トッテナム完敗、イグアインデビューのチェルシーは3発快勝~FAカップ4回戦速報!
ポゼッション28対72、シュート数8対19という数字が示す通り、終始スパーズが攻め込む試合だったのですが、肉を斬らせて骨を断つという言葉がぴったりのクリスタル・パレスの完勝劇。こういう展開で2-0で勝ってしまうあたりは、彼らの「プレミアリーグ上位対決あるある」です。先制は9分、起点は右サイドのウォード。ワンツーで駆け上がったSBが中央にグラウンダーを通すと、猛然と走り込んできたシュラップがトラップ1発でダヴィンソン・サンチェスをかわしてシュート。ガッサニーガのグローブをかすめたボールをコナー・ウィッカムがプッシュし、アウェイチームはいきなりビハインドを背負ってしまいました。
残念だったのは34分の2点めで、左からのクロスに頭上を越されそうになったカイル・ウォーカー=ピータースが、ウィッカムの前で手でクリアしてしまいました。ジャッジは当然、PK。スペシャリストのミリヴォイェヴィッチがベンチにいたため、キッカーはタウンゼントです。左足のシュートがど真ん中に決まって2-0。厳しい状況に追い込まれたスパーズは、前半終了間際の2つの決定機を逃してしまいました。41分にトリッピアーのFKをフリーで合わせたエンクドゥの一撃は、GKスペローニの正面。2分後にフォイスが引っ張られて得たPKは、トリッピアーが左に外してしまいました。ジョレンテのフィニッシュはコースが甘く、2回の決定的なシュートはいずれもスペローニがセーブ。前半から仏頂面だったポチェッティーノ監督が、ロッカールームでどれだけヒートアップしたかが気になる痛恨の敗戦でした。
スタンフォード・ブリッジのチェルシーは、テンションが上がるスタメンでにチャンピオンシップ17位のクラブを迎えました。CBにクリステンセン、中盤の真ん中にアンパドゥ、右サイドにカラム・ハドソン=オドイ。最前線のゴンサロ・イグアインが走っているのを見るだけでもワクワクします。アザールがいないブルーズは、いつもよりも右サイドからの仕掛けの多さが目立ちます。中盤を支配したチェルシーが先制したのは28分。アスピリクエタがボックス内で転倒し、PKを示す笛が鳴ります。VARの映像は、足がかかった瞬間を捉えていました。GKウェストウッドの動きを見極めたウィリアンが、逆を突いてゴール右隅に決めました。
前半は1-0で終えたチェルシー。虎視眈々とラインの裏を狙うイグアインは、駆け引きのうまさとスペースに入るタイミングのよさを見せてくれましたが、シュートが枠にいきません。待望の2点めは64分。トランスファーリクエストを提出したと報じられた18歳が、類まれなる才能を見せつけました。ロングフィードをトラップしたカラム・ハドソン=オドイが、切り返しを入れて左足を振り抜くと、ボールはGKのグローブを弾いてネットを揺らしました。トラップからシュートまでの淀みない動きは、プレミアリーグ屈指の速さです。これほどのタレントを失うのは、チェルシーにとって大きな損失です。
勝負を決めたサッリ監督のチームは、83分にロス・バークリーの絶品ポストプレーからウィリアンが右のポストの内側に当て、3-0という文句なしのスコアで5回戦進出となりました。イグアインは、早々にフィットしてサポーターを喜ばせてくれるのではないでしょうか。プレミアリーグデビューとなるミッドウィークのボーンマス戦が、今から楽しみです。
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ポストプレーはジルーからのウィリアンですね。