2022.10.08 リヴァプールの話題
スーパーサンデー特集② 老朽化、メンタルの疲労、負傷者…リヴァプール停滞の理由を探る。
首位に立つアーセナルと、優勝候補のリヴァプールが激突するプレミアリーグ10節。「スカイスポーツ」のプレミアリーグのTOPページは、両者に関する記事にジャックされています。スーパーサンデーを盛り上げる彼らに負けじと、今朝は2本連続でガナーズVSレッズの勝負を決める注目ポイントを追いかけてまいります。
前回のテーマは「マルティネッリVSアーノルド」。この記事は、「スカイスポーツ」のアナリスト、ニック・ライト記者のレポートを取り上げます。書き出しに気づかされたのですが、本日はユルゲン・クロップ監督の7周年記念日。レッズサポーターにとっては、黄金時代への第一歩を踏みしめた日です。
就任から7年…2部に降格したマインツをブンデスリーガに戻せずに退任したのも、前半戦を最下位で終えたドルトムントをTOP4に導けず、クラブを離れたのも7年めでした。公式戦4勝4分2敗、プレミアリーグは2勝4分1敗で9位。クロップ監督は、7年周期の奇病に悩まされているのでしょうか。
「ウェンブリーで国内リーグのダブルを果たしたが、勝ち点92でプレミアリーグの優勝を逃し、チャンピオンズリーグ決勝でレアル・マドリードに敗れた虚脱感は、カップ戦の勝利では拭い去れない」
すべての大会で全試合を消化した2021-22を「最も過酷なシーズン」と表現したニック・ライト記者は、メンタルの疲労とチームの老朽化を指摘しています。ヘンダーソン、ジョッタ、アリソン、ファン・ダイク、サラーは50試合を超え、ファビーニョ、ロバートソン、アーノルドもが45試合以上。サラー、アリソン、ロバートソンは、過去5年のプレミアリーグにおける出場時間ランキングの2位~4位で、アーノルドも7位に食い込んでいます。
今季に入ってから、サラーはプレミアリーグ7試合2ゴール3アシストと入団以来ワーストのペース。2021-22シーズンの公式戦で19アシストのアーノルドは、11試合を経てもゼロが続いています。裏を取られる姿が目立つようになったファン・ダイクは、緩いブロックを突かれて失点に絡むシーンが増えました。
ニック・ライト記者によると、リヴァプールのプレスのクオリティはさほど落ちていないそうです。1試合あたりの走行距離は、前年の107km(リーグ13位)から108km(11位)に伸びており、138.9回だったスプリント本数は135回で3位をキープ。連携したプレスは20.2から18.0に減っていますが、どちらもリーグTOPの数字です。
「ゴール数も減っていない」と記者はいっていますが、こちらはボーンマス戦の9-0を差し引いて考えるべきでしょう。勝負強さを武器としていたチームは、1試合あたり0.7失点だった守備が1.3と脆くなり、先制されて追いつくのが精一杯という試合が増えています。
被シュート数は1試合あたり7.8から8.4、オンターゲットを喰らう本数は2.9から3.4と悪化しており、タックル数は14.6から13.3に減少。興味深いのは、対戦相手が前進するスピードを示す「ダイレクト・スピード・アゲインスト」です。昨季は1.38メートル/秒でリーグ8位、現在は1.77メートル/秒で、ウルヴスに次ぐワースト2位となっています。
前回のテーマは「マルティネッリVSアーノルド」。この記事は、「スカイスポーツ」のアナリスト、ニック・ライト記者のレポートを取り上げます。書き出しに気づかされたのですが、本日はユルゲン・クロップ監督の7周年記念日。レッズサポーターにとっては、黄金時代への第一歩を踏みしめた日です。
就任から7年…2部に降格したマインツをブンデスリーガに戻せずに退任したのも、前半戦を最下位で終えたドルトムントをTOP4に導けず、クラブを離れたのも7年めでした。公式戦4勝4分2敗、プレミアリーグは2勝4分1敗で9位。クロップ監督は、7年周期の奇病に悩まされているのでしょうか。
