2020.09.06 リヴァプールの話題
ミナミノの創造性が補強しないチームを変える!?地元紙の記事を読み解く「リヴァプール進化論2020」【前編】
「プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、FIFAクラブワールドカップ制覇という栄光によって、おそらく誰もがユルゲン・クロップの移籍に関する決断を疑わなくなっている」
「とはいえ、マージーサードのレッドハーフに2年連続でメジャーな獲得がなく、ファンは困惑しているだろう」
私はリヴァプールサポーターではありませんが、マージーサイドのフットボール事情に精通する「リヴァプールエコー」のセオ・スクイーズ記者の指摘に大きくうなずいたひとりです。プレミアリーグ2019-20シーズンをぶっちぎりの独走で制したとはいえ、2年連続でビッグネームをひとりも獲らないという判断は妥当なのか。1年前に引き入れたのは、ゼップ・ファン・デン・ベルフとハーヴェイ・エリオットといずれもティーンエイジャー。今年の夏はロバートソンのバックアッパーとしてコスタス・ツィミカスを押さえただけで、この間にミニョレ、アルベルト・モレノ、スタリッジ、ララナ、ナサニエル・クライン、デヤン・ロブレンがチームを離れています。
枚数を数えれば、戦力の収支は大赤字。チームとしての継続性と適切な人数を重視するユルゲン・クロップ監督の主張は理解できるものの、2014-15シーズンのドルトムントを前半戦最下位に落としてしまった「前科」は気になるところです。プレミアリーグ連覇を逃したペップのマン・シティは、フェラン・トーレスとナタン・アケをゲット。優勝をめざすチェルシーは、ツィエク、ヴェルナー、チアゴ・シウヴァ、チルウェル、カイ・ハヴェルツと近年稀に見るビッグサマーをアピールしています。
緊縮財政のアーセナルは、ウィリアン、パブロ・マリ、セドリク・ソアレス、ガブリエウ・マガリャンイス、ダニ・セバージョスを総額3500万ポンドで押さえるお買い得補強。マンチェスター・ユナイテッドは、ドニー・ファン・デ・ベークという欧州屈指のMFを連れてきました。ジョゼ・モウリーニョのスパーズは、ドハーティ、ホイビュルク、ジョー・ハートと弱点をカバーする新戦力を獲得。彼らに対するアドバンテージは、確実に失われつつあるように見えます。
大丈夫か、リヴァプール…!疑念を抱きながらチェックしたブラックプールとのフレンドリーマッチは、15分にいきなりハミルトンに速攻を決められ、33分にはアリソンのファールでPKを献上する不安な展開。43分のマティプのヘッドで1-2としたものの、暗雲垂れ込めるハーフタイムでした。クロップ監督は、ファビーニョをカーティス・ジョーンズに代え、ファン・ダイクのポジションをまかせていたクメティオをゼップ・ファン・デン・ベルフにスイッチ。後半のリヴァプールは、「クロップが唱える継続性は、間違っていないのかもしれない…」と思わせる怒涛のアタックを展開します。
52分に、自らのシュートのこぼれ球に反応したマネが、ヘッドをバーに当てながらも落ちてきたボールを押し込んで同点。58分にはボックス右を崩したキ・ヤナ=フーフェルがニアの南野に預け、シュート性のグラウンダーをフィルミーノがヒールで流し込みます。69分にオリギのスルーパスで前線に飛び出したエリオットが強引にねじ込むと、2分後にはフィルミーノのラストパスを受けた南野がマーカーの股間を通すクレバーなシュート。フィルミーノへのアシストのお返しをもらった18番は、コミュニティシールドに続く2戦連発です。
85分には右サイドのカーティス・ジョーンズが極上のグラウンダーをファーに通してオリギがプッシュ。88分の締めのゴールは、右からのクロスをダイレクトで浮かしたエリオットの手柄で、ゴール前に入ったゼップ・ファン・デン・ベルフは触るだけでした。「リヴァプールがフィリペ・コウチーニョの代役として発掘したタクミ・ミナミノが、ユルゲン・クロップの補強に関する懸念を沈黙させる」。迫力ある見出しを立てたセオ・スクイーズ記者は、「1月に725万ポンドで獲得したアタッカーを忘れてはいけない」と訴えています。
