは3勝2分4敗と不振のチェルシーは、バルサに敗れたショックを忘れてこの試合に集中しなければなりません。コンテ監督は、バルサ戦から3人を代えてきました。GKカバジェロ、DFリュディガー、クリステンセン、アスピリクエタ。バカヨコと古巣対決のカンテが中盤センターに並び、WBはマルコス・アロンソとヴィクター・モーゼス。前線は左右にアザールとウィリアン、プレミアリーグ10ゴールのモラタは久々のスタメンです。

開始3分、先にチャンスをつかんだのはレスター。右SBシンプソンが中央に鋭いクロスを送ると、オルブライトンのボレーは左ポストのすぐ外を抜けていきます。ヴィクター・モーゼスがノーマークでボックスに入った5分のチェルシーは、左サイドにいたウィリアンのロングフィードが合わず。11分、シンプソンのアグレッシブなオーバーラップからCKを獲得したレスターは、2度めのキックをウェズ・モーガンに合わせますが、競り勝ったヘディングは枠に飛びません。20分のエンディディの左足ミドルはカバジェロがセーブ。アザールもモラタもここまでは抑えられています。

サイドの攻防はレスターが優勢。27分、マルコス・アロンソが久しぶりに左サイドを上がると、グラウンダーをトラップして左足を振り抜いたモラタの一撃は、シュマイケルがキャッチします。32分、アザール、モラタ、ウィリアンと右にボールが流れると、ウィリアンの縦パスをボックス右で受けたモラタが、マグワイアをかわしてゴールライン際を突破。このエリアでのプレイに長けたストライカーは、飛び出したシュマイケルを意識したかシュートを枠に収められずにチャンスは潰えます。42分、イヘアナチョが3対3の形でパスをミスしてしまい、マフレズの強引な突破が止められると、自陣からドリブルで上がったウィリアンがカウンター開始。左に出したラストパスでモラタがシュマイケルと1対1になり、右足インサイドの冷静なフィニッシュが右のサイドネットに吸い込まれました。年明けのプレミアリーグでノーゴールだったモラタが決めたのは、3ヵ月半ぶりです。

ハーフタイムは0-1。コンテ監督がバカヨコをセスクに代えたのは、パスの精度の低さを気にしたからでしょうか。後半もゲームの主導権を握るのはチェルシー。48分、ボックス左からドリブルで勝負したモラタの左足シュートはシュマイケルがキャッチします。53分にゴール前でヴィクター・モーゼスがヴァーディーのマークを外した瞬間、エンディディから見事な浮き球が届きますが、頭を振ったヘディングはバーの上。57分にヴィクター・モーゼスがファーにいたモラタを見たアーリークロスは、飛び出したシュマイケルが触らなければ1点ものでした。

サイドを崩せず横パスが増えるのは、プレミアリーグで最近よく見る「苦しいチェルシー」です。徐々にペースをつかんだレスター。68分にイボーラのミドルが右に外れると、ピュエル監督は消えていたイヘアナチョに代えて岡崎慎司を投入します。74分、同点ゴールはやはりこの人でした。右サイドをドリブルで攻略したマフレズが中に折り返すと、ヴァーディー、イボーラ、イボーラ、ヴァーディー!カバジェロとDFで3つまではカットしたチェルシーですが、最後の9番の右足シュートはカバジェロが手に当てるのが精一杯でした。

どちらが勝つかわからない互角の展開。80分にモラタのラボーナがポストに当たると、ラインズマンの旗が上がっています。83分、インターセプトに成功したマグワイアが自陣からドリブルで上がってヴァーディーにラストパスを通すと、アスピリクエタをかわして放った右足シュートはカバジェロがセーブ。87分、カンテの縦パスを中央で受けたウィリアンがモラタに完璧なスルーパス。シュマイケルと1対1となったチェルシーのエースは、GKにぶつけた後の2発めもキャッチされ、絶好のチャンスを逃しました。1-1のままタイムアップとなった試合は、延長戦に入ります。92分、ウィリアンに代わってペドロ。縦パスが収まらないチェルシーは、今日も厳しい展開を強いられています。

101分、負傷したクリステンセンが下がり、代わって入ったのはケーヒル。105分、ここまでよくやっていたシュマイケルが痛いミスを犯してしまいました。カンテの浮き球の落下点にはペドロ。DFにまかせていいシーンでしたが、飛び出した守護神は触れず、11番のヘディングが無人のゴールに刺さりました。コンテ監督はモラタをジルー、ピュエル監督は延長後半の頭にシンプソンとイボーラを下げ、アドリアン・シウヴァとディアバテです。107分にマフレズのFKを岡崎がヘッドで逸らすと、右からのグラウンダーをヴァーディーが落とし、マフレズがボレー。カンテにヒットして左にこぼれたボールは、先着したディアバテが左足シュートを放つもヴィクター・モーゼスが足元に飛び込んでCKに逃れます。

114分、ピュエル監督の4枚めはオルブライトンをデマライ・グレイ。スクランブルは実らず、ホームチームはここから1本もシュートを打てずに敗れ去りました。心身ともに疲れているようにみえたチェルシーが、疲れを知らないカンテと入ったばかりのペドロというコンビでシュマイケルのミスを誘い、難しい試合をものにしました。インターナショナルマッチウイーク前のカップ戦なら、どんな形でも勝てばOK。セミファイナルの組み合わせは、マンチェスター・ユナイテッドVSトッテナム、チェルシーVSサウサンプトンに決まりました。過去10年のFAカップでファイナル進出4回、優勝3回のチェルシーは、プレミアリーグ18位に勝てば昨季に引き続きファイナル進出です。セインツですか。マンチェスター・ユナイテッドにそっちを引いてほしかったのですが…!

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“シュマイケル、痛恨の判断ミス!延長戦を制したチェルシーは準決勝でセインツと対決!” への1件のコメント

  1. B より:

    CL敗退後の代表ウィーク前、とにかく勝ちさえすればと願っていたのでまぁ…満足です笑 モラタも久々。どんな形であれ、とにかく決まって欲しかったのでこれも収穫ですね。最近FA優勝してないですし、久しぶりにカップを掲げてほしいところです。

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