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コーディー・ガクポを獲り逃したマン・ユナイテッド、次の候補はバーンリーで失敗したオランダ人!?

「センセーショナルなシナリオ」。マンチェスター・ユナイテッドが狙っているストライカーを報じた「BBC」のシャムーン・ハーフェズ記者は、テン・ハフ監督の思惑を図りかねているようです。オランダ代表FWヴァウト・ヴェグホルスト。今、彼を紹介するなら、「ワールドカップカタール大会の準々決勝、アルゼンチン戦で2ゴールを決めた点取り屋」といった表現が適切でしょう。

オランダ、ドイツ、トルコのクラブのサポーターにとっては、頼もしいストライカーなのかもしれませんが、プレミアリーグのファンにしてみれば「バーンリーで失敗した選手」です。エメン、ヘラクレス・アルメロ、AZで225試合90ゴール。2018年に入団したヴォルフスブルクでは、144試合70ゴールという数字を残していますが、昨季のバーンリーでは期待外れでした。

ヴェグホルストがターフ・ムーアにやってきたのは、冬のデッドラインデー。ドイツのクラブに支払った移籍金は1200万ポンドで、2025年までの3年半の契約でした。ショーン・ダイク率いるチームは16位で、残留争いの真っ最中。彼のミッションは、ニューカッスルに移籍したクリス・ウッドの後釜として、ゴールを積み上げることでした。

「プレミアリーグでプレイしたかった」と語っていたオランダ代表の初ゴールは、4試合めのブライトン戦。0-3のアウェイゲームは、彼のゴールで勝った唯一の試合でした。ここから調子が上がらず、チームにフィットせず、終わってみれば20試合2ゴール3アシスト。ショーン・ダイク監督は4月に解任となり、バーンリーは18位でチャンピオンシップ降格となってしまいました。

緊縮財政を強いられたクラブは、たった半年でトルコのベシクタシュにレンタル。リフレッシュしたヴェグホルストは、10月までのスュペルリグで12戦6発4アシストと結果を出し、カタール行きのチケットを手に入れました。アルゼンチン戦は78分からの出場で、82分のヘディングは197センチのストライカーの真骨頂。追加タイム11分に決めたFKのサインプレーからの同点ゴールも見事でした。

カタールで活躍したとはいえ、彼に声をかけるのは残留をめざすクラブと目されていました。「BBC」の記事には、「テン・ハフは自分がやっていることをわかっているのか!?」と詰めるニュアンスが漂っています。この問いに対して、マンチェスター・ユナイテッドでコーチを務めていたレネ・ミューレンスティーンさんは、「その場しのぎ」と表現しています。

「30歳を獲るのはその場しのぎだろう。新オーナーによる買収の噂があり、テン・ハフはレンタルでの獲得を余儀なくされている。しかしながら、彼はトランスファーウインドウで動かなければならない。こういうときは、わかっている選手がいい。長期的な補強にはならないけど、試合の後半で何かをする必要があるとき、仕事をすることができる選手だ」

打点が高いヘディング、ポストプレー。ハードワーカーであり、チームプレーヤーでもあります。今のマンチェスター・ユナイテッドにはいないタイプ。ラシュフォードやマルシアルが決められず、終盤に差し掛かったときに、ブルーノ・フェルナンデスのクロスやエリクセンのプレースキックを活かしてくれればという意図でしょう。

バーンリーとベシクタシュのローン契約に、中断できるという条項がないため、獲得に漕ぎ着けるには3者の合意が必要となります。夏の予算オーバーで、コーディー・ガクポを獲り逃したクラブは、同郷のストライカーを押さえるのでしょうか。「BBC」「スカイスポーツ」をはじめ複数メディアが一斉に報じており、リアルな話であることは間違いないのですが…。(ヴァウト・ヴェグホルスト 写真著作者/Steffen Prößdorf)


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