この稿、長くなりましたので、「リヴァプールエコー」の記者の分析は「ミナミノの創造性がチームを変える!地元紙記者が語るリヴァプールの進化【後編】」で紹介します。
「とはいえ、マージーサードのレッドハーフに2年連続でメジャーな獲得がなく、ファンは困惑しているだろう」
私はリヴァプールサポーターではありませんが、マージーサイドのフットボール事情に精通する「リヴァプールエコー」のセオ・スクイーズ記者の指摘に大きくうなずいたひとりです。プレミアリーグ2019-20シーズンをぶっちぎりの独走で制したとはいえ、2年連続でビッグネームをひとりも獲らないという判断は妥当なのか。1年前に引き入れたのは、ゼップ・ファン・デン・ベルフとハーヴェイ・エリオットといずれもティーンエイジャー。今年の夏はロバートソンのバックアッパーとしてコスタス・ツィミカスを押さえただけで、この間にミニョレ、アルベルト・モレノ、スタリッジ、ララナ、ナサニエル・クライン、デヤン・ロブレンがチームを離れています。
枚数を数えれば、戦力の収支は大赤字。チームとしての継続性と適切な人数を重視するユルゲン・クロップ監督の主張は理解できるものの、2014-15シーズンのドルトムントを前半戦最下位に落としてしまった「前科」は気になるところです。プレミアリーグ連覇を逃したペップのマン・シティは、フェラン・トーレスとナタン・アケをゲット。優勝をめざすチェルシーは、ツィエク、ヴェルナー、チアゴ・シウヴァ、チルウェル、カイ・ハヴェルツと近年稀に見るビッグサマーをアピールしています。
緊縮財政のアーセナルは、ウィリアン、パブロ・マリ、セドリク・ソアレス、ガブリエウ・マガリャンイス、ダニ・セバージョスを総額3500万ポンドで押さえるお買い得補強。マンチェスター・ユナイテッドは、ドニー・ファン・デ・ベークという欧州屈指のMFを連れてきました。ジョゼ・モウリーニョのスパーズは、ドハーティ、ホイビュルク、ジョー・ハートと弱点をカバーする新戦力を獲得。彼らに対するアドバンテージは、確実に失われつつあるように見えます。
大丈夫か、リヴァプール…!疑念を抱きながらチェックしたブラックプールとのフレンドリーマッチは、15分にいきなりハミルトンに速攻を決められ、33分にはアリソンのファールでPKを献上する不安な展開。43分のマティプのヘッドで1-2としたものの、暗雲垂れ込めるハーフタイムでした。クロップ監督は、ファビーニョをカーティス・ジョーンズに代え、ファン・ダイクのポジションをまかせていたクメティオをゼップ・ファン・デン・ベルフにスイッチ。後半のリヴァプールは、「クロップが唱える継続性は、間違っていないのかもしれない…」と思わせる怒涛のアタックを展開します。
52分に、自らのシュートのこぼれ球に反応したマネが、ヘッドをバーに当てながらも落ちてきたボールを押し込んで同点。58分にはボックス右を崩したキ・ヤナ=フーフェルがニアの南野に預け、シュート性のグラウンダーをフィルミーノがヒールで流し込みます。69分にオリギのスルーパスで前線に飛び出したエリオットが強引にねじ込むと、2分後にはフィルミーノのラストパスを受けた南野がマーカーの股間を通すクレバーなシュート。フィルミーノへのアシストのお返しをもらった18番は、コミュニティシールドに続く2戦連発です。
85分には右サイドのカーティス・ジョーンズが極上のグラウンダーをファーに通してオリギがプッシュ。88分の締めのゴールは、右からのクロスをダイレクトで浮かしたエリオットの手柄で、ゴール前に入ったゼップ・ファン・デン・ベルフは触るだけでした。「リヴァプールがフィリペ・コウチーニョの代役として発掘したタクミ・ミナミノが、ユルゲン・クロップの補強に関する懸念を沈黙させる」。迫力ある見出しを立てたセオ・スクイーズ記者は、「1月に725万ポンドで獲得したアタッカーを忘れてはいけない」と訴えています。
この稿、長くなりましたので、「リヴァプールエコー」の記者の分析は「ミナミノの創造性がチームを変える!地元紙記者が語るリヴァプールの進化【後編】」で紹介します。
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更新ご苦労様です。前半何とも言えない状況でしたが、
後半は見違える出来でしたね。後編のレポ楽しみにします。