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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

10代が7人先発、しかし相手は3部リーグ…FAカップ4回戦リプレイ、ハラハラレッズを堪能!

冷静に考えたら、逆ギレのような気もします。シュルーズベリー・タウンの本拠地ニューメドーで、後半開始直後に0-2とリードしたのですから、そのまま押し切れば物議を醸さずに済んだのです。ジェイソン・カミングスに2発決められたリヴァプールは、ささやかなウインターブレイクを過ごすはずだった2月4日に、FAカップ4回戦のリプレイを入れられてしまいました。以前から、プレミアリーグのタイトなスケジュールに不満を漏らしていたクロップ監督は、「われわれはそこにいない。プレイするのはキッズだ」とコメント。当日の指揮を執るのはU-23チームのニール・クリッチリー監督と明言しました。

「昨年の春にプレミアリーグから届いたレターに、ウィンターブレイクを尊重せよ、試合を入れるなとあった」というのが指揮官の言い分ですが、下部リーグの監督やオーナーからは非難の声が挙がったようです。「歴史と伝統に彩られた世界最古のトーナメントを軽視するとは何事か」という正論とともに、「ユースチームでやると事前に公言したらアンフィールドが埋まらず、われわれの取り分が減るじゃないか」といったお財布事情もあるのかもしれません。

とはいえ、クロップ監督にしてみれば、何をいわれても休みは休み。ヘンダーソンやフィルミーノが、家族とともに過ごす時間を創るのが最優先です。アンフィールドのピッチに立ったのは、ケレハー、ネコ・ウィリアムズ、セップ・ファン・デン・ベルフ、キ・ヤナ=フーフェル、チリベジャ、カーティス・ジョーンズ、エリオットといった次世代を担う原石たち。おお、スタメンの大半は知っている選手です。プレミアリーグ初制覇にチャレンジする最強レッズをリスペクトしながら追いかけているうちに、中の上ぐらいのサポーター並みに知識レベルが上がったようです。

前半は、終始リヴァプールペース。プレミアリーグ出場経験があるカーティス・ジョーンズとエリオットは、このレベルでは飛び抜けており、ホームチームの楽勝もあるのではないかと思いました。奪われた後の対応はクロップスタイルですが、全体に陣形が間延びしてみえるのは、戦術浸透度の問題か、個々のレベル感ゆえか。再三上がったアーリークロスはGKの守備範囲に飛び、27分のカーティス・ジョーンズのFKはGKの正面。アダム・ルイスやネコ・ウィリアムズのミドルはポストすれすれで外に流れ、39分にクラークソンのグラウンダーをファーで叩いたネコ・ウィリアムズのボレーはブロックされてしまいました。

前半は0-0、後半の立ち上がりの攻防は両者とも決められず、52分にエリオットのラストパスをボックス右で受けたネコ・ウィリアムズは、フリーで打った決定的なコントロールショットをGKオレアリーの足で止めるビッグセーブに阻まれました。59分、左からのグラウンダーをエドワーズがプッシュし、ケレハーが弾いたボールをウォーリーが頭で押し込みますが、VARが最後のヘディングをオフサイドとしてゴールならず。GKケレハーがボックスを飛び出すシーンが増え、どちらが勝ってもおかしくない展開が続きます。

決勝ゴールは75分。ボックスの入り口に上がったボールをエリオットの前でさばこうとしたロショーン・ウィリアムズは、ヘディングでバーの上にクリアしようとしたのだと思われますが、高く浮いたボールはゴールの手前で落下し、ネットを揺らしてしまいました。必死に反撃したシュルーズベリーのシュートは3本、オンターゲットゼロ。勝ったレッズの5回戦は、スタンフォード・ブリッジでチェルシーです。CL真っ盛りの3月上旬。プレミアリーグのワトフォード戦とボーンマス戦の間なら、前線やアリソンを休ませながらも主力を起用してくれるでしょうか。最強レッズにトレブルまで期待する者としては、負けるにしても納得感のある戦い方で大会を終えてほしいのですが…。多分出番だぞ、決めてくれ、タキ!

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“10代が7人先発、しかし相手は3部リーグ…FAカップ4回戦リプレイ、ハラハラレッズを堪能!” への4件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    「伝統」という言葉を前にすると途端に非論理的な事を言い出す人間が現れるのはどこの国でも同じようです。
    「休暇中に試合を入れるのはおかしい。」という真っ当な意見に対してわがままだの大会軽視だのどちらが正しいかは論ずるまでもありません。

    逆ギレ?ルール上再試合があるなら再試合を考慮して日程を組むのが運営側の仕事のはず。その責任をクロップに転嫁する人の多さに呆れます。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    1様の仰る通りですね。運営を差し置いてクロップが批判されているのは怒りを通り越して笑いが出ました。
    次戦のチェルシー戦は楽しみです。タキもそろそろゴールしてもらわないとね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ミルナーのエピソードをぜひ入れて欲しかったw

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    これを逆ギレと言うのは失望してしまいます。

    正直この試合の勝利は今シーズンで一番スカッとしたかもしれません。
    カラバオカップをユースチームで戦わざるを得なかった意趣返しとも言えるでしょう。
    FAやクロップを批判してた連中に対してはざまぁという感情しか湧きませんね。
    金儲けしか考えてない連中は、それこそ長期的に金儲けしたいなら、より選手を大事にするべきかと。

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