PK戦を前にケパが交代拒否!ブルーズは2発外し、マン・シティがカラバオカップ連覇!
キックオフからしばらくは、プレミアリーグの圧勝劇を思い出させる圧倒的なマン・シティのポゼッション。耐えたチェルシーは、5分過ぎから徐々に自分たちのサッカーを表現し始めます。10分、ダヴィド・ルイスのロングフィードでカンテがラインの裏に抜け出しかけますが、ラポルテとジンチェンコが戻ってチェック。ボールがラポルテの手に当たったように見えましたが、ホイッスルは鳴りませんでした。執拗にサイドを狙うマン・シティに対して、チェルシーは全員が深く引いて対応。水色の3トップが抜け出すスペースがなく、左右にパスをまわすだけの時間が続きます。
デブライネ、ベルナルド・シウヴァ、アグエロと縦につながった18分のチャンスは、カイル・ウォーカーがファーに入れたクロスがスターリングに通るも、トラップをペドロがカット。21分、右からドリブルで仕掛けたベルナルド・シウヴァがボックス左のアグエロに浮かすと、胸トラップからのボレーはバーを越えてしまいます。プレミアリーグ17ゴールのエースは、28分にもデブライネ、ダヴィド・シルヴァとつながったボールを中央から狙いますが、ボールは力なくケパの懐に収まりました。チェルシー守備陣は人数をかけてゴール前を埋めており、マン・シティのラストパスはことごとくカットされています。
43分にCKのクリアを拾ったジンチェンコが、右からゴール前に走ったオタメンディに絶妙なラストパスを通すと、スライディングボレーはミートせずにケパがキャッチ。マン・シティに点を獲らせないことが目標なら、チェルシーはこのままでOKですが、ゴール数で上回らなければトロフィーを手にすることはできません。彼らは後半のどこで、どういう形で逆襲を仕掛けるのか。前半終了間際に見せたアザールの突破が、その答えとなるかもしれません。負傷したラポルテはハーフタイムにコンパニにチェンジ。後半も、イニシアティヴを握るのはマン・シティです。
54分にスターリングとジンチェンコで左サイドを攻め、ゴール前に浮いたボールをジョルジーニョと競ったベルナルド・シウヴァがこぼれ球を追いますが、ケパが前に出てパンチ。66分にウィリアンの縦パスでアザールが左サイドから抜け出し、ゴールライン際を抉ってニアに折り返すと、走り込んだカンテのボレーが浮いてしまい、青いシャツは一斉に頭を抱えます。70分に左から打ったロス・バークリーのミドルは狙い通りに曲がらず、ファーポストの外。3分後、デブライネのFKはうまく落とせませんでした。76分にアザールが中央を切り裂き、右でフリーだったペドロに預けたチャンスに、11番はなぜ打たなかったのか。グラウンダーはジンチェンコがクリアし、上がっていたエメルソンとロス・バークリーは悔しそうな顔をしています。
79分、サッリ監督はペドロをカラム・ハドソン=オドイ。ペップはデブライネに代えてレロイ・サネを投入します。再三見せ場を作ったチェルシーは、シュートを枠に入れることができませんでした。93分に左サイドから蹴ったウィリアンのFKも、エデルソンが上に弾き出してゴールならず。エティハドのプレミアリーグとは打って変わった接戦となり、0-0のまま延長戦に突入しました。フェルナンジーニョをダニーロという交代は、アンタッチャブルなセントラルMFが負傷したということでしょう。苦しいマン・シティ。95分、ウィリアンに代わってイグアインが登場。101分にイグアインの落としをカンテが中央に流すと、ジョルジーニョのボレーは惜しくも左に切れていきます。
108分にスターリングが右サイドを完全に崩し、ゴールラインからアグエロに転がしたシーンは決定的でしたが、ミートしなかったボレーをケパが弾いて先制ならず。サネとアグエロが仕掛けた117分のカウンターは、10番のフィニッシュをケパが左に飛んでセーブしました。サッリ監督は、PK戦に備えて足をつった守護神をカバジェロにスイッチしようとしましたが、何とケパが拒否!サッリとゾラが何かを叫び続けていますが、結局GKはピッチに残りました。不穏な空気で始まったPK戦は、いきなりジョルジーニョのシュートをエデルソンがストップ。アグエロのキックは明らかに失敗でしたが、ケパが後ろに逸らしてしまい、10番は苦笑いを浮かべています。
3人めのレロイ・サネを右に飛んでストップし、ケパはガッツポーズ。もうひとつ止めれば無理やりピッチに残ったGKはヒーローだったのですが、4人めのダヴィド・ルイスが右のポストにぶち当て、チェルシーのチャレンジは終わりました。浮かして決めたアザールは敗戦を覚悟した表情でウェンブリーのスタンドを見つめ、最後のスターリングが誰も止められない強烈なキックを左上に突き刺しました。マンチェスター・シティ、カラバオカップ連覇!勝ち切った王者とともに、最後まで食い下がった敗者にも拍手を送りたいと思います。ゴールシーンこそなかったものの、決勝戦らしい素晴らしい一戦でした。
ラポルテとフェルナンジーニョの負傷という激痛のアクシデントに見舞われたマンチェスター・シティと、GKの交代拒否というしこりが残りかねない事件が話題となったチェルシー。激闘の120分は、今後のプレミアリーグの結果を左右するかもしれない傷跡を残しました。サッリとゾラがレフェリーと話し込んでいる際に、ベンチの前で所在なさげに立っていたカバジェロは何を思っていたのでしょうか。試合後、サッリ監督は「自分が彼の状態を把握できていなかった」と守護神をかばいましたが、ジョン・テリーは「ケパが次のゲームで起用されるのかは見ものだ。自分がロッカールームにいたら、監督の対処を期待する」とコメントしていました。指揮官が選手たちに説明し、すんなり収まればよいのですが…。チェルシーの次戦はミッドウィークのプレミアリーグ28節、絶対に負けられないトッテナムとのロンドンダービーです。
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ケパの交代を巡るいざこざはちょっと考えられない事態ですね。
チームの状態を評して「sinking ship」と例えたメディアもありました。
ラポルト、フェルナンジーニョの怪我が気になりますが、次のウェスト・ハム戦は日程的にもキツイのでかなりターンオーヴァーせざるを得ないでしょう。
選手層はシティが間違いなく一番厚いので何とか乗り切ってくれると信じてます。
前半の45分間は流石はシティで、全員で守ってもいつ点が入るかわからない厳しい状況でしたが、コンパニが入ってから一時は支配率78%を記録し絶対王者相手に攻め立てるなど、120分を通してとても6-0で敗れたチームとは思えない素晴らしい試合でした(最後を除いて)。
渦中のオドイやロフタスチークがこのレベル相手にも全然通用することが分かったのも大きな収穫で、この試合は結果こそついて来なかったものの、暗いニュースが続いたチームの暗雲を吹き飛ばしてくれる良い材料になるのかなと思います。
ケパは好きな選手ですが、今回の件は非常に残念です。監督に歯向かう選手は後の反乱分子になりかねませんから、暫くはベンチで頭を冷やして貰って、しがらみを無くしてからゴールマウスを守って欲しいです。今のチェルシーに彼の足元の技術は必要不可欠ですからね。
ジーニョとラポルテ怪我はやばいですね
負傷期間次第でリーグとCLの争いから脱落しかねないです
あとこの試合はジンチェンコがとにかく素晴らしくて驚きました
サッリ 解任されましたね。
新監督はケパ監督らしいです。
監督デビュー戦楽しみです