「ウェンブリーで国内リーグのダブルを果たしたが、勝ち点92でプレミアリーグの優勝を逃し、チャンピオンズリーグ決勝でレアル・マドリードに敗れた虚脱感は、カップ戦の勝利では拭い去れない」
すべての大会で全試合を消化した2021-22を「最も過酷なシーズン」と表現したニック・ライト記者は、メンタルの疲労とチームの老朽化を指摘しています。ヘンダーソン、ジョッタ、アリソン、ファン・ダイク、サラーは50試合を超え、ファビーニョ、ロバートソン、アーノルドもが45試合以上。サラー、アリソン、ロバートソンは、過去5年のプレミアリーグにおける出場時間ランキングの2位~4位で、アーノルドも7位に食い込んでいます。
今季に入ってから、サラーはプレミアリーグ7試合2ゴール3アシストと入団以来ワーストのペース。2021-22シーズンの公式戦で19アシストのアーノルドは、11試合を経てもゼロが続いています。裏を取られる姿が目立つようになったファン・ダイクは、緩いブロックを突かれて失点に絡むシーンが増えました。
ニック・ライト記者によると、リヴァプールのプレスのクオリティはさほど落ちていないそうです。1試合あたりの走行距離は、前年の107km(リーグ13位)から108km(11位)に伸びており、138.9回だったスプリント本数は135回で3位をキープ。連携したプレスは20.2から18.0に減っていますが、どちらもリーグTOPの数字です。
「ゴール数も減っていない」と記者はいっていますが、こちらはボーンマス戦の9-0を差し引いて考えるべきでしょう。勝負強さを武器としていたチームは、1試合あたり0.7失点だった守備が1.3と脆くなり、先制されて追いつくのが精一杯という試合が増えています。
被シュート数は1試合あたり7.8から8.4、オンターゲットを喰らう本数は2.9から3.4と悪化しており、タックル数は14.6から13.3に減少。興味深いのは、対戦相手が前進するスピードを示す「ダイレクト・スピード・アゲインスト」です。昨季は1.38メートル/秒でリーグ8位、現在は1.77メートル/秒で、ウルヴスに次ぐワースト2位となっています。
まとめると、こんな感じでしょうか。ダルウィン・ヌニェスがフィットせず、サラーが不振の前線は得点力ダウン。プレスはかかっているものの、負傷者が続出した中盤はカウンターへの対応力が低下しています。これによって最終ラインの混乱が生じ、失点が増加。前シーズンの疲れが残っていた主力が、自らを疑っている…。
サラー、ロバートソン、ファン・ダイクが加わった2017-18シーズン、リヴァプールの平均年齢は25歳351日で、プレミアリーグで最も若いチャレンジャーでした。しかし5年後の今、27歳342日となった彼らは、ウェストハムとフラムに次ぐオールドチーム。主要タイトルをすべて獲得しており、モチベーションを高める工夫が必要な集団になっているのかもしれません。
復活の理想形は、ダルウィン・ヌニェス、エリオット、ファビオ・カルヴァーリョ、カーティス・ジョーンズ、コナテといったU-23がブレイクし、ベテランが発奮するという流れでしょう。10月をうまく乗り切り、ワールドカップ期間中に不参加の選手をリフレッシュできれば、ヤングスターたちがフィット感を高める年明けから最強レッズが戻ってくるのではないかと思います。
そのとき、首位をめざせるポジションにいるためにも、明日のアーセナル戦は重要です。キーマンに指名したいのは、アグレッシブな仕掛けとプレスを期待できるルイス・ディアス、ジェズスやマルティネッリへのパスコースを切ってほしいファビーニョ。敗れれば首位と14ポイント差となる決戦と、次節のマン・シティ戦はこの秋最大のハイライトです。
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