2023.01.09 FAカップ・リーグカップ2022-23FAカップ・リーグカップ
極上のジャイアントキリング勃発、次戦でマン・シティVSガナーズ…サプライズ続出のFAカップ速報!
FAカップ3回戦の3日め、注目のカードはマンチェスター・シティVSチェルシー。トレヴォ・チャロバー、ハンフリーズ、クリバリ、ルイス・ホールという急造4バックで臨んだチェルシーは、前半だけで3失点を喫してしまい、ハーフタイムのエティハドは緊張感を失っていました。
ペップのチームも、ハーランドとデブライネがベンチ。GKオルテガ、左SBセルヒオ・ゴメス、ウイングにコール・パルマーとサブの選手を起用していたのですが、誰が出ても戦い方がブレないのはさすがです。
23分に右隅に突き刺したマフレズのFKはビューティフル。27分のCKをチェルシーの守備陣がカットし、マン・シティが後ろでボールをまわして再度アタックした後、レフェリーが試合を止めてオンフィールドレビューとなりました。
CKでラポルテと競り、ボールが手に触れたカイ・ハヴェルツは、結果を察しているのでしょう。シャツを顔にかぶせ、しきりに汗を拭っています。やはりPK、キッカーはフリアン・アルバレス。右と読んだケパは、指先で触れながら弾き出すには至りませんでした。
38分の3点めは、いかにもマン・シティ。ボックスの右脇でキープしたマフレズが、内側からオーバーラップしてきたカイル・ウォーカーに斜めのパスを出し、ゴールライン際からの折り返しをニアのフォーデンが軽いタッチで流し込みました。ロドリのサイドチェンジをレフティがトラップしてから、誰もがプレイ選択とタイミングを間違えなかった完璧な崩しでした。
予想以上の大差となってしまい、後半もマン・シティがゲームを支配するのを確認すると、他会場が気になり始めます。既に終わっているカーディフVSリーズは、2点のビハインドを背負ったプレミアリーグのクラブが、93分に追いついて再試合に持ち込んでいます。同時刻開催だったアストン・ヴィラの相手は、リーグ2(4部相当)のスティヴネイジ。1-0のリードは順当です。
マン・シティの4点めは85分。中央からドリブルで上がったベルナルド・シウヴァが、前にいたフォーデンにラストパスを通すと、後ろから迫る格好となったクリバリが足を引っかけてしまいました。マフレズがPKをど真ん中に蹴り込んで4-0。メイソン・マウントの当たり損ねのミドル以外、オンターゲットがなかったチェルシーに見るべきものはありませんでした。
昨季プレミアリーグ王者の圧勝を見届け、ヴィラはどうなったかとスコアをチェックしてみると…さっと血の気が引きました。1-2で逆転負け、なぜ!? ロンドンの北にある小さなクラブは、残り5分までオンターゲットゼロでした。展開を変えたのは、85分の致命的なミス。GKオルセンのパスを自陣ボックスの前で受けたデンドンケルが、ディーン・キャンベルに奪われたのです。
慌てて奪い返そうとしたアンカーは、10番のシャツを引っ張り、足を引っかけて倒してしまいました。PKを指示したレフェリーがすかさず掲げたレッドカードに、ヴィラパークはどよめいています。VARがチェックしているのは、レッドかどうかではなく、「シャツを引っ張ったのはボックスの外、足をかけたのはボックス内」のジャッジでしょう。
カードが出てから2分30分を経て、32番がピッチを去り、ジェイミー・リードがPKスポットへ。GKの逆を取ったシュートが左に決まり、アウェイサポーターが拳を振り上げて叫んでいます。明らかに動揺しているヴィラ。キックオフからのパスワークはぎこちなく、ハーフライン付近でブエンディアが奪われ、CKを献上したのは90分でした。
リーヴズのショートコーナーを、ボックス右手前で受けたのはディーン・キャンベル。迷わず打った左足のシュートがニアポスト際を襲い、左に反応したオルセンは脇を抜かれました。実況は「アンビリーバブル」を繰り返し、ヴィラパークは騒然。ウナイ・エメリ監督は憮然とした表情でピッチをにらんでいます。
6分の追加タイムは、プレスをかけ続けたリーグ2のクラブが速攻を2度も仕掛け、あっという間に終わりました。スタンドからは、当然のブーイング。PKを決められてから、逆転ゴールまでのプレータイムは37秒ほどで、ここだけでもうまく過ごせれば、再試合には持ち込めたはずです。FAカップ名物のジャイアントキリングのなかでも、稀に見る極上のドラマでした。
タイトルを付けるなら、「魔の85分」か、「スティヴネイジの37秒」か。リーグ1(3部相当)のオックスフォードとのアウェイゲームを控えるミケル・アルテタ監督は、この結末を見て先発メンバーを考え直すかもしれません。いや、アーセナルの指揮官は、4回戦の組み合わせのほうに頭を抱えているのではないかと思われます。まさか、いきなりマン・シティとは…。
いやいや、このドローについては、ペップの愚痴を聞いてあげるべきですね。チェルシーに勝ったばかりなのに!(ウナイ・エメリ 写真著作者/Вячеслав Евдокимов)
【FAカップ4回戦組み合わせ】
マンチェスター・シティ VS オックスフォードorアーセナル
ブライトン VS リヴァプールorウォルバーハンプトン
プレストン VS トッテナム
マンチェスター・ユナイテッド VS レディング
ダービー・カウンティ VS ウェストハム
フラム VS サンダーランド
サウサンプトン VS ブラックプール
ウォルサール VS レスター
ボレアム・ウッドorアクリントン・スタンリー VS カーディフorリーズ
レクサム VS シェフィールド・ユナイテッド
イプスウィッチ VS バーンリー
ストーク VS スティヴネイジ
ルートンorウィガン VS グリムズビー
