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苦しかったプレミアリーグ…アルバロ・モラタがアトレティコ・マドリード入団決定!

彼がマンチェスター・ユナイテッドで、ルカクがチェルシー復帰だったら、それぞれどんなプレイを見せてくれたでしょうか。アルバロ・モラタは、スタンフォード・ブリッジでは納得のいく結果を出せませんでした。プレミアリーグ在籍1年半で、47試合16ゴール6アシスト。半分弱の7ゴールは、ホットラインを築いたアスピリクエタのクロスを決めたものでした。アザールやウィリアンとの連携がスムーズであれば、サッリ体制でプレミアリーグ16試合5ゴールという微妙な数字には終わらなかったでしょう。前線の得点力を課題と捉えたチームはゴンサロ・イグアインを獲得し、モラタはアトレティコ・マドリードへの移籍が決まりました。1年半のローンですが、おそらく片道切符となるでしょう。

レアル・マドリードのトップチームで5シーズンを過ごしたモラタのライバルクラブ入団を、禁断の移籍とする向きもあるようですが、ご本人にとっては幼少期を過ごしたクラブであり、里帰りという言葉のほうがぴったりです。アトレティコ・マドリードは、新しいストライカーについて「ヨーロッパで最も競争の激しいリーグで、偉大ななゴールスコアラーであることを証明した」と声明を発表。26歳のストライカーは、「ここにいられるのはとても幸せで、誇りに感じられる。新しいチームメイトと会ってトレーニングを始め、プレイするのを待ち切れない」と語っています。チェルシーでは消えてしまう時間が長く、チームにフィットしていたとはいえなかった29番は、新天地でサポーターの支持を得ることができるでしょうか。心配なのは、スタンフォード・ブリッジで露呈し続けた精神的な脆さです。

長い間、プレミアリーグを観てきましたが、これほど苦しい表情を浮かべ続けたプレーヤーを他に知りません。うまくいかない試合では、世界には自分ひとりしかいないかのように俯き、首を振り、心ここにあらずといった顔を見せることもありました。プレミアリーグ2節のアーセナル戦から1ヵ月半も沈黙し、ELのヴィディ戦でゴールを決めて涙する姿を見たときは、一瞬言葉を失いました。マンチェスター・シティ戦の決勝ゴールならまだしも、明らかに格下のチーム相手に決めた1発です。あまりに細すぎる…。レアル・マドリード、ユヴェントス、チェルシーとトップクラブを渡り歩きながら、レギュラーと呼べるシーズンが昨季のコンテチェルシーしかなかったのは、感情の起伏の激しさと無関係ではないのだろうと思いました。

母国スペイン、住み慣れたマドリードのクラブで再起を誓うモラタは、大成功か転落か、はっきりした結果を出すのではないでしょうか。巧みなタッチと裏抜けの速さでアトレティコ・マドリードのレジェンドとなるか、思うようにゴールが決められずに中堅クラブに売りに出されるか。数年後、ウルヴスやサウサンプトンがモラタを獲得したと聞いても、決して驚きはしないでしょう。繊細なストライカーは、シメオネ監督の下で覚醒するのでしょうか。今はひとこと、「次はがんばれ!」としかいえません。

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“苦しかったプレミアリーグ…アルバロ・モラタがアトレティコ・マドリード入団決定!” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    更新有難うございます。
    チェルシーへの移籍後の好調時(短かったですが)にはついにブレイクの場を得たかと思いましたが怪我もありなかなか活躍できなくなりました。
    気候なのか、コミュニケーションなのか、戦術なのか、全てなのか。マドリードの陽光が恋しかったのかな、それにしても
    ナイーブな人なんですね。活躍を願います。

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