偏愛的プレミアリーグ見聞録

「間違いない。チャンピオンズリーグウィークみたいだね。でも実際に、ミッドウィークにイングランドのチームがチャンピオンズリーグに出場しているわけで、こういうことはあり得る。過去にもあった。そうだね。とても興奮している」

「シティ、チェルシー、アーセナルとは毎シーズン対戦しているけど、1週間はとてもスペシャルだ。確かに難しいけど、これが現実で、われわれは今ここにいる。選手たちの大半は元気だ。彼らをサポートし、うまく活用できるようにして、できる限りベストな状態で出発したい」

ユルゲン・クロップ率いるリヴァプールが、シーズン最大のハードルを目前に迎えています。プレミアリーグ26試合12勝6分8敗で6位、首位アーセナルとは25ポイント差、4位トッテナムと7ポイント差。何としてもCL出場権を獲得したいチームは、マンチェスター・シティと戦った後、3日後にチェルシー、5日後にアーセナルと激突します。

目標はもちろん3連勝ですが、2つ勝てば希望はつながります。しかし、シーズンを通じて大量の負傷者に悩まされてきたスカッドは、「Most of the boys are healthy」というボスの言葉を信じてはいけない状況です。18歳で頭角を現したバイチェティッチはシーズンアウト。チアゴ・アルカンタラは、未だチームとは別メニューです。

ナビ・ケイタはギニア代表で筋肉を痛めてリタイア。契約延長交渉を打ち切った28歳のMFは、満足といえるシーズンなきまま、プレミアリーグに別れを告げることになりそうです。足首に裂傷を負って、ウルグアイ代表から離脱したダルウィン・ヌニェスは間に合うのか。膝のケガが長引き、半年を棒に振ったルイス・ディアスは、いきなりフルスロットルは難しいでしょう。

ジョー・ゴメスとツィミカスも、ベストパフォーマンスを期待できない状態です。マン・シティ戦のスタメンを予想してみましょう。GKアリソン、DFアーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン、MFファビーニョ、エリオット、ヘンダーソン、FWサラー、ジョッタ、ガクポ。7-0で圧勝したマンチェスター・ユナイテッド戦から1枚入れ替えただけの布陣です。

マン・シティ戦は、プレスを徹底してショートカウンターに活路を見出すのか。あるいはラインを下げて守備を固め、ロングカウンターを狙うのか。11節のアンフィールドでは、ポゼッション36%でオンターゲット2対6と劣勢を強いられながら、76分にアリソンのパントをサラーが単独で持ち込んで決勝ゴールをゲットしています。

ポイントとなりそうなのは、グリーリッシュVSアーノルド、サラーVSナタン・アケ、デブライネに対するマーク、そしてハーランドのコンディション。1-0で勝ったホームゲームでは、カウンターでサラーにボールが集まり、何度もビッグチャンスを創っています。デブライネとハーランドのラインを断ち切り、左右から速攻を仕掛けられれば、ダブル達成の可能性が高まります。

4冠チャレンジの翌シーズンに不振に陥った最大の理由は、あまりにも多かった負傷者ですが、ファン・ダイクのパフォーマンス低下や中盤の世代交代の失敗も見逃せません。ジュード・ベリンガムなどワールドクラスを引き入れて復活をめざすなら、CL出場権獲得は必達目標です。

負けられない決戦は、プレミアリーグの再開を告げるランチタイムキックオフ。サラーとガクポが前を向いてプレイする機会をどれだけ創れるか…試合の展開を想像するだけで、テンションが上がります。