ブラックバーン VS フォレストグリーンズorバーミンガム
シェフィールド・ウェンズデー VS フリートウッド
ブリストルorスウォンジー VS チェスターフィールドorWBA
ペップのチームも、ハーランドとデブライネがベンチ。GKオルテガ、左SBセルヒオ・ゴメス、ウイングにコール・パルマーとサブの選手を起用していたのですが、誰が出ても戦い方がブレないのはさすがです。
23分に右隅に突き刺したマフレズのFKはビューティフル。27分のCKをチェルシーの守備陣がカットし、マン・シティが後ろでボールをまわして再度アタックした後、レフェリーが試合を止めてオンフィールドレビューとなりました。
CKでラポルテと競り、ボールが手に触れたカイ・ハヴェルツは、結果を察しているのでしょう。シャツを顔にかぶせ、しきりに汗を拭っています。やはりPK、キッカーはフリアン・アルバレス。右と読んだケパは、指先で触れながら弾き出すには至りませんでした。
38分の3点めは、いかにもマン・シティ。ボックスの右脇でキープしたマフレズが、内側からオーバーラップしてきたカイル・ウォーカーに斜めのパスを出し、ゴールライン際からの折り返しをニアのフォーデンが軽いタッチで流し込みました。ロドリのサイドチェンジをレフティがトラップしてから、誰もがプレイ選択とタイミングを間違えなかった完璧な崩しでした。
予想以上の大差となってしまい、後半もマン・シティがゲームを支配するのを確認すると、他会場が気になり始めます。既に終わっているカーディフVSリーズは、2点のビハインドを背負ったプレミアリーグのクラブが、93分に追いついて再試合に持ち込んでいます。同時刻開催だったアストン・ヴィラの相手は、リーグ2(4部相当)のスティヴネイジ。1-0のリードは順当です。
マン・シティの4点めは85分。中央からドリブルで上がったベルナルド・シウヴァが、前にいたフォーデンにラストパスを通すと、後ろから迫る格好となったクリバリが足を引っかけてしまいました。マフレズがPKをど真ん中に蹴り込んで4-0。メイソン・マウントの当たり損ねのミドル以外、オンターゲットがなかったチェルシーに見るべきものはありませんでした。
昨季プレミアリーグ王者の圧勝を見届け、ヴィラはどうなったかとスコアをチェックしてみると…さっと血の気が引きました。1-2で逆転負け、なぜ!? ロンドンの北にある小さなクラブは、残り5分までオンターゲットゼロでした。展開を変えたのは、85分の致命的なミス。GKオルセンのパスを自陣ボックスの前で受けたデンドンケルが、ディーン・キャンベルに奪われたのです。
慌てて奪い返そうとしたアンカーは、10番のシャツを引っ張り、足を引っかけて倒してしまいました。PKを指示したレフェリーがすかさず掲げたレッドカードに、ヴィラパークはどよめいています。VARがチェックしているのは、レッドかどうかではなく、「シャツを引っ張ったのはボックスの外、足をかけたのはボックス内」のジャッジでしょう。
カードが出てから2分30分を経て、32番がピッチを去り、ジェイミー・リードがPKスポットへ。GKの逆を取ったシュートが左に決まり、アウェイサポーターが拳を振り上げて叫んでいます。明らかに動揺しているヴィラ。キックオフからのパスワークはぎこちなく、ハーフライン付近でブエンディアが奪われ、CKを献上したのは90分でした。
リーヴズのショートコーナーを、ボックス右手前で受けたのはディーン・キャンベル。迷わず打った左足のシュートがニアポスト際を襲い、左に反応したオルセンは脇を抜かれました。実況は「アンビリーバブル」を繰り返し、ヴィラパークは騒然。ウナイ・エメリ監督は憮然とした表情でピッチをにらんでいます。
6分の追加タイムは、プレスをかけ続けたリーグ2のクラブが速攻を2度も仕掛け、あっという間に終わりました。スタンドからは、当然のブーイング。PKを決められてから、逆転ゴールまでのプレータイムは37秒ほどで、ここだけでもうまく過ごせれば、再試合には持ち込めたはずです。FAカップ名物のジャイアントキリングのなかでも、稀に見る極上のドラマでした。
タイトルを付けるなら、「魔の85分」か、「スティヴネイジの37秒」か。リーグ1(3部相当)のオックスフォードとのアウェイゲームを控えるミケル・アルテタ監督は、この結末を見て先発メンバーを考え直すかもしれません。いや、アーセナルの指揮官は、4回戦の組み合わせのほうに頭を抱えているのではないかと思われます。まさか、いきなりマン・シティとは…。
いやいや、このドローについては、ペップの愚痴を聞いてあげるべきですね。チェルシーに勝ったばかりなのに!(ウナイ・エメリ 写真著作者/Вячеслав Евдокимов)
【FAカップ4回戦組み合わせ】
マンチェスター・シティ VS オックスフォードorアーセナル
ブライトン VS リヴァプールorウォルバーハンプトン
プレストン VS トッテナム
マンチェスター・ユナイテッド VS レディング
ダービー・カウンティ VS ウェストハム
フラム VS サンダーランド
サウサンプトン VS ブラックプール
ウォルサール VS レスター
ボレアム・ウッドorアクリントン・スタンリー VS カーディフorリーズ
レクサム VS シェフィールド・ユナイテッド
イプスウィッチ VS バーンリー
ストーク VS スティヴネイジ
ルートンorウィガン VS グリムズビー
ブラックバーン VS フォレストグリーンズorバーミンガム
シェフィールド・ウェンズデー VS フリートウッド
ブリストルorスウォンジー VS チェスターフィールドorWBA
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